文部科学省「令和6年度 英語教育実施状況調査」によると、高等学校で英語担当教師が発話の半分以上を英語で行っている学校の割合は41.6%(全科目合計・都道府県平均値)、中学校は令和5年度調査で68.4%でした。学習指導要領は中学校でも高校でも「授業は英語で行うことを基本とする」と書いていますが、実際の数字はここまで開いています。
この記事は、文部科学省が公表している「英語教育実施状況調査」の結果概要・集計結果PDF、および学習指導要領の本文・関連資料に載っている数字を並べ直したものです。数字は2026年9月17日に文部科学省のサイト(www.mext.go.jp)で各PDFを取得して確認しました。編集部の推計や外部の推定値は一切含めていません。集計結果の校数から編集部が割り算した箇所は、その都度「編集部の計算」と明記します。
英語の授業を英語で行っている割合は何%か(結論の数字)
最初に、いちばん探されている数字だけを置きます。文部科学省の調査は「授業中、教師の発話の何%を英語で行っているか」を4段階で聞いており、そのうち「75%以上」と「50%以上75%未満」を足したものを文部科学省自身が「半分以上」と呼んでいます。
| 学校種 | 発話の半分以上を英語で行っている学校の割合 | 調査年度 |
|---|---|---|
| 中学校(全学年) | 68.4% | 令和5年度 |
| 高等学校(全科目合計・全学科) | 41.6% | 令和6年度 |
| 高等学校(英語コミュニケーション) | 46.6% | 令和6年度 |
| 高等学校(論理・表現) | 31.3% | 令和6年度 |
中学校だけ令和5年度なのは理由があります。令和6年度の調査では、第4期教育振興基本計画の「負担軽減など必要な改善を行いつつ」という決定を踏まえて調査項目が精選され、中学校の「教師の英語使用状況」と「生徒の言語活動」は調査票から外れました。令和6年度の中学校集計結果PDFを最後まで見ても、この2項目の設問そのものが存在しません。したがって中学校の最新値は令和5年度の68.4%です。
文部科学省の注記に「半分以上とは、『75%以上』又は『50%以上75%未満』と回答した学校(又は学科)の割合の合計」とあります。教師ひとりずつではなく、学校・学科単位の回答です。
英語の授業は英語で行うと決めた条文はどこに書いてあるか
「英語で行うことを基本とする」という一文は、学習指導要領の本文に置かれています。中学校と高等学校で条文の場所が違うので、両方を並べます。
| 学校種 | 条文の場所 | 本文(抜粋) |
|---|---|---|
| 中学校 | 中学校学習指導要領 第2章第9節 外国語 3 指導計画の作成と内容の取扱い(1)指導計画の作成上の配慮 エ | 生徒が英語に触れる機会を充実するとともに、授業を実際のコミュニケーションの場面とするため、授業は英語で行うことを基本とする。その際、生徒の理解の程度に応じた英語を用いるようにすること。 |
| 高等学校 | 高等学校学習指導要領 第2章第8節 外国語 第3款 指導計画の作成と内容の取扱い 1 指導計画作成上の配慮事項(6) | 生徒が英語に触れる機会を充実させるとともに、授業を実際のコミュニケーションの場面とするため、授業は英語で行うことを基本とする。その際、生徒の理解の程度に応じた英語を用いるようにすること。 |
条文はほぼ同じ文言です。ただし高等学校学習指導要領解説には、この条文について「教師が使用する英語を生徒の理解の程度に応じたものにするために、発話の速度や明瞭さを調整する、使う語句や文などをより平易なものに言い換える、繰り返したり具体の例を提示したりするなどの工夫が必要である」とあり、さらに「そうした趣旨の授業展開であれば、必要に応じて補助的に日本語を用いることも考えられる」と書かれています。条文は「英語100%」を求めていません。
なお、高等学校の英語の授業を英語で行うという方針そのものは今回の改訂で始まったものではなく、前の学習指導要領(平成21年告示)から高等学校に置かれていた条文が、今回の改訂で中学校にも広がった形です。
英語の授業に新しい学習指導要領が適用された年度
条文がいつから現場に適用されたかで、数字の読み方が変わります。文部科学省の説明資料には、改訂と実施の年度がこう整理されています。
| 学校種 | 告示 | 実施 | 先行実施 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 平成29年3月 | 令和2年度(2020年度)から全面実施 | 平成30年度から |
| 中学校 | 平成29年3月 | 令和3年度(2021年度)から全面実施 | 平成30年度から |
| 高等学校 | 平成30年3月 | 令和4年度(2022年度)から年次進行で実施 | 令和元年度から |
