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世界の留学生は何人?受け入れ国別のデータ

母国以外の国で学ぶ学生が世界で約690万人、受け入れ国別ではアメリカ約95万7,000人・イギリス約74万9,000人であることを並べた、AI語学の解説記事のアイキャッチ
母国以外の国で学ぶ学生が世界で約690万人、受け入れ国別ではアメリカ約95万7,000人・イギリス約74万9,000人であることを並べた、AI語学の解説記事のアイキャッチ

世界の留学生は何人いるのか。国連教育科学文化機関(UNESCO)が2025年6月23日に公表した記事では、母国以外の国で学ぶ学生は世界で約690万人とされ、2000年の3倍に増えたと書かれている。受け入れ国別では、経済協力開発機構(OECD)の『図表でみる教育2025(Education at a Glance 2025)』が、2023年にアメリカが約95万7,000人、イギリスが約74万9,000人を受け入れたと記している。

この記事は、UNESCO・OECD・アメリカ国際教育研究所(IIE)・オーストラリア政府教育省・カナダ移民難民市民権省(IRCC)・ドイツ学術交流会(DAAD)・日本学生支援機構(JASSO)が公表している数字を、受け入れ国別に並べ直したものである。数字は2026年9月21日に各公式サイトで確認した。確認が取れなかったものは載せていない。国ごとに調査年も数え方も違うため、単純な足し算や順位づけができない点も後半でまとめている。

目次

世界の留学生は約690万人。まず全体の数字から確認する

UNESCOが2025年6月23日付で公表した記事「Record number of higher education students highlights global need for recognition of qualifications」には、世界で約690万人が母国以外で学んでいると書かれている。同じ記事は、この人数が2000年から3倍になったとも記している。これが現時点で最も広く引用される「世界の留学生数」の全体像である。

ただしこの690万人は高等教育(大学・大学院などの第三段階教育)に在籍する学生を数えたものである。語学学校や専門学校を含む国内統計とは範囲が違う。以下の表は、主要な受け入れ国について各国の公的機関が公表している最新の数字をそのまま並べたものである。調査年がそろっていないことに注意してほしい。

受け入れ国人数対象時点公表機関
アメリカ1,177,766人2024/25学年度IIE「Open Doors 2025」
イギリス約749,000人2023年OECD「図表でみる教育2025」
カナダ691,215人(就学許可証保持者)2025年末カナダ移民難民市民権省
オーストラリア680,582人2026年5月までの累計オーストラリア政府教育省
日本408,069人2025年5月1日日本学生支援機構
ドイツ約402,000人2024/25年冬学期DAAD・DZHW「Wissenschaft weltoffen 2025」
この表の読み方

上の6か国を足しても「世界の留学生数」にはならない。対象時点が2023年から2026年までばらついており、カナダはビザ(就学許可証)の保持者数、日本は語学学校在籍者を含む人数である。範囲がそろっていない数字を合計すると実態から離れる。

世界の受け入れ国の順位は、OECDが2023年の数字で公表している

同じ年・同じ定義で国を並べた資料として最も信頼できるのが、OECDが2025年9月9日に公表した『図表でみる教育2025』である。そのイギリス版カントリーノートには、2023年にイギリスが約74万9,000人を受け入れて世界2位、アメリカが約95万7,000人で1位と明記されている。

同じ資料は、2023年にイギリスの高等教育在籍者のうち23%が留学生で、これはOECD平均の7%を大きく上回り、2013年から6ポイント上がったとしている。人数だけでなく「在籍者に占める割合」を見ると、国の規模の差を取り除いた比較ができる。

項目イギリスOECD平均
留学生数(2023年)約749,000人公表なし
高等教育在籍者に占める割合23%7%
2013年からの割合の変化+6ポイント公表なし
世界順位2位―

世界最大の受け入れ国アメリカは117万7,766人(2024/25学年度)

