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ワーキングホリデーの利用者は年間何人?国別の実績

ワーキングホリデーで日本に入国するために発給された査証は、2025年(暦年)で24,797件でした。内訳は韓国8,079件、台湾3,498件、オーストラリア2,533件、英国2,336件の順で、上位4か国・地域だけで全体の66.7%を占めます。日本人が出ていく側では、オーストラリアが2024-25年度に日本国籍者へ16,182件のワーキングホリデー査証を出しています。

この記事は、外務省が公表しているワーキング・ホリデー制度のページ、政府統計の総合窓口(e-Stat)にある外務省の査証(ビザ)発給統計、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)のWorking Holiday Maker visa program報告書(BR0110)の3つを並べ直したものです。数字はすべて2026年9月16日に各公式サイトで取得しました。推測で埋めた数字は1つもありません。

目次

ワーキングホリデーで日本に来た人は、2025年に24,797人分の査証が出ている

「利用者は年間何人か」という問いに対して、日本側で数えられる一次データは1つあります。外務省が毎年公表している査証(ビザ)発給統計です。この統計には在留資格の種類ごとの列があり、その中に「ワーキングホリデー」の列が独立して置かれています。

2025年(令和7年)のワーキングホリデー査証の発給数は24,797件でした。これは日本の在外公館が、外国籍の人に対して発給した件数です。日本人が海外へ出るときの査証は相手国の政府が出すため、この統計には入りません。

年(暦年) ワーキングホリデー査証の発給数 その年の査証発給総数
2019年(令和元年) 18,955件 8,277,340件
2020年(令和2年) 3,715件 1,118,025件
2021年(令和3年) 210件 90,306件
2022年(令和4年) 6,037件 1,294,148件
2023年(令和5年) 18,075件 4,165,752件
2024年(令和6年) 21,963件 7,196,373件
2025年(令和7年) 24,797件 7,862,060件

2021年の210件という数字が、この制度がどれだけ国境の状況に左右されるかを示しています。2019年の18,955件と比べて、2021年は1.1%まで落ちました。2025年は2019年を5,842件上回っており、2020年より前の水準はすでに超えています。

ワーキングホリデーで日本へ来る人の国籍は、韓国と台湾で半分近くを占める

同じ統計は国籍・地域別の内訳も持っています。2025年の上位25か国・地域をそのまま並べます。

国・地域 2025年 2024年 2019年
大韓民国 8,079件 7,444件 5,903件
台湾 3,498件 3,742件 4,707件
オーストラリア 2,533件 2,269件 1,654件
英国 2,336件 1,523件 1,014件
フランス 1,671件 1,795件 1,537件
ドイツ 1,478件 1,167件 882件
カナダ 1,021件 678件 ―
ニュージーランド 537件 ― ―
香港 515件 410件 640件
スペイン 498件 458件 ―
デンマーク 483件 387件 ―
アルゼンチン 404件 ― ―
スウェーデン 278件 ― ―
アイルランド 221件 ― ―
オランダ 201件 ― ―
チリ 199件 ― ―
ポーランド 175件 ― ―
オーストリア 137件 ― ―
チェコ 116件 ― ―
ノルウェー 77件 ― ―
フィンランド 65件 ― ―
ハンガリー 56件 ― ―
スロバキア 48件 ― ―
ポルトガル 37件 ― ―
リトアニア 33件 ― ―

「―」は、その年の統計で上位に入っておらず、数字が載っていないことを示します。韓国と台湾を足すと11,577件で、2025年全体の46.7%になります。台湾だけは2019年の4,707件から2025年の3,498件へ25.7%減っており、上位のなかで唯一、2019年の水準に戻っていません。

日本人がワーキングホリデーで行ける先は、32か国・地域に増えている

外務省のページは、日本が取決めを結んでいる相手を制度開始年の順に並べています。2026年4月1日現在で32か国・地域です。

最初の相手はオーストラリアで、1980年(昭和55年)に始まりました。45年間で31の相手が加わったことになり、直近ではマルタとイタリアが2026年に加わっています。

