英検準2級プラスは、2025年度第1回検定から準2級と2級のあいだに加わった級です。これで英検の級は7つから8つになりました。
この記事は、英検準2級プラスの位置づけ・試験時間・合格基準スコア・検定料・受けられる方式を、公益財団法人 日本英語検定協会の公式サイトと公式リリースの数字だけで並べたものです。数字は2026年9月7日に取得しました。
英検準2級プラスの位置づけ=準2級と2級のあいだに置かれた8つ目の級
英検の級は下から5級・4級・3級・準2級・準2級プラス・2級・準1級・1級の8つです。準2級プラスは下から5番目にあたります。
公式の推奨目安は「高校上級程度」。準2級の「高校中級程度」と、2級の「高校卒業程度」のちょうど間です。
| 級 | 推奨目安 | 公式が示す合格の目安(要約せず引用) |
|---|---|---|
| 準2級 | 高校中級程度 | 日常的な話題について、概要を捉えたり、情報や自身の考えを基本的な語句を用いながら伝えることができる |
| 準2級プラス | 高校上級程度 | 身近な社会的な話題について、概要や要点、詳細を理解したり、情報や自身の考えを多様な語句を用いながら詳細に伝えることができる |
| 2級 | 高校卒業程度 | 社会的な話題について、文章や話の展開を把握しながら概要や要点、詳細を理解し、情報や自身の考えを展開を考えながら詳細に伝えることができる |
3つを並べると、扱う話題が「日常的な話題」→「身近な社会的な話題」→「社会的な話題」と段階を踏んでいるのが分かります。準2級プラスは、この段差を2つに割るために置かれた級です。
英検準2級プラスが新設された理由を、協会は数字で説明している
協会は2025年4月18日のリリースで、新設の背景をデータとともに公表しています。過去の受験者データを分析したところ、5級から準2級までは各級の合格までにおよそ1年であるのに対し、準2級合格者が2級に合格するまでには約2年近くかかっていたという内容です。
| 対象 | 準2級合格から2級合格までに要した期間 | データの区分 |
|---|---|---|
| 5級から2級までの全級合格者 | 約18か月(1年6か月) | 実データからの算出 |
| 5級から準2級までの全級合格者 | 約21か月(1年9か月) | 協会による推計 |
| 5級から準2級までの1級分(参考) | およそ1年 | 実データからの算出 |
2024年2月9日のリリースには、もう1つの背景が書かれています。英検を年に3回実施して生徒の英語力の伸長を確認している高等学校のデータから、2年生の英語力の伸びの鈍化の傾向が見えてきた、というものです。
「準2級合格後に2級合格へ向けた目標を学習者に提示することで、学習者の学習意欲の向上を促進し、成功体験を積み重ねる機会を提供し、総合的な英語力の向上に貢献することを目指します」。また第四期教育振興基本計画で、高等学校卒業段階でCEFRのB1レベル相当以上を達成した高校生の割合の増加が目指されていることにも触れています。
つまり準2級プラスは、難易度を上げるための級ではなく、準2級と2級の距離が離れすぎていた問題を埋めるために置かれた級だと協会は説明しています。
英検準2級プラスの試験時間と測る技能
準2級プラスは一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)と二次試験(面接形式のスピーキングテスト)に分かれます。3級以上と同じ4技能の構成です。
| 級 | 筆記(リーディング・ライティング) | リスニング | 一次の合計(自作の計算) | 二次(面接) |
|---|---|---|---|---|
| 準2級 | 80分 | 約25分 | 約105分 | 約6分 |
| 準2級プラス | 85分 | 約25分 | 約110分 | 約7分 |
| 2級 | 85分 | 約25分 | 約110分 | 約7分 |
試験時間だけで見ると、準2級プラスは2級とまったく同じです。筆記85分・リスニング約25分・面接約7分。準2級より筆記が5分、面接が1分長くなります。
「準2級の延長」ではなく「2級と同じ時間配分で、扱う話題を1段下げた試験」と読むほうが、時間の設計には近いと言えます。
英検準2級プラスの合格基準スコアは1402と427
合否は英検CSEスコアで判定されます。準2級プラスの合格基準スコアは一次試験1402、二次試験427です。