アメリカ国務省が後援しIIEが実施する調査「Open Doors」の2025年報告(2025年11月17日公表)によると、2024/25学年度にアメリカの大学・大学院が受け入れた留学生は1,177,766人で、前年度から5%増えた。これは同調査が1948年に始まって以来の最多である。留学生はアメリカの高等教育人口全体の6%を占める。

在学段階別の内訳は以下のとおりである。大学院が減る一方で学部とOPT(卒業後の就労研修)が伸びた年だった。なお4区分を編集部が合計すると1,177,766人となり、公表されている総数と一致する。

区分人数(2024/25年度)前年度比
大学院(修士・博士)488,481人-3%
学部357,231人+4%
OPT(卒業後の就労研修)294,253人+21%
学位を取らない課程37,801人-2%
合計1,177,766人+5%

出身国別ではインドが363,019人で首位(前年度比10%増)、中国が265,919人で2位(同4%減)である。この2か国を編集部が合計すると628,938人で、アメリカの留学生全体の53.4%にあたる。学問分野では57%がSTEM(科学・技術・工学・数学)分野を学んでいる。

増えている数字と減っている数字が同居している

総数は過去最多だが、2024年秋に初めて入学した新規の留学生は277,118人で前年度から7%減っている。また825校超が回答した2025年秋の速報では、留学生総数が1%減、新規入学が17%減、大学院が12%減、一方でOPTは14%増だった。「過去最多」と「新規は減少」は同時に成り立つ。

世界2位のイギリスは在籍者の4人に1人近くが留学生

イギリスの強さは人数よりも比率に表れている。OECD『図表でみる教育2025』のイギリス版カントリーノートは、2023年に高等教育在籍者の23%が留学生だったと記している。OECD平均が7%であることを踏まえると、イギリスの高等教育は構造として国外からの学生に大きく依存していることになる。

イギリスの高等教育統計局(HESA)は2026年1月27日に2024/25年度の統計を公表しているが、HESAのページは外部からの自動取得を拒んでいる。そのため本記事ではイギリスの人数はOECDが公表した2023年の約74万9,000人のみを掲載する。

公表されている数字だけを載せている

イギリスの2024/25年度の留学生数については、媒体によって異なる数値が流通している。一次資料で確認が取れなかったため、当メディアはその数字を掲載しない方針を取った。

世界3位のオーストラリアは68万582人まで減少している

オーストラリア政府教育省が公表する「International student monthly summary」の最新版(2026年5月までの累計)によると、学生ビザで在学する留学生は680,582人で、前年同期から6.9%減った。在籍コース数でみた延べ登録数は752,784件で8%減、新規に学び始めた人数は216,884人で8%減である。

分野別では高等教育のみが2%増で、職業教育訓練(VET)・学校教育・その他の部門は減少した。とくに語学課程であるELICOSは27%減と落ち込みが大きい。出身国の構成は以下のとおりで、上位5か国で全体の57%を占める。

順位出身国留学生全体に占める割合
1中国23%
2インド16%
3ネパール9%
4ベトナム5%
5バングラデシュ4%
―上位5か国の合計57%

なおオーストラリア政府の統計では「留学生の人数」と「在籍コース数」が別々に公表されている。1人が複数のコースに同時に登録できるため、コース数のほうが人数より多くなる。報道で見かける数字がどちらなのかを確かめないと、同じ国の数字でも7万件以上の差が生まれる。

世界の中でカナダは1年で23万7,215人を失った

カナダ移民難民市民権省(IRCC)が2026年5月4日の下院委員会向け資料で公表した数字によると、カナダ国内の就学許可証保持者は2024年末の928,430人から2025年末には691,215人へ減った。編集部が差を計算すると237,215人減、率にして25.6%減である。2026年2月28日には698,510人まで戻している。

時点就学許可証保持者備考
2024年末928,430人―
2025年末691,215人編集部計算で1年に237,215人減
2026年2月28日698,510人―
2026年の発給見込み最大408,000件新規155,000+延長253,000

新たに入国した留学生に限ると、2025年は115,385人で前年より177,635人(61%)少なかった。またIRCCは2025年に約403,600件の就学許可を発給したとしている。カナダの数字は在籍者数ではなく在留資格の保持者数であり、他国の学籍ベースの統計とは性質が異なる点に注意が必要である。

