TOEICのスコアに有効期限はあります。IIBCの公式FAQは「テスト開発元のETSは……スコアの有効期限を2年と設定しています」と明記しています。
ただし、この「2年」は世の中で語られている意味とは少し違います。この記事は、IIBC公式の記述を分解して「試験団体が決めていること」と「提出先が決めていること」を分けたものです。内容はすべてIIBC公式サイトから2026年9月7日に取得しました。
TOEICのスコアの有効期限は公式で2年。ただし提出の可否は別の話
先に結論を3行で置きます。混乱の元は、この3つが1つにまとめて語られていることです。
| 何の話か | 公式の立場 | 決めているのは誰か |
|---|---|---|
| スコアの有効期限 | ETSが2年と設定 | テスト開発元(ETS) |
| 2年を超えたスコアを受け付けるか | 特に規定していない | 提出先の企業・学校 |
| スコアを証明する書類が出せるか | 書類の種類ごとに期限が違う | IIBC |
「2年で無効になる」も「有効期限は存在しない」も、どちらも公式の書き方とはずれています。正しくは、期限は設定されているが、それを超えたスコアの扱いは提出先に委ねられている、です。
TOEIC公式が有効期限について書いている文を、そのまま並べる
IIBCのよくあるご質問「【TOEIC L&R】スコアに有効期限はありますか?」には、次の趣旨の記述があります。
| 公式が書いていること | 読み取れること |
|---|---|
| スコア自体はテスト受験時の英語能力を評価している | スコアは「その日の実力の記録」 |
| 英語力は時間の経過とともに向上または低下する可能性がある | 期限を置く理由はここ |
| ETSはできるだけ最新のスコアを参照することを推奨し、有効期限を2年と設定している | 2年は開発元が決めた数字 |
| 2年を超えるスコアの提出を認めることについては特に規定していない | 受け付けるかは提出先の判断 |
| 各機関、団体や学校で有効期限を設定している場合があるので事前に方針を確認すること | 最終的な条件は提出先にある |
この5行を分けて読めば、「2年」の意味は一意に決まります。推奨と禁止は別物だ、というのが公式の書き方です。
TOEICの2年は「参照の推奨」であって「無効化」ではない
公式の文には、スコアが消える・失効する・使えなくなるという表現がありません。使われているのは「推奨」「設定」「特に規定していません」です。
| よくある理解 | 公式の記述に照らすと |
|---|---|
| 2年経つとスコアが消える | 消えるとは書かれていない |
| 2年経つと履歴書に書けない | 書けないとは書かれていない |
| TOEICに有効期限はそもそも無い | ETSが2年と設定していると明記されている |
| 2年超のスコアを出せるかは提出先次第 | 公式の記述と一致する |
正しいのは最後の1行だけです。2年を超えたスコアを受け取るかどうかは、企業や学校がそれぞれの方針で決めています。
TOEICのスコアを証明する書類には、3つの別々の期限がある
ここが実務でいちばん効いてくる部分です。スコアそのものの話と、それを紙やデータで示す話は別に管理されています。
| 書類 | いつ手に入るか | いつまで使えるか | 対象 |
|---|---|---|---|
| 公式認定証(紙) | 試験日から30日以内に発送 | 手元にある限り | 申込時に発行を希望した人のみ |
| デジタル公式認定証 | 試験日から約19日後 | 試験日から5年間ダウンロード可能 | 公開テストを受験した全員 |
| 公式認定証の再発行 | 手数料の支払い完了後4営業日以内に発送 | 試験日から2年以内に申し込む必要あり | 希望者(1部550円・税込) |
紙の再発行は2年以内、デジタルは5年間。同じスコアなのに、証明の手段で3年ぶんの差が出ます。
「2年でスコアが使えなくなる」という言い方が広まった一因は、この再発行の2年という数字にあると考えられます。
TOEICの公式認定証は、希望した人にしか届かない
見落とされやすいのが、紙の公式認定証が全員に届くわけではないという点です。
| 項目 | 公式の記述 |
|---|---|
| 発行の条件 | 申し込み時に発行を「希望する」を選択した人にのみ発送 |
| 発送の時期 | 試験日から30日以内 |
| 送り方 | 受験者本人宛に親展封筒 |
申込画面で「希望しない」を選ぶと、紙は最初から届きません。受験料が安くなる代わりに、後から紙が要る場面では再発行を申し込むことになります。
TOEICのデジタル公式認定証は5年間ダウンロードできる
紙を希望しなかった人でも、デジタルの認定証は必ず発行されます。
| 項目 | デジタル公式認定証 | 紙の公式認定証 |
|---|---|---|
| 対象 | 公開テストを受験した全員 | 希望した人のみ |
| 入手できる時期 | 試験日から約19日後 | 試験日から30日以内 |
| 取り出せる期間 | 試験日から5年間 | ―(届いた1部のみ) |
| 紛失したとき | 期間内なら再ダウンロード | 2年以内なら再発行を申し込む |
紛失に強いのはデジタルのほうです。紙は再発行に2年の壁と手数料がありますが、デジタルは5年間、何度でも取り出せます。
TOEICの公式認定証の再発行は試験日から2年以内・1部550円
紙が必要になったときの手段が再発行です。条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申し込める期間 | 公開テストの試験日から2年以内 |
