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英検のライティングは何を書く?級別の語数と採点基準

英検のライティングは、2024年度から3級以上のすべての級で「2問」になった。1級・準1級・2級・準2級プラスは「英文要約+意見論述」、準2級・3級は「Eメール+意見論述」で、語数は3級のEメール15語〜25語から1級の意見論述200語〜240語まで、級によって10倍以上の幅がある。

この記事は、公益財団法人 日本英語検定協会(英検協会)が公表している問題冊子・採点観点・スコアの数字を並べ直したものです。数字は2026年9月16日に、英検の公式サイトと2026年度第1回検定(一次試験)の問題冊子PDF、および英検協会の通知文書で確認しました。編集部が推測で補った数字はありません。

目次

英検のライティングで何を書くかは「級」と2問の内訳で決まる

「英検のライティングは何を書くのか」への答えは、受ける級によって変わります。2024年度の問題形式リニューアルで、3級以上の級は英作文問題が1題から2題に増えました。増えた1題が何かは級で分かれていて、上位の級には「英文要約」、準2級と3級には「Eメール」が加わっています。

2025年度に新設された準2級プラスは、2級と同じく「英文要約+意見論述」の組み合わせです。4級と5級にはライティングがありません。英検CSEスコアの技能構成でも、4級・5級はリーディング・リスニング・スピーキングの3技能で、ライティングは3級以上の4技能にだけ含まれます。

級 1問目 2問目 1問目の語数 2問目の語数
1級 英文要約 意見論述(英作文) 90〜110 words 200〜240 words
準1級 英文要約 意見論述(英作文) 60〜70 words 120〜150 words
2級 英文要約 意見論述(英作文) 45〜55語 80〜100語
準2級プラス 英文要約 意見論述(英作文) 25〜35語 50〜60語
準2級 Eメール 意見論述(英作文) 40〜50語 50〜60語
3級 Eメール 意見論述(英作文) 15〜25語 25〜35語
4級・5級 ライティングの出題なし(リーディング・リスニング・スピーキングの3技能)

この表の語数は、2026年度第1回検定の一次試験問題冊子(本会場)に印刷された指示文から採りました。2級の英文要約45〜55語と準2級プラスの英文要約25〜35語は、英検協会が2025年4月15日に出した通知文書の表記に一致します。

英検のライティングの語数は級ごとに固定されている

英検のライティングでもっとも多い質問が「何語書けばいいのか」です。語数は問題冊子の指示文に印刷されていて、級ごとに固定されています。受験者が自分で長さを決める試験ではありません。

とくに英文要約は、2025年度第1回検定から表記が変わりました。それまでは「語数の目安は◯語〜◯語です」「Suggested length」という書き方でしたが、現在は「◯〜◯語の英語で要約し」「Summarize it between ◯ and ◯ words.」という、範囲を言い切る指示文になっています。

級 変更前(2024年度) 変更後(2025年度〜)
1級 Suggested length: 90-110 words Summarize it between 90 and 110 words.
準1級 Suggested length: 60-70 words Summarize it between 60 and 70 words.
2級 語数の目安は45語〜55語です その内容を45〜55語の英語で要約し
準2級プラス 2025年度より新設のため無し その内容を25〜35語の英語で要約し

英検協会は変更の理由を「従来の指示文では英文要約の語数幅を“目安”として提示しており、どの程度の語数による要約が求められるかが受験者に分かりづらくなっていました」と説明しています。解答用紙の表記も、2級は「語数の目安は45〜55語です」から「語数は45〜55語です」へ変わりました。

一方で、意見論述(英作文)の指示文と解答用紙の表記は変更されていません。英検S-CBTでは、この変更は2025年6月実施分から適用されています。

語数の数え方で迷ったら

英検協会は、解答欄の中に語数など要約内容と関係のないものは書かない、と注意を出しています。書いた語数を余白にメモして提出する形は想定されていません。

英検の英文要約問題は1級・準1級・2級・準2級プラスで出る

英文要約は、英文を読んでその内容を指定語数の英語でまとめる問題です。1級と準1級の指示文は英語で、2級と準2級プラスの指示文は日本語で印刷されています。解答が英文の要約になっていないと判断された場合は0点と採点されることがある、と問題冊子に明記されています。

