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英検・TOEIC・TOEFL・IELTSのスコア換算表|4試験の対応と使い分け

英検・TOEIC・TOEFL・IELTSのスコア換算表は、ネット上に何十種類も出回っています。

ところが、それらの表の中身は「公式が公表しているもの」と「誰かが目分量で作ったもの」がまざったままです。

このページでは、4試験のスコア換算について、各試験団体と文部科学省が実際に公表している数字だけを並べます。

そして「公式の対応表が存在しない組み合わせ」も、存在しないとはっきり書きます。

目次

英検・TOEIC・TOEFL・IELTSのスコア換算表は「公式」と「目安」で中身が違う

最初に、いちばん大事な事実を1つ。

4試験を直接つなぐ換算表を、試験団体はどこも公表していません。

「英検準1級=TOEIC◯点」のような対応を、日本英語検定協会もIIBCも公式には出していないということです。

では世の中の換算表は何を根拠にしているのかというと、ほぼ全部がCEFRを間に挟んだ「間接的な対応」です。

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)は、欧州評議会が2001年に発表した、外国語の熟達度をA1からC2の6段階で表す物差しです。

各試験団体は「うちの試験のこのスコアはCEFRのこのレベル」という対応だけを、それぞれ独立に公表しています。

つまり英検とTOEICは直接つながっていなくて、両方がCEFRという共通の柱にぶら下がっているだけです。

この構造を知っているかどうかで、換算表の読み方は根本から変わります。

換算のしかた 誰が出しているか 信頼度
各試験 → CEFR 各試験団体(英検協会・IIBC・ETS・IELTS) 公式。検証手続きも公開されている
複数試験 → CEFR を1枚に並べた表 文部科学省(2018年3月・2019年8月) 公的文書。ただし作成時点の情報
英検 ↔ TOEIC のような試験どうしの直接換算 公式には誰も出していない 民間の目安。根拠は作った人しだい

4試験のスコア換算をCEFRで並べた対応表(文部科学省の対照表)

英検・TOEIC・TOEFL・IELTSの4つを1枚に並べた公的な文書は、今のところ1つだけです。

文部科学省が2018年3月に作成した「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」がそれです。

数値は文部科学省の対照表から引き、表そのものはこちらで組み直しています。

CEFR 英検CSE(4技能総合) IELTS TOEFL iBT(当時の120点満点) TOEIC L&R+S&W
C1 3299〜2600 8.0〜7.0 120〜95 1990〜1845
B2 2599〜2300 6.5〜5.5 94〜72 1840〜1560
B1 2299〜1950 5.0〜4.0 71〜42 1555〜1150
A2 1949〜1700 記載なし 記載なし 1145〜625
A1 1699〜1400 記載なし 記載なし 620〜320

この表を使うときに、外してはいけない注意書きが3つあります。

1つ目は、TOEICの欄がL&R単独ではないこと。

文部科学省の注記には「TOEIC L&R/TOEIC S&Wについては、TOEIC S&Wのスコアを2.5倍にして合算したスコアで判定する」とあります。

満点はL&Rの990点にS&Wの400点を2.5倍した1000点を足した1990点です。

よく見かける「TOEIC L&R単独でCEFR B2は◯点」という表は、この文部科学省の表からは出てきません。

2つ目は、スコアの記載がない欄の意味。

文部科学省は「スコアの記載がない欄は、各資格・検定試験において当該欄に対応する能力を有していると認定できないことを意味する」と書いています。

つまりA1やA2の欄が空欄なのは、その試験がそのレベルを測る設計になっていないからです。

3つ目は、この表が大学入試のために作られたものだということ。

2019年8月に作られた改訂版には、TOEICの欄そのものがありません。

理由も文書に明記されていて「TOEIC Listening & Reading TestおよびTOEIC Speaking & Writing Tests(一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)は2019年7月2日に参加申込みを取り下げたため、記載していない」とあります。