高等学校だけ「年次進行」です。文部科学大臣のメッセージには「令和4年度入学生から高等学校等の新学習指導要領が年次進行で実施されます」と書かれています。つまり令和4年度に高校1年生だけが新課程になり、令和6年度でようやく全学年がそろいました。令和6年度調査は、高校3学年すべてが新しい英語の授業の枠組みで動いた最初の年度の数字ということになります。
英語の授業での教師の発話:高等学校の4段階の内訳
「41.6%」という1つの数字だけでは、現場の分布が見えません。文部科学省は4段階すべての割合を公表しているので、そのまま並べます。数値は令和6年度、単位は学科の割合です。
| 学科 | 75%以上 | 50%以上75%未満 | 25%以上50%未満 | 25%未満 |
|---|---|---|---|---|
| 全体 | 10.0% | 31.7% | 37.6% | 20.8% |
| 普通科 | 9.2% | 32.6% | 37.3% | 20.9% |
| 英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科 | 43.5% | 34.9% | 15.7% | 5.9% |
| その他の専門学科及び総合学科 | 7.3% | 29.3% | 40.9% | 22.5% |
この表から読み取れるのは2つです。1つ目は、全体で「発話の75%以上を英語」と答えた学科は10.0%しかないということ。2つ目は、学科によって世界がまったく違うということです。英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科では75%以上が43.5%で、半分以上を足すと78.4%(編集部の計算)に達します。文部科学省は概要で「ただし、英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科では約8割」と書いています。
一方、その他の専門学科及び総合学科は半分以上が36.6%(編集部の計算)にとどまり、25%未満が22.5%を占めます。同じ「高校の英語の授業」でも、学科の区分ひとつで40ポイント以上の差が出ています。
英語の授業の数字は前年度からどう動いたか
令和5年度と令和6年度は同じ調査方法なので、この2年は並べて比べられます。令和5年度の概要には「調査方法が異なるため、令和4年度調査の結果との単純比較はできない」という注記があるため、令和4年度以前とはつなげていません。
| 高等学校の学科区分 | 令和5年度(半分以上) | 令和6年度(半分以上) | 差 |
|---|---|---|---|
| 全体 | 39.9% | 41.6% | +1.7pt |
| 普通科 | 40.4% | 41.8% | +1.4pt |
| 英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科 | 72.6% | 78.4% | +5.8pt |
| その他の専門学科及び総合学科 | 35.3% | 36.6% | +1.3pt |
4区分とも上向きです。令和5年度の内訳は、全体が「75%以上8.6%/50%以上75%未満31.3%/25%以上50%未満39.0%/25%未満21.1%」でした。1年で一番大きく動いたのは英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科で、5.8ポイント増。もともと高い層がさらに上がり、普通科との差が広がった形です。学科区分ごとの数値は編集部が「75%以上」と「50%以上75%未満」を足して算出しました。
英語の授業の科目別:英語コミュニケーションと論理・表現の差
高等学校の英語は「英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲ」と「論理・表現Ⅰ〜Ⅲ」に分かれています。文部科学省は科目別にも集計しており、ここで大きな差が出ます(対象学科は普通科とその他の専門学科及び総合学科。英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科は含みません)。
| 科目 | 75%以上 | 50%以上75%未満 | 25%以上50%未満 | 25%未満 | 半分以上の計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 英語コミュニケーション | 11.0% | 35.6% | 36.6% | 16.8% | 46.6% |
| 論理・表現 | 5.2% | 26.1% | 41.1% | 27.6% | 31.3% |
英語コミュニケーションと論理・表現で15.3ポイントの差があります。文部科学省も概要に「英語コミュニケーションと比べ、論理・表現では英語による発話の割合が少ない傾向」と書いています。論理・表現では「発話の25%未満」と答えた学科が27.6%あり、4学科に1つ以上が英語の授業をほぼ日本語で回している計算になります。