制度開始年 国・地域(年間発給枠)
1980年代 オーストラリア(枠なし)、ニュージーランド(枠なし)、カナダ(6,283)
1999〜2001年 韓国(10,000)、フランス(1,800)、ドイツ(枠なし)、英国(6,000)
2007〜2010年 アイルランド(800)、デンマーク(枠なし)、台湾(10,000)、香港(1,500)
2013〜2016年 ノルウェー(枠なし)、ポルトガル(枠なし)、ポーランド(500)、スロバキア(400)、オーストリア(200)
2017〜2019年 ハンガリー(200)、スペイン(700)、アルゼンチン(日本から200/相手から400)、チリ(200)、アイスランド(30)、チェコ(400)、リトアニア(100)
2020〜2024年 スウェーデン(枠なし)、エストニア(日本からは枠なし/相手から100)、オランダ(200)、ウルグアイ(100)、フィンランド(日本からは枠なし/相手から200)、ラトビア(100)、ルクセンブルク(100)
2026年 マルタ(100)、イタリア(500)

この表の「年間発給枠」は外務省のページの数字です。枠が設けられていない相手は、オーストラリア・ニュージーランド・ドイツ・デンマーク・ノルウェー・ポルトガル・スウェーデンの7つです。

ワーキングホリデーの年間発給枠は、30人から10,000人まで330倍の開きがある

枠の数字そのものを大きい順に並べ替えると、相手によって桁が3つ違うことが見えます。枠の大きさは、行きたい人が枠に入れるかどうかを左右します。

年間発給枠 相手
枠なし オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、デンマーク、ノルウェー、ポルトガル、スウェーデン(7)
10,000 韓国、台湾(2)
6,283 カナダ(1)
6,000 英国(1)
1,800 フランス(1)
1,500 香港(1)
500〜800 アイルランド800、スペイン700、ポーランド500、イタリア500(4)
400 スロバキア、チェコ、アルゼンチン(相手から日本へ)(3)
200 オーストリア、ハンガリー、チリ、オランダ、アルゼンチン(日本から)、フィンランド(相手から日本へ)(6)
100 リトアニア、ウルグアイ、ラトビア、ルクセンブルク、マルタ、エストニア(相手から日本へ)(6)
30 アイスランド(1)

いちばん小さいアイスランドの30に対し、韓国と台湾は10,000で、比にすると333倍です。アルゼンチン、エストニア、フィンランドの3つは、日本から行く側と日本へ来る側で枠の数字が別々に決められています。

日本人のワーキングホリデーで最大の行き先はオーストラリア

相手国側が人数を公表している例として、オーストラリア内務省の報告書があります。この報告書は国籍別の申請数・許可数・滞在者数を四半期ごとに出しています。2024-25年度(2024年7月〜2025年6月)に日本国籍者へ許可されたWorking Holiday(subclass 417)査証は16,182件でした。

年度 日本国籍者への許可数 前年度からの増減
2020-21年度 1,558件 ―
2021-22年度 5,170件 +3,612件
2022-23年度 14,398件 +9,228件
2023-24年度 17,095件 +2,697件
2024-25年度 16,182件 −913件(−5.3%)

増減の列は、公表されている各年度の数字を編集部が引き算したものです。2024-25年度の上位は英国79,412件、フランス41,937件、アイルランド24,165件、イタリア19,966件、韓国17,485件、台湾16,525件と続き、日本は16,182件で7番目、全体に占める割合は6.3%でした。

オーストラリアのワーキングホリデーは、日本国籍者だけ初回が減っている

同じ報告書は、1回目・2回目・3回目の査証を分けて集計しています。オーストラリアでは決められた業種で一定期間働くと2回目・3回目を申請できる仕組みがあるため、この3つを分けて見ないと実態がずれます。

区分 2023-24年度 2024-25年度 変化
1回目の許可(日本国籍者) 14,290件 10,920件 −23.6%
2回目の許可(日本国籍者) 2,579件 4,126件 +60.0%
3回目の許可(日本国籍者) 226件 1,136件 +402.7%
合計 17,095件 16,182件 −5.3%