英検協会が公開している準2級プラスの英文要約問題ポイント解説には、読むときと書くときの手順が示されています。読むときは、パラグラフ間・パラグラフ内の論理関係を表す接続語句を見落とさないこと、パラグラフごとのトピックセンテンスを把握することの2点が挙げられています。

場面 英検協会が示しているポイント
読むとき 英文の論理構成を把握しながら、全体の内容を正しく理解する
読むとき パラグラフごとに重要な情報(トピックセンテンス)を把握する
書くとき 各パラグラフの重要な情報を、英文の接続語句に沿ってまとめる
書くとき 英文に書かれていることをまとめる。自分の意見は含めない
書くとき 抜き出すと語数が範囲を超えるときは、内容を自分の表現で言い換える

同じ解説では、要約に必要な力として「時や理由、条件を表す副詞節などを正確に書く」「節を前置詞+動名詞句の形などで言い換える」「代名詞などの指示照応を意識して書く」が挙げられています。本文をそのまま写すだけでは語数に収まらない設計になっている、ということです。

英検のEメール問題は準2級と3級で出る

準2級と3級のライティング1問目はEメールです。同じEメールでも、準2級と3級では課されている作業が違います。ここを取り違えると、語数を満たしても0点になり得ます。

2026年度第1回検定の問題冊子では、準2級は「相手のEメール文中の下線部について、あなたがより理解を深めるために、下線部の特徴を問う具体的な質問を2つしなさい」。3級は「友達からの2つの質問(下線部)に対応する内容を、あなた自身で自由に考えて答えなさい」となっています。準2級は質問する側、3級は答える側です。

項目 準2級 3級
やること 下線部の特徴を問う具体的な質問を2つする 下線部の2つの質問に自分で答える
語数 40語〜50語 15語〜25語
解答欄 解答用紙B面のEメール解答欄 解答用紙B面のEメール解答欄
0点になる場合 相手のEメールに対応していないと判断されたとき 相手のEメールに対応していないと判断されたとき
署名 Best wishes, の後に名前を書く必要はない Best wishes, の後に名前を書く必要はない

どちらの級も、解答欄の外に書かれたものは採点されません。英検のEメール問題は、書く量より「指示された作業をしたかどうか」で先に判定される構造になっています。

英検の意見論述(英作文)は級で要求が変わる

意見論述は、2024年度のリニューアル前から出ていた問題です。TOPICまたはQUESTIONに対して自分の意見と理由を書きます。級が上がるほど、理由の本数と構成の指定が細かくなります。

級 指示文の要求 語数
1級 TOPICについてエッセイを書く。理由を3つ挙げる。構成は introduction / main body / conclusion 200〜240 words
準1級 TOPICについてエッセイを書く。示されたPOINTSのうち2つを使う。構成は introduction / main body / conclusion 120〜150 words
2級 TOPICについて意見と理由を書く。POINTSは参考となる観点で、これ以外の観点から書いてもよい 80〜100語
準2級プラス QUESTIONについて、あなたの意見とその理由を2つ書く 50〜60語
準2級 QUESTIONについて、あなたの意見とその理由を2つ書く 50〜60語
3級 QUESTIONについて、あなたの考えとその理由を2つ書く 25〜35語

準1級だけは「POINTSのうち2つを使う」という縛りがあり、1級は「理由を3つ」と本数が指定されています。2級のPOINTSは参考扱いで、使わなくてもかまいません。級ごとにこの一文が違うので、過去問を解く前に指示文を読み比べておくと事故が減ります。