技能別の満点スコアは625なので、一次の満点は625×3技能で1875、二次の満点は625になります。
| 級 | 一次の合格基準スコア | 一次の満点 | 一次の得点率(自作の計算) | 二次の合格基準スコア | 二次の得点率(自作の計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 準2級 | 1322 | 1800 | 73.4% | 406 | 67.7% |
| 準2級プラス | 1402 | 1875 | 74.8% | 427 | 68.3% |
| 2級 | 1520 | 1950 | 77.9% | 460 | 70.8% |
得点率で見ると、準2級プラスの一次は74.8%。準2級の73.4%と2級の77.9%のちょうど間に入っています。準2級から1.4ポイント、2級まではさらに3.1ポイントです。
なお2024年2月9日のリリースが「準2級プラスの合格基準スコア(英検CSEスコア)」として掲げている数字は1829です。これは一次1402と二次427を足した値で、準2級プラスに合格するために必要な4技能の合計スコアが1829だという意味になります。
2024年2月9日のリリースは、この基準の決め方についても説明しています。学習者が準2級合格後から2級に向けた取り組みが適切であることを確認し、自分の英語力が2級合格に近づいていることを実感し、結果としてモチベーションが高まり学習が継続されるラインを導き出して合格基準スコアとした、という記述です。
英検準2級プラスのCEFR算出範囲は「A2」〜「A1」
英検は4技能すべてを受験すると、成績表に4技能総合CEFRが表示されます。受験した級ごとに、CEFRレベルを算出できるスコアの範囲が決まっています。
準2級プラスのCEFR算出範囲は「A2」〜「A1」で、スコアでは1949〜1550です。
| 4技能総合スコア | 表示されるCEFRレベル | 公式の説明 |
|---|---|---|
| 1950〜2500 | A2 | 算出範囲を上回るため、その級で算出できる上限が表示される |
| 1700〜1949 | A2 | 範囲内のスコアに応じたレベル |
| 1550〜1699 | A1 | 範囲内のスコアに応じたレベル |
| 0〜1549 | 表示されない | CEFR算出範囲を下回っている |
準2級プラスをどれだけ高得点で合格しても、表示されるCEFRの上限はA2です。B1を成績表に出したい場合は、2級以上を受験する必要があります。
なお4技能すべてを受験しないと4技能総合CEFRは表示されません。一次試験の成績だけでは出ない点に注意してください。
英検準2級プラスの検定料(2026年度・税込)
協会は2025年11月10日、2026年度第1回検定から検定料を全級一律100円引き下げると公表しました。準2級プラスも対象です。
| 受験方式 | 2025年度(税込) | 2026年度(税込) | 準2級との差(自作の計算) | 2級との差(自作の計算) |
|---|---|---|---|---|
| 本会場(従来型) | 8,700円 | 8,600円 | +200円 | −400円 |
| 準会場(団体申込のみ) | 6,400円 | 6,300円 | +300円 | −500円 |
| 英検S-CBT | 9,300円 | 9,200円 | +200円 | −400円 |
| 英検S-Interview | 9,300円 | 9,200円 | +200円 | −400円 |
検定料も、準2級と2級のあいだの金額に設定されています。最も安い準会場の6,300円と、最も高いS-CBT・S-Interviewの9,200円では2,900円の差があります。
準会場は団体申込のみです。個人で申し込む場合、選べるのは本会場(8,600円)かS-CBT(9,200円)になります。
英検準2級プラスが受けられる受験方式
準2級プラスは、英検(従来型)・英検S-CBT・英検S-Interviewの3方式すべてで実施されています。
| 方式 | 実施の形 | 準2級プラスの扱い | 1回で測る技能 |
|---|---|---|---|
| 英検(従来型)本会場 | 年3回・一次試験と二次試験が別日 | 対象 | 一次3技能+二次1技能 |
| 英検(従来型)準会場 | 団体申込のみ・A日程〜F日程 | 対象 | 一次3技能(二次は本会場) |