合計が5.3%減っているのに、内訳では1回目が23.6%減り、2回目と3回目が増えています。つまり2024-25年度の日本国籍者の数字は、新しく渡航した人ではなく、すでに現地にいて延長した人によって支えられている形です。申請の段階でも同じ向きで、日本国籍者の申請は16,331件、前年度比8.0%減でした。

ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在中の日本人は12,814人

「年間何人が査証を取ったか」と「いま何人いるか」は別の数字です。オーストラリア内務省は、ある時点で査証を持って国内にいる人数も公表しています。

項目 2024年6月30日時点 2025年6月30日時点
日本国籍の保有者 13,674人 12,814人
英国籍の保有者 29,744人 50,006人
フランス国籍の保有者 19,101人 24,101人
台湾出身の保有者 12,859人 13,288人
韓国籍の保有者 11,516人 12,667人
subclass 417の保有者(全体) 135,398人 164,620人

全体が21.6%増えているのに対し、日本国籍の保有者は6.3%減って12,814人でした。subclass 462(Work and Holiday)を足したオーストラリア国内の保有者は、2025年6月30日時点で206,187人と公表されています。日本はsubclass 417だけが対象なので、462の側には含まれません。

ワーキングホリデーの年齢要件は18歳以上30歳以下が原則

外務省は、査証の発給要件をおおむね次のとおりだと書いています。細かい条件は相手ごとに違うため、申請先で確認する前提の一覧です。

  • 相手国・地域に居住する相手国・地域の国民・住民であること
  • 一定期間、相手国・地域で主として休暇を過ごす意図があること
  • 申請時の年齢が18歳以上30歳以下であること
  • 子または被扶養者を同伴しないこと
  • 期限内の旅券と帰りの航空券(または航空券を買うための資金)を持っていること
  • 滞在当初の生計を維持するための資金を持っていること
  • 健康であること
  • 以前にワーキングホリデー査証を発給されたことがないこと(一部の国・地域を除く)

年齢には例外が4つあります。オーストラリア、カナダ、韓国、アイルランドとの間では18歳以上25歳以下ですが、各政府当局が認める場合は30歳以下まで申請できると書かれています。行き先側の運用はさらに別で、オーストラリア内務省はカナダ・フランス・デンマーク・アイルランド・イタリア・英国の旅券を持つ人について、上限を35歳としています。

ワーキングホリデーの参加回数は、9か国・地域で2回に増えた

「一生に1回だけ」という前提は、ここ2年で崩れています。外務省は制度の一部見直しを段階的に実施したと書いています。

改訂日 対象
2024年12月1日 ニュージーランド、カナダ、英国、デンマーク、オーストリア
2025年1月1日 ドイツ、アイルランド、スロバキア
2025年10月1日 韓国
2026年2月1日 台湾

日本人については、カナダ・スロバキア・韓国・台湾の4か所で一生涯2回の参加ができるようになりました。英国については、2008年からユース・モビリティ・スキーム(英国側のワーキングホリデー制度)で最長2年間の滞在が認められています。

「2回目」は行きと帰りで条件が違う

外務省の記述は、日本人が出ていく側と、相手国・地域の人が日本へ来る側を分けて書いています。日本へ来る側では、カナダと英国の国籍者が一生涯2回もしくは2年連続で参加でき、ニュージーランド・デンマーク・オーストリア・ドイツ・アイルランド・スロバキア・韓国の国籍者と台湾出身者は一生涯2回参加できます。日本人が2回行ける相手(4)と、日本へ2回来られる相手(9)は一致していません。

ワーキングホリデーには、外務省が連携している民間団体は無い

制度の運用まわりで、外務省が明記している注意点が3つあります。人数の話ではありませんが、数字を見に行くときの前提になるので引き写します。

  • ワーキングホリデー制度の実施に際して、外務省が連携・協力している民間団体は現在ありません
  • 査証の申請代行をうたう業者による書類の不適正処理に関するトラブルが報じられているとして、注意喚起が出ています
  • 海外に3か月以上滞在する場合、旅券法第16条により在外公館へ「在留届」を出す義務があります

外務省は、不当に安い賃金で働かされた、雇用主からハラスメントを受けたという情報が渡航者から寄せられていることも書いています。就業職種や同一雇用主の下での雇用期間に制限がかかる場合があるため、駐日外国公館へ問い合わせるよう案内されています。