英検のライティングの採点基準は4つの観点

英検協会は、ライティングの採点観点として「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つを公表しています。準2級と3級については配点まで公表されていて、観点ごとに0〜4点の5段階、得点の満点は16点です。

観点 何を見るか(1級・準1級・2級の記載)
内容 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか
構成 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか
語彙 課題に相応しい語彙を正しく使えているか
文法 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

3級だけは観点の文言が少し違い、内容は「自分の考えとそれに沿った理由2つ」、文法は「文法的に正しい英文が書けているかどうか」となっています。準2級の文法は上位級と同じく「文構造のバリエーション」を見る書き方です。

観点ごとのアドバイスとして英検協会が挙げているのは、接続詞など流れを示す表現を使うこと、同じ語彙や表現の繰り返しを避けること、同じ形の文の繰り返しを避けること。語彙と文法は「難しい語を使う」ではなく「重ならないように使い分ける」という書き方で説明されています。

英検のライティングで0点になる書き方

英検協会は、すべての観点で0点と採点されることがあるケースを公表しています。どれだけ語数を書いても、ここに当たると得点は残りません。

  • TOPICに示された問いの答えになっていない(1級・準1級・2級)
  • 全く関係のないTOPICについて書かれていると判断された(1級・準1級・2級)
  • QUESTIONに答えていないと判断された(準2級・3級)
  • 解答が英文の要約になっていないと判断された(英文要約問題)
  • 相手のEメールに対応していないと判断された(準2級・3級のEメール問題)

英検協会が挙げている実例では、1級の「カジュアルな服装の着用を許容する会社が増えるかどうか」というTOPICに対して、解答が Jeans の説明だけで終わっているものが0点の例として示されています。3級では「一番好きな季節」を問われて自分の趣味の話しかしていない解答が0点の例です。書き出す前に問いを読み直す作業が、そのまま得点に直結します。

英検のライティングで減点される書き方

0点にはならなくても減点される型も、英検協会が具体例つきで公表しています。準2級と3級のページに載っているものが中心ですが、考え方は上位級にも共通します。

減点される型 英検協会の説明
極端に短い/理由が1つ 3級は「自分の考えとその理由2つ」が課題。極端に短い解答や理由が1つの解答は減点の対象
意見と矛盾する理由 Yesと答えたらYesの理由だけを書く。反対側を支持する理由は理由としてカウントされない
英語以外の単語を説明なしで使う sado のように説明のない語は減点。kyudo のように説明を添えた語は減点にならない
個人の経験だけで理由づけ 「私は忙しい」など個人の経験や立場のみの理由は説得力に欠けると判断される
理由に説明や具体例がない 「友達ができる」だけで止めず、具体例や説明を加える
関係のない内容が混ざる 問いと関係のない内容は、論理に一貫性がないとして「構成」で減点の対象

個人の経験そのものが禁止されているわけではありません。英検協会は「理由」としてではなく「理由を補足する具体例」として付け加える程度にする、という書き方を示しています。一般論を理由に置き、自分の経験は例として後ろに付けるという順番です。

解答用紙そのものの注意

英検協会は「Writing解答用紙は機械的に処理を行います」と明記したうえで、文字をはっきりと分かりやすく、濃く書くよう求めています。解答欄の外に書かれたものは採点されません。

英検のライティングはCSEスコアの3分の1を占める

英検の一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能の技能別スコアの合算で合否を判定します。英検協会は「技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分しています」と説明しています。ライティングは1問または2問しかないのに、一次試験の満点の3分の1を占めます。

級 技能ごとの満点スコア 一次試験の満点(3技能合計) 一次試験の合格基準スコア
1級 850点 2550点 2028
準1級 750点 2250点 1792
2級 650点 1950点 1520
準2級プラス 625点 1875点 1402
準2級 600点 1800点 1322
3級 550点 1650点 1103