| 英検S-CBT | 原則毎週土日・一部エリアは平日も | 対象 | 1日で4技能すべて |
| 英検S-Interview | 受験上の配慮措置に適した本会場 | 対象 | 対面型のスピーキング試験 |
英検S-CBTの対象級は準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級の5つです。1級と4級・5級はS-CBTでは受けられません。
S-CBTでは同回次(第1回/第2回/第3回)で同じ級を3回まで受験できます。準2級プラスも同じ扱いです。
英検準2級プラスを実際に申し込んでいるのはどんな層か
協会は2025年4月18日のリリースで、初年度の申込者の内訳にも触れています。
4月中旬までに2025年度第1回検定(従来型)の準2級プラスに個人申込した受験者を分析したところ、2024年度に準2級に合格した人、および2級に不合格となった人の申し込みが多く見られたという内容です。
協会はこの結果を「準2級プラスを準2級から2級へのステップとして活用いただいていることがわかります」と表現しています。新しい級を飛び級的に使うのではなく、準2級の次・2級の再挑戦前という位置で使われている、という読み方です。
なお協会は級別の合格率を現在は公表していないため、準2級プラスが実際に何%の人が受かる試験なのかは分かりません。この記事では推計もしていません。
英検準2級プラスを受けるべき人・そうでない人
ここまでの公式の数字から、判断材料になる線を整理します。
- 準2級に合格したばかりの人:協会が想定している中心の層。次の目標としてそのまま置ける
- 2級を受けて不合格だった人:初年度の申込に多く見られた層。得点率で2級より3.1ポイント低い基準を先に取る形になる
- 高校2年で伸びが止まった感覚がある人:協会が新設理由に挙げた「2年生の英語力の伸びの鈍化」に当たる層
- 入試でCEFR B1以上の表示が必要な人:準2級プラスのCEFR算出上限はA2。B1を出すには2級以上が要る
- 2級に十分手が届いている人:時間も試験時間も2級と同じ。急いでいるなら2級を直接受けるほうが工程が1つ減る
検定料の面では、本会場で準2級プラスと2級を1回ずつ受けると8,600円+9,000円=17,600円(税込・自作の計算)。2級だけを2回受けると18,000円です。段階を踏むほうが400円安く、しかも1回目で合格証書が残ります。
英検準2級プラスのまとめ
準2級プラスは2025年度第1回検定から始まった、準2級と2級のあいだの級です。推奨目安は高校上級程度、合格基準スコアは一次1402・二次427、CEFR算出範囲はA2〜A1。
試験時間と面接時間は2級と同じで、検定料は準2級と2級の中間。新設の理由は難易度の引き上げではなく、協会が実データで確認した「準2級から2級まで約2年」という距離を埋めることでした。
推奨目安・合格の目安・試験時間・合格基準スコア・満点スコア・CEFR算出範囲・検定料・新設の背景は、すべて2026年9月7日時点で公益財団法人 日本英語検定協会が公式サイトおよび公式リリースで公表していた値です。「自作の計算」と書いた得点率・差額は、公表値から編集部が計算した結果です。検定料は税込。仕様は変更されることがあるため、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。
この記事で使った英検準2級プラスの一次ソース
- 日本英語検定協会 準2級プラス特設サイト(2026年9月7日取得)
- 日本英語検定協会 準2級プラスの過去問・試験内容(2026年9月7日取得)
- 日本英語検定協会 各級の目安(2026年9月7日取得)
- 日本英語検定協会「英検 新設級『準2級プラス』合格基準スコア・CEFR算出範囲についてのお知らせ」(2024年2月9日)
- 日本英語検定協会「データからわかる『準2級プラス』新設の意義」(2025年4月18日)
- 日本英語検定協会 英検CSEスコアでの合否判定方法について(2026年9月7日取得)
- 日本英語検定協会「2026年度 実用英語技能検定(英検)検定料を一律100円引き下げ」(2025年11月10日)
- 日本英語検定協会 英検S-CBTとは(2026年9月7日取得)

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