英語の授業を科目・学年別に見た普通科の校数
令和6年度の高等学校集計結果PDFには、学校数の実数が載っています。普通科の科目別・学年別(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の生データをそのまま置き、右端に編集部が計算した割合を添えます。分母は「開設していない」を除いた回答校数です。
| 科目 | 75%以上 | 50〜75%未満 | 25〜50%未満 | 25%未満 | 半分以上(編集部の計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 英語コミュニケーションⅠ | 322校 | 901校 | 700校 | 245校 | 56.4% |
| 英語コミュニケーションⅡ | 293校 | 865校 | 749校 | 267校 | 53.3% |
| 英語コミュニケーションⅢ | 173校 | 654校 | 708校 | 407校 | 42.6% |
| 論理・表現Ⅰ | 141校 | 590校 | 869校 | 518校 | 34.5% |
| 論理・表現Ⅱ | 96校 | 491校 | 809校 | 507校 | 30.8% |
| 論理・表現Ⅲ | 46校 | 316校 | 533校 | 503校 | 25.9% |
同じ科目でも学年が上がるほど下がります。英語コミュニケーションはⅠの56.4%からⅢの42.6%へ13.8ポイント低下、論理・表現はⅠの34.5%からⅢの25.9%へ8.6ポイント低下しました。いちばん高い英語コミュニケーションⅠの56.4%と、いちばん低い論理・表現Ⅲの25.9%では30.5ポイントの開きがあります。
なお論理・表現Ⅲは「開設していない」が792校あり、回答校数そのものが1,398校と少なくなっています。分母が科目ごとに違う点は読むときに押さえておく必要があります。
中学校の英語の授業:学年別の校数と割合
中学校の最新データは令和5年度です。集計結果PDFに学年別の校数が載っているので、実数と、編集部が計算した「半分以上」の割合を並べます。
| 学年 | 75%以上 | 50〜75%未満 | 25〜50%未満 | 25%未満 | 半分以上(編集部の計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1学年 | 1,130校 | 5,065校 | 2,582校 | 344校 | 67.9% |
| 第2学年 | 1,184校 | 5,090校 | 2,534校 | 305校 | 68.8% |
| 第3学年 | 1,322校 | 4,937校 | 2,551校 | 326校 | 68.5% |
| 3学年の合計 | 3,636校 | 15,092校 | 7,667校 | 975校 | 68.4% |
3学年の合計を割合に直すと「75%以上13.3%/50%以上75%未満55.1%/25%以上50%未満28.0%/25%未満3.6%」となり、文部科学省の概要に載っている数字と一致します。高等学校と違い、中学校では学年が上がっても数字がほとんど動かず、67.9%〜68.8%の幅に収まっています。
中学校で目立つのは「25%未満」の少なさです。3学年合計で975校、割合にして3.6%しかありません。高等学校の全科目合計が20.8%だったことと比べると、英語の授業をほぼ日本語で行う学校は中学校では例外的だとわかります。一方で「75%以上」も13.3%どまりで、大半の中学校は50〜75%のゾーンに集まっています。
英語の授業で生徒が英語を使っている時間の割合
教師の発話とは別に、文部科学省は「生徒が英語で言語活動をしている時間」も聞いています。言語活動とは、学習指導要領解説の付録10に沿った活動で、概要や要点を聞いて把握する・読んで把握する、聞いたり読んだりしたことを基に話し合う・発表する・書いて伝える、といった活動を指します。
| 学校種・区分 | 授業の半分以上、言語活動を行っている学校の割合 | 前年度 | 調査年度 |
|---|---|---|---|
| 小学校(全体) | 94.4% | 91.9% | 令和5年度 |
| 中学校(全体) | 75.1% | 74.5% | 令和5年度 |
| 高等学校(全科目合計・全体) | 56.6% | 54.3% | 令和6年度 |
| 高等学校(普通科) | 57.1% | 55.4% | 令和6年度 |
| 高等学校(英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科) | 85.5% | 79.9% | 令和6年度 |
| 高等学校(その他の専門学科及び総合学科) | 51.9% | 49.3% | 令和6年度 |