技能ごとの満点スコアと合格基準スコアは英検協会の公表値です。3技能合計の欄は、公表されている技能別満点を編集部が3倍した数字で、英検協会がこの形で公表しているものではありません。合格基準スコアは変動しない固定値だと英検協会は説明しています。

なお、スコアはItem Response Theoryという統計的手法で全答案採点後に算出されるため、受験者が自分の正答数からスコアを逆算することはできません。英検協会は正答数の目安を提示できないとしたうえで、2016年度第1回一次試験では1級・準1級は各技能7割程度、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格した、という実績値だけを公開しています。

英検のライティングに使える時間と解答方式

英検(従来型)の一次試験は、リーディングとライティングが同じ時間枠に入っています。時間配分は受験者が自分で決めるため、ライティング2問にどれだけ残すかが実務上の論点になります。

級 リーディング・ライティング リスニング 二次試験(面接)
1級 100分 約35分 約10分
準1級 90分 約30分 約8分
2級 85分 約25分 約7分
準2級プラス 85分 約25分 約7分
準2級 80分 約25分 約6分
3級 65分 約25分 約5分

問題冊子には「試験監督者からライティングテスト開始の合図はありません。リーディング・ライティングテスト時間内に解答を終えてください」と印刷されています。ライティングだけの号令はかかりません。

解答方式にも選択肢があります。英検S-CBTは、ライティングを筆記とタイピングのどちらかから選べる方式です。従来型は手書きのみで、答案は機械的に処理されます。

英検のライティングは2024年度と2025年度に形が変わった

いま出回っている参考書や過去問には、リニューアル前のものが混ざっています。どの年度から何が変わったかを押さえておくと、古い情報で準備してしまう事故を避けられます。

級 2024年度のライティングの変更 一次筆記の設問数 筆記の試験時間
1級 意見論述に加えて要約問題を出題 41問→35問 変更なし(100分)
準1級 意見論述に加えて要約問題を出題 41問→31問 変更なし(90分)
2級 意見論述に加えて要約問題を出題 38問→31問 変更なし(85分)
準2級 意見論述に加えてEメール問題を出題 37問→29問 75分→80分
3級 意見論述に加えてEメール問題を出題 変更なし 50分→65分

英検S-CBTでは、この問題形式の改定は2024年5月実施分から適用されました。2024年4月実施分までは2023年度の出題形式・試験時間のままでした。従来型とS-CBTで切り替わった月が違う点は、過去問を年度で選ぶときに関わってきます。

2025年度は、準2級プラスの新設と、英文要約の指示文・解答用紙表記の変更が入りました。準1級では二次試験のスピーキングにも変更があり、受験者自身の意見を問う質問(No.4)に話題導入文が追加されています。

英検のライティングで最後に確認しておくこと

ここまでの数字を、受験前の確認リストの形にまとめます。すべて英検協会の公表資料に載っているものです。

  • 受ける級のライティングが「要約+意見論述」か「Eメール+意見論述」か
  • 2問それぞれの語数(3級のEメール15語〜25語から1級の意見論述200語〜240語まで幅がある)
  • 意見論述で求められる理由の本数(1級は3つ、準1級はPOINTSから2つ、2級以下は理由2つ)
  • 採点は内容・構成・語彙・文法の4観点(準2級・3級は観点ごと0〜4点、満点16点)
  • 問いに答えていないと全観点0点になり得ること
  • 解答欄の外に書いたものは採点されないこと
  • リーディングと合わせた時間枠のなかで、ライティング開始の合図はないこと

英検のライティングは、語数と指示文という「機械で数えられる条件」を外すと、英語の質に関係なく点が残らない設計になっています。逆に言えば、条件を満たしたうえで4観点に沿って書けば、スコアの3分の1を占める技能として得点が積み上がります。

この記事の数字はすべて2026年9月16日時点のものです。問題形式と語数は年度をまたいで変わることがあるため、受験する回の最新情報は英検協会が公表している資料で確認してください。

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