| 手数料 | 公式認定証1部につき550円(税込) |
| 発送までの日数 | 手数料の支払い完了後4営業日以内(土・日・祝日・年末年始を除く) |
この2年という数字は、スコアの有効期限とは別に定められたものです。混ざりやすい2つの2年なので、書類の話とスコアの話は分けて覚えてください。
紙の証明が必要になるのは、多くの場合が就職・転職・進学の書類提出のときです。受験してから2年を過ぎると、紙は取り直せません。将来使う可能性が少しでもあるなら、受験直後にデジタル認定証をダウンロードして手元に保存しておくのが、いちばん確実な備えになります。
TOEICのスコアを提出するとき、期間別にどう扱われるか
公式の記述をもとに、受験からの経過時間で整理します。以下の判定は編集部が公式の記述から組み立てたものです。
| 受験からの経過 | ETSの推奨 | 紙の再発行 | デジタル認定証 |
|---|---|---|---|
| 0〜2年 | 期限内 | 申し込める | ダウンロードできる |
| 2年〜5年 | 期限を超える | 申し込めない | ダウンロードできる |
| 5年超 | 期限を超える | 申し込めない | ダウンロードできない |
2年から5年の区間は「証明はできるが、開発元の推奨からは外れている」という宙ぶらりんな状態になります。この区間のスコアを受け付けるかどうかが、提出先ごとに分かれるところです。
TOEICが2年という期限を置く理由は、公式の1文に書いてある
なぜ2年なのか。IIBCの説明は、能力が動くことを理由にしています。
| 公式の説明 | 意味 |
|---|---|
| スコアはテスト受験時の英語能力を評価している | スコアは撮影した写真のようなもの |
| 英語力は時間の経過とともに向上または低下する可能性がある | 写真は古くなると本人と合わなくなる |
| できるだけ最新のスコアを参照することを推奨 | だから新しい写真を求める |
2年は「スコアが壊れる期間」ではなく「本人の実力とずれ始める目安」として置かれています。
TOEICの平均スコアは2年でどれだけ動いたのか
「2年で実力が変わる」という前提を、公式データで確かめられます。IIBCが公表している公開テストの年度平均は次のとおりです。
| 年度 | 受験者数 | リスニング平均 | リーディング平均 | トータル平均 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 746,178人 | 335点 | 278点 | 612点 |
| 2024年度 | 735,425人 | 336点 | 279点 | 615点 |
| 2025年度 | 755,473人 | 337点 | 279点 | 616点 |
全体の平均は2年で4点しか動いていません。ただしこれは受験者集団の平均であって、個人のスコアが2年でどう動くかを示す数字ではありません。
集団として安定していることと、個人の実力が保たれることは別です。IIBCが個人単位の2年後の変動を公表しているデータは見当たりませんでした。
TOEICのスコアが2年を超えたときに取れる3つの手
古いスコアしか持っていない場合の選択肢を整理します。
| 選択肢 | できること | 注意点 |
|---|---|---|
| 提出先の方針を先に確認する | 受け付けてもらえる可能性がある | 公式も「事前に方針を必ず確認」と案内している |
| デジタル公式認定証を出す | 5年目まで証明できる | 5年を過ぎるとダウンロードできない |
| 受け直す | 最新のスコアになる | 受験料と日程が必要 |
順番としては、受け直す前に提出先へ確認するのが合理的です。公式が「特に規定していません」と書いている以上、受け付ける提出先も存在するからです。
TOEICの有効期限まとめ
TOEICのスコアには、ETSが設定した2年という有効期限があります。ただしそれは最新のスコアを参照することの推奨であり、2年を超えたスコアの提出可否は各機関・団体・学校の方針に委ねられています。
証明する手段の期限は別で、紙の再発行が2年以内、デジタル公式認定証が5年間です。2つの「2年」を分けて理解できれば、この論点はもう迷いません。
有効期限・認定証・再発行の記述は2026年9月7日にIIBC公式サイトで確認した内容です。金額は税込。年度平均スコアはIIBCが公表する2025年度のデータによります。「期間別にどう扱われるか」の表は、公式の記述を編集部が組み合わせて作ったもので、IIBCが表として公表しているものではありません。提出先ごとの条件は必ず提出先に確認してください。
この記事で使ったTOEICの一次ソース
- IIBC 【TOEIC L&R】スコアに有効期限はありますか?(2026年9月7日取得)
- IIBC 公式認定証の再発行(2026年9月7日取得)
- IIBC テスト結果について(TOEIC Listening & Reading Test)(2026年9月7日取得)
- IIBC テスト結果の返却について(2026年9月7日取得)
- IIBC 公開テストの公式認定証に有効期限はあるのか(2026年9月7日取得)
- IIBC TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026(2026年9月7日取得)

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