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日本語教育機関は何校ある?文部科学省の公表データを並べた

日本語教育機関は何校ある?文部科学省の公表データを並べた

国内で日本語教育を行っている日本語教育機関・施設等の数は、令和6年11月1日現在で2,669である。そこで教える日本語教師等は50,309人、学ぶ日本語学習者は294,198人だった。

この記事は、文部科学省総合教育政策局日本語教育課が令和7年10月に公表した「日本語教育実態調査 令和6年度報告 国内の日本語教育の概要」の数字だけを並べたものである。編集部が2026年9月26日に原本を確認した。

目次

日本語教育機関は国内にいくつあるのか

調査は機関・施設等を単位として数えている。令和6年度の全体像は次のとおり。

項目令和6年11月1日現在
日本語教育実施機関・施設等数2,669
日本語教師等数50,309人
日本語学習者数294,198人

1機関あたりの学習者数を出すと約110人になる。ただし後で見るとおり、この平均値は区分によって大きく動く。この割り算は編集部が行った。

なお調査の正式な言い方は「日本語教育実施機関・施設等」である。学校だけでなく、地方公共団体や任意団体の日本語教室も1件として数えられている。

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日本語教育機関の内訳はどの区分が多いか

報告書は2,669件を区分別に示している。多い順に並べると次のようになる。

区分機関・施設等数構成比
法務省告示機関64824.3%
任意団体51019.1%
大学等機関48118.0%
地方公共団体32912.3%
国際交流協会32012.0%
教育委員会1967.3%
その他185―

最も多いのは留学生を受け入れる法務省告示機関で、全体の4分の1を占める。一方で、任意団体と地方公共団体・教育委員会を合わせると1,035件になり、こちらのほうが数では上回る。この足し算は編集部が行った。

報告書は構成比について「小数点第2位以下四捨五入としている。そのため構成比は合計しても100%にならないことがある」と注記している。

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日本語教育機関の区分ごとに教師と学習者はどう分かれるか

機関数だけを見ていると、実際の規模を取り違える。教師等数と学習者数を並べると差がはっきりする。

区分機関・施設等数教師等数日本語学習者数
大学等機関4814,456人54,928人
地方公共団体・教育委員会52510,113人37,218人
国際交流協会3208,329人24,477人
法務省告示機関64814,424人136,232人
任意団体等69512,987人41,343人
合計2,66950,309人294,198人

法務省告示機関は136,232人を抱え、学習者全体の46.3%がここに集まっている。1機関あたりでは約210人になる計算で、全体平均の約110人の2倍近い。いずれも編集部の計算による。

大学等機関481の内訳も総表に示されている。大学が400(国立79・公立40・私立281)、短期大学が31、高等専門学校が50である。大学だけで大学等機関の8割を占めている。

逆に任意団体等は695件と機関数では最も多いが、学習者は41,343人で、1件あたり約59人にとどまる。地域の小さな日本語教室が数多く含まれるためである。

日本語教育機関の数は平成2年度から何倍になったか

この調査は平成2年度から続いている。報告書が示している推移は次のとおり。

年度機関・施設等数日本語教師等数日本語学習者数
平成2年度8218,329人60,601人
平成29年度2,10939,588人239,597人
平成30年度2,29041,606人259,711人
令和元年度2,54246,411人277,857人
令和2年度2,51641,755人160,921人
令和3年度2,54139,241人123,408人
令和4年度2,76444,030人219,808人
令和5年度2,72746,257人263,170人
令和6年度2,66950,309人294,198人

報告書は平成2年度との比較を「機関・施設等数は821から2,669(3.3倍)に、日本語教師等の数は、8,329人から50,309人(6.0倍)に、日本語学習者数は60,601人から294,198人(4.9倍)にそれぞれ増加している」とまとめている。

直近に目を移すと、機関数は令和4年度の2,764をピークに2年続けて減っている。それでも教師等数と学習者数は増え続けており、1機関あたりの規模が大きくなっていることが分かる。

日本語教育機関で学ぶ人はコロナ禍でどう動いたか

学習者数の推移には、はっきりした谷がある。令和元年度の277,857人から、令和3年度には123,408人まで落ち込んだ。

減り幅は154,449人で、割合にすると55.6%の減少になる。この計算は編集部が行った。機関数が2,542から2,541とほとんど変わらなかったのとは対照的である。

その後は令和4年度219,808人、令和5年度263,170人、令和6年度294,198人と戻り、令和元年度の水準を上回った。報告書のまえがきは、在留外国人数が令和6年末に約377万人となり過去最高を更新したことにも触れている。

日本語教育機関という言葉には2つの意味がある

ここで注意が要るのが呼び方である。令和6年4月から、法律に基づく新しい制度が始まっている。

報告書の注記

令和6年4月から日本語教育機関認定法に基づく日本語教育機関の認定制度及び日本語教員養成機関等の登録制度が開始されたところ、令和6年11月1日の基準日以前に認定を受けた日本語教育機関、登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関であっても、認定又は登録を受ける前の区分で回答している。

つまりこの調査の2,669という数字は、認定を受けた日本語教育機関の数ではない。認定制度が始まる前からの区分(法務省告示機関・大学等機関など)のまま集計されている。

認定日本語教育機関の件数を知りたい場合は、この調査ではなく認定制度の公表リストを見る必要がある。同じ言葉でも指す範囲が違う。

日本語教育機関の数字を読むときに確認すること

引用するときに取り違えやすい点をまとめておく。

確認すること実際のところ
2,669の中身学校だけでなく地方公共団体や任意団体の日本語教室も含む
認定制度との関係認定を受けた機関の数ではない
基準日令和6年11月1日
回収率56.2%。回答があった分だけの集計
経年比較年によって回収率が違うため留意が必要と報告書が注記

回収の内訳は、配布8,478件に対して回答4,768件である。区分別では大学等機関が85.2%と高く、その他が41.1%と低い。区分によって数字の取りこぼし方が違う点は押さえておきたい。

報告書自身が「年によって回収率に差異があるため経年比較の際は留意が必要である」と書いている。推移の表を引くときは、この一文もあわせて紹介するのが誠実である。

日本語教育機関についてよくある質問

報告書に書かれている範囲で、よく聞かれる点をまとめておく。

日本語教育機関の調査は誰がやっているのか

令和6年4月に文化庁国語課から文部科学省総合教育政策局に移管され、新設された日本語教育課が担当している。令和6年度報告の発行元も文部科学省である。

日本語教育機関の教師には常勤以外も入るのか

入る。調査は日本語教師等を「常勤による者」「非常勤による者」「ボランティアによる者」に分けて集計している。50,309人はこの3つを合わせた数である。

日本語教育機関が1つも無い地域はあるのか

報告書は「日本語教室空白地域」という区分を設けている。大学等機関と法務省告示機関を除いて、オンライン以外の日本語教育の実施が調査で把握されなかった市区町村をこう整理しており、都道府県別の数が示されている。

この記事の参考文献

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