世界の非英語圏で最大の受け入れ国はドイツの約40万2,000人

ドイツ学術交流会(DAAD)とドイツ高等教育・科学研究センター(DZHW)が2025年11月26日に公表した『Wissenschaft weltoffen 2025』によると、2024/25年冬学期にドイツの大学に在籍した留学生と博士課程在籍者は約402,000人で、前年から約6%増えた。新たに入学した留学生は116,600人で過去最高を記録している。

出身国ではインドが約59,000人(前年比20%増)で最大となり、中国が約38,600人で続く。地域別ではアジア太平洋が33%、北アフリカ・中東が19%、西ヨーロッパが15%である。専攻は工学・自然科学が半数を超え、学位取得を目指す留学生のうち工学が43%を占める。

ドイツが伸びている背景として公表されている事実

同報告は、留学生の中退率についても数字を出している。2020年入学者の最初の3学期でみると、学士課程で16%、修士課程で9%であり、ドイツ人学生の13%・6%と近い水準だった。これまで想定されていたより低いというのが報告の指摘である。

世界の留学生のうち日本にいるのは40万8,069人(2025年5月1日)

日本学生支援機構(JASSO)の「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査」によると、2025年5月1日の外国人留学生は408,069人で、前年より71,361人(21.2%)増えた。JASSOはこれを過去最多としている。増加率が20%を超えたのは、後述する日本語教育機関の在籍者が大きく伸びたためである。

順位出身国・地域人数前年比
1中国131,097人+6.2%
2ネパール100,239人+54.7%
3ベトナム43,366人+7.5%
4ミャンマー29,413人+77.2%
5スリランカ17,626人+43.7%

上位5か国・地域を編集部が合計すると321,741人となり、全体の78.8%を占める。在学段階別の内訳は以下のとおりで、最も多いのは日本語教育機関の140,174人であり、大学(学部)の92,442人や大学院の60,013人を上回る。

在学段階人数(2025年5月1日)
日本語教育機関140,174人
専修学校(専門課程)106,829人
大学(学部)92,442人
大学院60,013人
短期大学4,138人
準備教育課程3,946人
高等専門学校527人
合計(編集部計算)408,069人
日本の数字が国際比較で小さく見える理由

UNESCOの2025年6月の記事では日本の受け入れ数を「20万人弱」としている。JASSOの40万8,069人と2倍の開きがあるのは、国際比較で使われる高等教育の枠に日本語教育機関と専修学校の在籍者が入らないためである。JASSOの数字ではこの2区分だけで247,003人を占める。どちらかが誤りなのではなく、数える範囲が違う。

世界へ出ていく側の数字も公表されている

受け入れ数だけでなく、送り出し数も公的機関が数えている。JASSOの「2024(令和6)年度日本人学生留学状況調査」によると、日本の大学等から海外へ留学した日本人学生は91,054人で、前年度より1,875人(2.1%)増えた。うち大学間協定などに基づく派遣が57,262人(1.2%増)、協定によらない留学が33,792人(3.6%増)である。

送り出し国人数対象年度出典
日本91,054人2024年度JASSO 日本人学生留学状況調査
日本(協定に基づく派遣)57,262人2024年度同上
日本(協定によらない留学)33,792人2024年度同上
アメリカ(単位取得を伴う留学)298,180人2023/24年度IIE Open Doors 2025

アメリカ側では、IIEが2023/24学年度に単位取得を伴う留学をした学生を298,180人(前年度比6%増)と公表している。行き先はイタリア・スペイン・イギリス・フランスが上位で、この4か国だけで全体の45%を占める。日本は16%増で初めて5位に入った。