小学校94.4%、中学校75.1%、高等学校56.6%と、学校種が上がるほど下がります。生徒が英語を使っている割合(高校56.6%)は、教師が英語を話している割合(高校41.6%)より15ポイント高いという逆転が起きている点は押さえておく価値があります。教師が日本語で説明していても、生徒が活動している時間は別に確保されている、という読み方ができます。
高等学校の科目別では、英語コミュニケーションが60.4%(普通科64.5%・その他の専門学科及び総合学科53.6%)、論理・表現が48.6%(普通科48.4%・その他の専門学科及び総合学科49.1%)でした。中学校の令和5年度の学年別は第1学年75.4%・第2学年74.8%・第3学年75.1%で、こちらもほぼ横一線です。
英語の授業の割合に見られる都道府県・指定都市の差
文部科学省は都道府県・指定都市別のグラフも公表しており、見出しに「科目に関わらず、自治体間の差が見られる」と書いています。令和6年度・高等学校の平均値は次のとおりです。
| 項目 | 令和6年度の平均値 |
|---|---|
| 教師の発話が半分以上英語(全科目合計・全学科) | 41.6% |
| 教師の発話が半分以上英語(英語コミュニケーション) | 46.6% |
| 教師の発話が半分以上英語(論理・表現) | 31.3% |
| 生徒の言語活動が半分以上(全科目合計・全学科) | 56.6% |
| 生徒の言語活動が半分以上(英語コミュニケーション) | 60.4% |
| 生徒の言語活動が半分以上(論理・表現) | 48.6% |
ばらつきの幅について、編集部がグラフに印字されている値を読み取って並べたところ、全科目合計では最も高い自治体が100.0%、最も低い自治体が16.9%でした。論理・表現では0.0%と印字された自治体も複数あります。ただしこれはグラフの印字値を読み取った結果であり、都道府県別一覧表PDFの数表そのものではない点をお断りします。自治体名の特定は、グラフの棒と自治体名の対応が機械的に読み取れないため行っていません。
なお、高等学校の数字は学科単位の回答であり、回答数の少ない自治体では1校の回答が割合を大きく動かします。100.0%や0.0%という値はそうした事情も含んでいると考えられます。
英語の授業の割合とCEFR到達率を並べて見る
同じ調査は、生徒と教師の英語力も公表しています。「英語で授業をしている割合」と並べて見ると、全体像がつかみやすくなります。数値はいずれも文部科学省の公表値です。
| 指標 | 平成25年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 第4期教育振興基本計画の目標 |
|---|---|---|---|---|
| 中学生でCEFR A1相当以上(英検3級相当) | 32.2% | 50.0% | 52.4% | 60%(令和9年度まで) |
| 高校生でCEFR A2相当以上(英検準2級相当) | 31.0% | 50.6% | 51.6% | 60%(令和9年度まで) |
| 高校生でCEFR B1相当以上(英検2級相当) | - | 19.8% | 21.2% | 30%(令和9年度まで) |
| 中学校の英語担当教師でCEFR B2相当以上(英検準1級相当) | 27.9% | 44.8% | 46.2% | - |
| 高等学校の英語担当教師でCEFR B2相当以上 | 52.7% | 80.7% | 82.2% | - |
| 高等学校の英語担当教師でCEFR C1相当以上(英検1級相当) | - | 21.8% | 23.5% | - |
令和6年度の中学校の実数も公表されています。第3学年に所属する生徒は965,678人、うち英語能力に関する外部試験を受験したことがある生徒が441,180人、CEFR A1相当以上を取得している生徒が268,914人、取得はしていないがA1相当以上の英語力を有すると英語担当教師が判断した生徒が236,648人でした。52.4%という数字のうち、実際に外部試験で取得しているのは全体の27.8%分で、残りの24.5%分は教師の判断によることになります(編集部の計算)。
中学校の英語担当教師は令和6年度が28,982人中13,395人、令和5年度が29,183人中13,081人でした。文部科学省は概要で、令和6年度調査を横浜国立大学(斉田智里研究室)に委託して分析しており、生徒の英語力と生徒の英語による言語活動の相関係数として「高:0.59(中:0.90)」という値を図に印字しています。中学校の数値は令和5年度調査の結果である旨の注記が付いています。
英語の授業へのALT参画の割合
外国語指導助手(ALT)が英語の授業にどれだけ入っているかも、同じ調査で公表されています。高等学校の数字は次のとおりです。
| ALT等が参画する時数割合 | 令和5年度 | 令和6年度 |
|---|---|---|