この表を引用するときの言い方

「文部科学省が2018年3月時点で作成した、大学入試での活用を前提とした対照表」まで書いて初めて正確になります。

「文部科学省の公式換算表」とだけ書くと、今も有効な換算基準のように読まれてしまいます。

英検のCSEスコアとCEFRの対応表(日本英語検定協会が公表している換算)

英検については、日本英語検定協会が自分で対応表を公表しています。

英検CSEスコアは級をまたいで比べられる共通の物差しで、成績表には4技能総合スコアにもとづくCEFRが表示されます。

数値は日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」から採り、表はこちらで組んでいます。

CEFR 4技能総合 Reading Listening Writing Speaking
C1 2600〜 670〜 651〜 666〜 613〜
B2 2300〜 595〜 600〜 586〜 519〜
B1 1950〜 515〜 496〜 472〜 467〜
A2 1700〜 436〜 445〜 415〜 404〜
A1 1400〜 380〜 342〜 316〜 362〜

技能別のスコアも公表されているのが、英検の対応表の特徴です。

たとえばReadingだけB2でも、Speakingが404点ならその技能はA2という読み方ができます。

合格基準スコアと並べると、級とCEFRの関係も見えます。

級 一次試験の合格基準 二次試験の合格基準
1級 2028 602
準1級 1792 512
2級 1520 460
準2級プラス 1402 427
準2級 1322 406
3級 1103 353
4級 622 スピーキングテスト324
5級 419 スピーキングテスト266

合格基準スコアは一次と二次で別々に設定されているので、単純に足してCEFRの表と突き合わせることはできません。

TOEICのスコア換算は、公式にはセクション別のCEFR対応しかない

TOEICのCEFR対応は、換算表の中でいちばん誤解されている部分です。

IIBCが公表しているTOEIC ProgramとCEFRの対照表は、L&Rの合計点ではなくセクション別の最低スコアです。

数値はIIBCの資料「TOEIC Tests スコアのCEFRレベルマッピング方法について」から採りました。

セクション スコア範囲 A1 A2 B1 B2 C1 C2
Listening 5〜495 60 110 275 400 490 該当なし
Reading 5〜495 60 115 275 385 455 該当なし
Speaking 0〜200 50 90 120 160 180 該当なし
Writing 0〜200 30 70 120 150 180 該当なし

表の数字は、そのレベルに対応する最低スコアです。

ListeningもReadingもC2の欄が「該当なし」になっているのは、TOEICがC2を測る設計になっていないからです。

IIBCも「TOEIC TestsはおおむねA1からC1レベルの英語力を測定できる」と説明しています。

このカットスコアがどう決まったのかも、同じ資料に書かれています。

2006年10月16日から20日の5日間、ヨーロッパ10か国から集められた22名の言語スペシャリストがベルリンで作業を行いました。

ListeningとReadingにはModified Angoff法、SpeakingとWritingにはModified examinee paper selection法が使われています。

その後の再検証で、ReadingのC1は455点に設定され、SpeakingとWritingのC1は当初の200点から180点に引き下げられました。

ここまで手続きが公開されている換算は、そう多くありません。

「TOEIC L&R 785点でB2」という表について

L&R合計点でCEFRを示した表を見かけますが、IIBCの公式資料にその数字はありません。

セクション別の最低スコアを足し算して合計点にした値が、いつのまにか「公式の換算」として流通しているのが実態です。

TOEFL iBTのスコア換算は2026年1月に土台ごと変わった

TOEFL iBTの換算表を見るときは、まず日付を確認してください。

ETSはTOEFL iBTのスコアの見方で、2026年1月21日以降に実施されたテストから1〜6の新しいスケールに変わったと説明しています。

Reading・Listening・Speaking・Writingの4セクションがそれぞれ1〜6で0.5刻み、総合スコアは4セクションの平均を0.5刻みに丸めた値です。