世界の留学生数を比べるときに間違えやすい4つの点

ここまで見たとおり、国別の数字は調査主体も対象時点も数え方も違う。数字そのものより、前提の違いを押さえるほうが読み違いを防ぐうえで重みが大きい。

比較する前に確かめる4点
  • 対象時点がそろっていない。OECDは2023年、アメリカは2024/25学年度、オーストラリアは2026年5月までの累計、日本は2025年5月1日である
  • 数える範囲が違う。UNESCOとOECDは高等教育のみ、JASSOは日本語教育機関と専修学校を含む
  • 人とコースが別物である。オーストラリアは留学生680,582人に対し在籍コース数752,784件と別々に公表している
  • 在留資格と学籍は別物である。カナダの691,215人は就学許可証の保持者数であって在学者数ではない

また「過去最多」と「減少」が同じ国で同時に起きることもある。アメリカは2024/25学年度の総数が過去最多である一方、新規入学者は7%減っている。総数は在学中の学生の積み上がりで決まるため、入口の増減が反映されるまでには時間差がある。

世界の留学生数で最後に確認しておくこと

この記事の要点
  • 世界の留学生は約690万人(UNESCO、2025年6月23日公表の記事)。2000年の3倍
  • 2023年の受け入れ数はアメリカ約95万7,000人が1位、イギリス約74万9,000人が2位(OECD『図表でみる教育2025』)
  • アメリカの最新値は2024/25学年度の1,177,766人で調査開始以来の最多(IIE Open Doors 2025)
  • オーストラリアは680,582人、カナダは691,215人と、直近は減少している国もある
  • 日本は2025年5月1日の集計で408,069人。うち日本語教育機関が140,174人を占める
  • 日本から海外へ出た学生は2024年度に91,054人(JASSO)
  • 調査年・範囲・数え方が違うため、国別の数字を足して世界計を出すことはできない
この記事の数字の出どころ

国連教育科学文化機関(UNESCO)「Record number of higher education students highlights global need for recognition of qualifications」2025年6月23日公表(世界約690万人、2000年の3倍、日本20万人弱)/確認日2026年9月21日。

経済協力開発機構(OECD)『Education at a Glance 2025(図表でみる教育2025)』イギリス版カントリーノート、2025年9月9日公表(2023年 イギリス約749,000人・アメリカ約957,000人、在籍者比23%、OECD平均7%)/確認日2026年9月21日。

アメリカ国際教育研究所(IIE)「Open Doors 2025 Report on International Educational Exchange」プレスリリース、2025年11月17日公表(2024/25年度1,177,766人、段階別内訳、インド363,019人・中国265,919人、2025年秋速報、アメリカからの留学298,180人)/確認日2026年9月21日。

オーストラリア政府教育省「International student monthly summary」2026年5月までの累計版(留学生680,582人、在籍コース752,784件、新規216,884人、出身国構成比)/確認日2026年9月21日。

カナダ移民難民市民権省(IRCC)下院市民権・移民委員会向け資料「International Students」2026年5月4日版(就学許可証保持者2024年末928,430人・2025年末691,215人・2026年2月28日698,510人、2026年の発給見込み408,000件)/確認日2026年9月21日。

ドイツ学術交流会(DAAD)・ドイツ高等教育科学研究センター(DZHW)『Wissenschaft weltoffen 2025』2025年11月26日公表(2024/25年冬学期 約402,000人、新入生116,600人、インド約59,000人・中国約38,600人、地域別構成比、中退率)/確認日2026年9月21日。

日本学生支援機構(JASSO)「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査結果」および「2024(令和6)年度日本人学生留学状況調査」(外国人留学生408,069人、出身国別・在学段階別内訳、日本人学生91,054人)/確認日2026年9月21日。

合計・差分・構成比のうち「編集部計算」と書いたものは、上記の公表値を当メディアが足し引きしたものである。

世界の留学生数は、単一の集計値として存在しているわけではない。UNESCOの約690万人という推計が全体像を示し、その内側で各国政府がそれぞれの定義で自国の受け入れ数を数えている。数字を使うときは、必ず「いつの」「どの範囲の」数字なのかを添えて示すことが、誤読を避ける唯一の方法である。当メディアは公表値を書き換えず、確認できたものだけを並べる方針を取っている。

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