| 75〜100% | 2.9% | 4.3% |
| 50〜74% | 7.9% | 9.2% |
| 25〜49% | 29.0% | 31.8% |
| 1〜24% | 58.5% | 52.9% |
| 0% | 1.8% | 1.8% |
半分以上の時数にALTが参画している高等学校は、令和5年度の10.8%から令和6年度の13.5%へ増えました(編集部の計算)。とはいえ、高等学校の半数以上(52.9%)はALTの参画が全授業時数の1〜24%にとどまります。
参画の中身も公表されています。令和6年度の高等学校で、ALT等が参画した学科の割合は「教師とのやり取りを生徒に示すやり取り・発表のモデル提示」96.1%、「生徒のやり取りの相手」96.0%、「発音のモデル・発音指導」94.6%、「生徒の発言や作文等に対するコメント・フィードバック」94.1%、「パフォーマンステスト等の補助」85.7%、「英語の授業以外の授業や学校行事での生徒との交流」74.8%、「授業外での教育活動のうち、定期的に実施する活動」70.3%でした。
英語の授業の数字を読むときに注意すること
この調査の数字を引用するときに、外しやすい前提を整理しておきます。
- 対象は公立のみ。令和6年度は公立中学校9,130校と公立高等学校3,241校(合計3,968学科)で、私立・国立は含まれていません。
- 高等学校の3,968学科の内訳は、普通科2,190学科、英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科136学科、その他の専門学科及び総合学科1,642学科です。
- 調査基準日は、特に指定がない場合は令和6年12月1日です。
- 回答単位は教師ひとりずつではなく、学校または学科です。「41.6%の教師が英語で授業している」ではなく「41.6%の学科がそう回答した」が正確な読み方になります。
- 令和5年度概要に「調査方法が異なるため、令和4年度調査の結果との単純比較はできない」との注記があります。令和4年度以前の数字と直接つなげた折れ線は作れません。
- この調査は平成25年度から実施されていますが、令和2年度は新型コロナウイルスの影響で中止されています。
また、教師の英語使用を答える際の「英語担当教師」の定義が項目によって違います。英語力(CEFR)の設問では臨時的任用の者と非常勤講師を除きますが、英語使用状況の設問では臨時的任用の者と非常勤講師も含みます。同じ「英語担当教師」という語でも母集団が違うため、2つの数字を掛け合わせた計算はできません。
英語の授業の割合で最後に確認しておくこと
ここまでの数字を、もう一度1枚にまとめます。
| 問い | 公表されている答え | 出どころ |
|---|---|---|
| 高校で英語の授業を半分以上英語で行っている割合は | 41.6% | 令和6年度調査・全科目合計 |
| 中学校では | 68.4% | 令和5年度調査・全学年 |
| いちばん高い区分は | 78.4%(英語教育を主とする学科及び国際関係に関する学科) | 令和6年度調査 |
| いちばん低い科目は | 31.3%(論理・表現) | 令和6年度調査 |
| 生徒が英語で活動している割合は | 高校56.6%・中学校75.1%・小学校94.4% | 令和6年度/令和5年度調査 |
| 条文はどこにあるか | 中学校=第2章第9節 外国語 3(1)エ/高等学校=第2章第8節 外国語 第3款 1(6) | 学習指導要領 |
| いつから適用されたか | 中学校=令和3年度全面実施/高等学校=令和4年度から年次進行 | 文部科学省説明資料・大臣メッセージ |
最後に3点だけ添えます。1つ目は、中学校の最新値が令和5年度であること。令和6年度の調査項目から外れているため、2026年9月17日時点で「中学校の最新の英語使用率」として68.4%より新しい数字は公表されていません。
2つ目は、学科と科目で数字が大きく動くこと。全体値の41.6%だけを見て「高校の英語の授業は4割が英語」と言うと、78.4%の学科と25.9%の科目を同じ箱に入れてしまいます。3つ目は、学習指導要領解説が「必要に応じて補助的に日本語を用いることも考えられる」と明記していること。条文は英語100%を求めていないので、割合が100%でないこと自体が条文違反を意味するわけではありません。
2026年9月17日に、文部科学省サイト(www.mext.go.jp)の「令和6年度『英語教育実施状況調査』の結果について」および「令和5年度『英語教育実施状況調査』の結果について」に掲載された結果概要PDF・中学校集計結果PDF・高等学校集計結果PDF、ならびに学習指導要領関連の説明資料を取得して確認しました。最新の数値は文部科学省のサイトでご確認ください。

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