たとえばセクションの平均が5.25なら、総合は5.5になります。

CEFR TOEFL iBT(2026年1月21日以降)
C2 6
C1 5.5/5
B2 4.5/4
B1 3.5/3
A2 2.5/2
A1 1.5/1

従来の0〜120点は、移行期間としてスコアレポートに換算の推定値が併記されています。

つまり2026年以降、TOEFLの換算表には「新スケール版」と「旧120点版」の2種類が並存しています。

どちらの数字を見ているのか分からない表は、そのまま使わないほうが安全です。

IELTSのスコア換算|バンドとCEFRの対応は「1対1ではない」と公式が書いている

IELTSも自分でCEFRとの対応を公表していますが、書きぶりが他の試験と違います。

IELTS公式のCEFR解説には、対応表と一緒に「バンドスコアはCEFRと完全に一致していない」という但し書きが置かれています。

CEFR IELTS 総合バンドスコア
C2 8.5以上
C1 7.0〜8.0(6.5は境界)
B2 5.5〜6.5
B1 5.0〜5.5
A2 3.5〜4.5

6.5と5.5が2つのレベルにまたがっているのは、表の作りが雑だからではありません。

C1の下限がIELTSの6.5と7の間に落ちるので、6.5の受験者にはC1に届く人と少し届かない人の両方がいる、という説明が公式に書かれています。

確実にC1がほしい機関には6.5ではなく7を要件にするよう勧めているほどです。

もう1つ大事な注意書きがあります。

この対応はオーバーオール(総合)バンドスコアのものであって、Listening・Reading・Writing・Speakingの個別スコアには当てはまりません。

英検とTOEICのスコア換算表は、公式には存在しない

ここが日本でいちばん検索されている組み合わせです。

そして、公式の答えは「そんな表は無い」です。

日本英語検定協会は英検CSEとCEFRの対応を出していて、IIBCはTOEICとCEFRの対応を出しています。

けれども両者が共同で「英検準1級はTOEIC◯点」と定めた文書は公表されていません。

文部科学省の2018年の対照表なら両方が載っていますが、そこでのTOEICはS&Wを2.5倍して合算した1990点満点です。

L&Rだけを受けている人は、その表の列に自分のスコアを置けません。

なので「英検準1級はTOEIC◯点相当」という数字を見たら、それは誰かが目分量で作った目安だと考えてください。

目安が悪いわけではなくて、目安を公式だと思って学習計画を組むのが危ないという話です。

TOEICとTOEFL・IELTSのスコア換算も、公式の対応表は無い

TOEICとTOEFL iBTはどちらもETSが開発していますが、両者を直接つなぐ換算表もETSは公表していません。

TOEICとIELTS、英検とIELTS、英検とTOEFLも同じです。

公式が公表していない組み合わせを、まとめて一覧にしておきます。

組み合わせ 公式の対応表 いちばん近い公的資料
英検 ↔ TOEIC 無い 文部科学省2018年対照表(TOEICはS&W合算の1990点満点)
英検 ↔ TOEFL iBT 無い 文部科学省2018年・2019年対照表(旧120点スケール)
英検 ↔ IELTS 無い 文部科学省2018年・2019年対照表
TOEIC ↔ TOEFL iBT 無い 文部科学省2018年対照表のみ
TOEIC ↔ IELTS 無い 文部科学省2018年対照表のみ
TOEFL iBT ↔ IELTS 無い 文部科学省2018年・2019年対照表
TOEIC L&R単独 ↔ CEFR(合計点) 無い(公式はセクション別のみ) IIBCのCEFRマッピング資料