ワーキングホリデーで、公表されていない数字

よく探されるのに、公式に数字が出ていないものを、公表されている範囲と合わせて並べます。

数字 公表の状況
日本人の出国者数の合計 相手国・地域ごとに別々の政府が発給するため、32か所を足し上げた公式の合計値が存在しない
カナダ・ニュージーランド・韓国・台湾へ行った日本人の実数 外務省のページに載っているのは発給枠であって実績ではない
渡航者の男女比・年齢の内訳 外務省の査証発給統計に性別・年齢の列が無い
滞在中の平均賃金・職種 日本側の公表資料に見当たらない。オーストラリアの報告書にある業種の割合は、2回目・3回目の申請要件を満たすために申告された「specified work」の内訳であって、渡航者全体の職種ではない
枠が埋まったかどうか(消化率) 外務省のページは枠の数字だけで、各年に何件使われたかを国別に出していない
アイスランド・ラトビア・ウルグアイ・マルタ・イタリアの発給実績 2025年の査証発給統計の国籍別一覧に、上位として名前が出てこなかった

「日本人のワーキングホリデー利用者は年間◯万人」と1つの数字で書いている記事は、公表されていない合計を推測で作っています。公表されているのは、日本が外国人に出した件数(24,797件)と、相手国が国籍別に出している件数(オーストラリアなら16,182件)の2種類だけです。

ワーキングホリデーで最後に確認しておくこと

数字を自分で確かめるときに、見る場所を取り違えやすい項目を並べます。

  • 外務省のページに載っている数字は「年間発給枠」であって、実際に何人行ったかではない
  • 日本の査証発給統計に出てくるのは、日本へ来る外国人の数であって、日本人の出国者数ではない
  • 行き先の実績は、相手国政府の統計を見る(オーストラリアは内務省が四半期ごとに公表)
  • 年齢の上限は、日本側の要件(原則30歳以下)と行き先側の運用(オーストラリアは一部35歳)で別に決まっている
  • 参加回数の見直しは2024年12月から段階的で、相手ごとに開始日が違う
  • 枠が無い相手(7か所)と、枠が30しかない相手(アイスランド)では、準備にかける時間の重みが違う
  • 統計の年は、日本側が暦年、オーストラリア側が7月始まりの年度で、そのままでは比べられない

いちばん誤解が生まれやすいのは、暦年と年度の違いです。外務省の24,797件は2025年1月から12月まで、オーストラリアの16,182件は2024年7月から2025年6月までで、期間が半年ずれています。

この記事の数字の出どころ

32か国・地域の一覧、制度開始年、年間発給枠、発給要件、参加回数の改訂日は外務省のワーキング・ホリデー制度のページから。ワーキングホリデー査証の発給数と国籍別の内訳は、政府統計の総合窓口(e-Stat)で公開されている外務省の査証(ビザ)発給統計(国籍・地域別)の各年版から。オーストラリアの許可数・申請数・滞在者数はオーストラリア内務省のWorking Holiday Maker visa program report(BR0110、2025年6月30日版)から採りました。すべて2026年9月16日に取得しています。増減の列だけは、公表されている数字を編集部が引き算した計算値です。

この記事で使ったワーキングホリデーの一次ソース

すべて2026年9月16日に開いて確認しました。リンクは張らず、URLをそのまま記載します。

外務省|ワーキング・ホリデー制度(32か国・地域の一覧、制度開始年、年間発給枠、発給要件、参加回数の改訂)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/working_h.html

外務省|査証(ビザ)発給統計(統計の目的と利用上の注意)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hakkyu/index.html

外務省|2025年(令和7年)査証発給統計(報道発表・発給総数)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_03859.html

政府統計の総合窓口(e-Stat)|査証(ビザ)発給統計 国籍・地域別(令和元年〜令和7年の各年版。ワーキングホリデーの列)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?toukei=00300500

Australian Government Department of Home Affairs|Working Holiday Maker visa program report BR0110(30 June 2025)
https://www.homeaffairs.gov.au/research-and-stats/files/working-holiday-report-june-25.PDF

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