スコア換算表を読むときに壊れやすい3つの点

ここまでの内容を、実際に表を見るときのチェック項目にまとめます。

1つ目は「その表の出どころはどこか」。

試験団体のサイトか、文部科学省か、それとも出どころの書いていないブログか。

2つ目は「いつの数字か」。

TOEFL iBTは2026年1月にスケールが変わり、英検は2025年度に準2級プラスが加わっています。

3つ目は「合計点なのか、セクション別なのか」。

TOEICは公式がセクション別、IELTSは公式が総合バンド、英検は両方を出しています。

この3つが書かれていない換算表は、数字が合っていても使いどころが分かりません。

4試験の使い分け|スコア換算より先に決めることがある

換算表を探している人の多くは、本当は「どれを受ければいいか」を知りたいのだと思います。

その場合、換算より先に決めるのは提出先です。

提出先が指定している試験があるなら、換算表を眺めても意味がありません。

試験 測る技能 スコアの形 主に使われる場面
英検 4技能(級による) 合否+CSEスコア 国内の高校・大学入試、就職での参考
TOEIC L&R 聞く・読む 10〜990点(5点刻み) 国内企業の昇進・採用・研修
TOEIC S&W 話す・書く 各0〜200点(10点刻み) 国内企業でL&Rを補う形
TOEFL iBT 4技能 1〜6(0.5刻み) 英語圏、とくに北米の大学出願
IELTS 4技能 0〜9のバンド(0.5刻み) 英・豪・加の大学出願、ビザ申請

提出先の指定が無いときだけ、換算表が判断材料になります。

たとえばTOEIC L&Rしか持っていない人が海外の大学を考えるなら、L&Rは聞く・読むしか測っていない点がまず問題になります。

換算して「TOEFL◯点相当」と出しても、出願書類にはならないということです。

英検・TOEIC・TOEFL・IELTSのスコア換算表を使う場面ごとの手順

換算表が役に立つのは、次の3つの場面です。

1つ目は、今の実力の見当をつけたいとき。

自分のスコアを各試験団体の公式表でCEFRに置き換えると、A1からC1のどこにいるかが分かります。

2つ目は、次に受ける試験の目標を決めたいとき。

CEFRを経由して「今はB1の上のほうだから、次はB2の下限を狙う」という組み立てができます。

3つ目は、提出先が複数の試験を認めているとき。

その場合は提出先が自分で換算基準を示していることが多いので、まずそちらを読むのが先です。

大学の募集要項や企業の社内基準にある換算は、その組織の中では公式の基準として生きています。

英検・TOEIC・TOEFL・IELTSのスコア換算に関するよくある質問

検索でよく見かける疑問に、公表されている範囲だけで答えます。

「英検1級はTOEIC何点ですか」という質問には、公式の答えはありません。

英検1級の合格基準はCSE2028点(一次)と602点(二次)で、CEFRでいうとC1の帯に入りますが、そこからTOEICの点数を出す公式の道は用意されていません。

「CEFRのC2まで測れる試験はどれですか」については、IELTS(8.5以上)とTOEFL iBT(6)が公式にC2を示しています。

TOEICは全セクションでC2が該当なしなので、C2を証明したい場合はTOEICでは示せません。

「文部科学省の対照表は今も使えますか」については、2018年3月時点の資料として存在していますが、2019年8月の改訂版でTOEICが外れている点は押さえておく必要があります。

「技能別に換算したい」については、英検とTOEICは技能別の対応を公表していて、IELTSは総合バンドのみです。

まとめ|スコア換算表は「公式が言っていること」までで止める

英検・TOEIC・TOEFL・IELTSのスコア換算について、確かなことを3行にします。

4試験を直接つなぐ換算表は、どの試験団体も公表していません。

公式に存在するのは「各試験とCEFR」の対応だけで、それは各団体のサイトで数値まで確認できます。

4試験を1枚に並べた公的な文書は、文部科学省が2018年3月に作った対照表とその2019年8月改訂版だけです。

ここから先に出てくる数字は、全部が誰かの目安です。

目安は目安として便利に使いつつ、提出先に出す数字は必ず提出先の基準で確かめてください。

出典

本記事の数値は、以下の一次資料から採りました。

取得日は2026年9月6日です。

検定料やスコアの仕組みは変わることがあるので、出願や申込の前には各公式サイトで最新の情報を確認してください。

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