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IELTSの種類は何がある?アカデミックとジェネラルの違いを表で

IELTSには4つの種類があります。Academic、General Training、IELTS for UKVI、IELTS Life Skills の4つで、選ぶ基準は「英語力」ではなく「提出先が何を求めているか」だけです。

この記事は、4種類の用途・出題内容・受験料・受験方式を表で並べたものです。数値はすべて IELTS 公式(ielts.org=British Council・IDP・Cambridge University Press & Assessment の共同運営)、公益財団法人 日本英語検定協会、JSAF、IDP IELTS 日本の各公式ページで2026年9月8日に確認しました。

目次

IELTSの種類は4つ。自分で選ぶのではなく提出先が決める

結論から書きます。IELTSの種類は Academic・General Training・IELTS for UKVI・IELTS Life Skills の4つです。

この4つは難易度の段階ではありません。

用途がまったく別で、提出先がどれを受け付けるかを指定しているため、受験者が「自分に合ったもの」を選ぶ場面はほとんどありません。

種類 公式が示す用途 測る技能 結果の出方
IELTS Academic 大学の学部・大学院への進学、医師や看護師などの専門職登録 4技能 バンドスコア(0.0〜9.0)
IELTS General Training 英語圏への移住、学位レベル未満の職業訓練や就学 4技能 バンドスコア(0.0〜9.0)
IELTS for UKVI 英国ビザ申請用。Academic版とGeneral Training版がある 4技能 バンドスコア(0.0〜9.0)
IELTS Life Skills 英国ビザ申請用のうち、A1・A2・B1レベルを求められる区分 2技能のみ(Speaking・Listening) Pass / Fail

まず押さえるべきは、上2つと下2つで系統が違うという点です。

Academic と General Training は「どの国のどんな用途にも使える一般の試験」で、IELTS for UKVI と Life Skills は英国ビザ専用です。

IELTSのAcademicとGeneral Trainingの違いは、ReadingとWritingだけ

いちばん問い合わせが多いのがこの2つの違いですが、公式の答えは1文で終わります。”The Speaking and Listening tests are the same in both the Academic and the General Training tests, but the Reading and Writing tests are different.”(SpeakingとListeningは両方で同じ。ReadingとWritingだけが違う)

つまり4技能のうち半分は共通の問題です。

項目 IELTS Academic IELTS General Training
公式が示す対象 学部・大学院への進学、専門職登録(医師・看護師など) 英語圏への移住、学位レベル未満の訓練・就学
Listening 共通(約30分・40問)
Speaking 共通(11〜14分・試験官と1対1)
Reading 学術寄りの長文3本・2150〜2750語 実用文中心の3セクション・2150〜2375語
Writing Task 1 グラフ・表・図の説明(150語以上) 手紙を書く(150語以上)
Writing Task 2 論述エッセイ(250語以上)
試験時間の合計 2時間45分
ここが分かれ目

違いは実質2か所です。Reading の題材が「学術文」か「実用文」か、Writing Task 1 が「図表の説明」か「手紙」か。それだけです。

General Training を選べば楽になる、という話ではありません。IELTS公式は「同じバンドスコアを取るには General Training Reading のほうが多く正解する必要があるのが通常」と明記しています。

IELTSのAcademicは何が出るか|学術文とグラフ説明

Academic の出題内容を、公式の記述どおりに並べます。

セクション 問題数・分量 時間 出題される内容(公式の記述)
Listening 4パート・各10問/計40問 約30分 パート1・2は日常や社会的な場面、パート3・4は教育や訓練の場面
Reading 3セクション・40問/2150〜2750語 60分(転記時間を含む) 書籍・専門誌・雑誌・新聞・オンライン資料からの文章。専門家でない読者向けに書かれたもの
Writing Task 1 150語以上 20分が目安 グラフ・表・チャート・図で示された情報を自分の言葉で説明する
Writing Task 2 250語以上 40分が目安 与えられた意見・議論・問題について論じる
Speaking 3パート 11〜14分 パート1は身近な話題の質問(4〜5分)、パート2はタスクカードで1分準備・2分まで話す(3〜4分)、パート3はパート2の話題を抽象的に議論(4〜5分)

Academic を選ぶ判断材料は1つだけです。

公式は “Choose the IELTS Academic test if you wish to study at undergraduate or postgraduate levels, or if you are seeking professional registration, e.g. doctors and nurses.”(学部・大学院で学ぶ場合、または医師・看護師などの専門職登録を目指す場合)と書いています。

IELTSのGeneral Trainingは何が出るか|職場文書と手紙

General Training の Reading は、3つのセクションで題材がはっきり分かれています。

セクション 文章の本数 出題される題材(公式の記述)
Section 1 複数の短い文章 掲示・広告・時刻表など、日常生活で必要な情報を拾う
Section 2 2本 職務記述書・契約書・社員教育や研修の資料など、仕事に関する文書
Section 3 1本(最も長く複雑) 新聞・雑誌・書籍・オンライン資料からの長めの文章
合計 40問/2150〜2375語 60分。難易度は Section 1 → 3 と上がっていく

Writing は Task 1 が手紙です。

公式は “respond to a situation by writing a letter”(状況に対して手紙を書いて応答する)とし、文体について “The style of writing that you use depends on who you are asked to write to and how well you are supposed to know them.”(誰に宛てるか、その相手をどの程度知っている設定かで文体が変わる)と説明しています。

つまり親しい相手への私信、半公式、公式のいずれもありえます。

Task 2 は Academic と同じく250語以上の論述で、こちらは半公式から中立の文体が求められます。

なお公式は、General Training Reading では綴りと文法の誤りで減点されるとも明記しています。

IELTSのUKVI版は中身ではなく「受け方」が違う

IELTS for UKVI は、試験問題そのものが特別なわけではありません。Academic版とGeneral Training版があり、内容は通常のIELTSと同じ形式で、違うのは会場の要件と成績証明書の扱いです。

公式の説明はこうです。

IELTS公式サイトの表記そのまま

“IELTS for UKVI tests are accepted by United Kingdom Visas and Immigration (UKVI) as proof of English if you want to live, work, or study in the UK.”

“The UKVI will only accept tests taken in person at an official IELTS for UKVI test centre, as UKVI requires an additional layer of security when taking language tests.”

(訳)IELTS for UKVI は、英国で暮らす・働く・学ぶための英語力の証明として英国政府に受け付けられる。UKVIは、公式の IELTS for UKVI 試験センターで対面受験したものだけを受け付ける。言語試験に追加のセキュリティ層を求めているためである。

ここを取り違えると、受け直しになります。

通常のIELTS Academic を高得点で取っていても、英国ビザ申請で UKVI版が求められている場合、その成績証明書は使えません。

日本英語検定協会も IELTS for UKVI を「イギリスへのビザ申請に必要な英語能力証明テスト(SELT)の1つとして英国政府から正式に認可された試験」と説明しており、Academic版を「英国の学士および修士学位取得のための留学、もしくは就労を目的とする方」、General Training版を「英国へ移住される方、もしくは学士号未満の職業訓練や勉強をされる方」と用途で分けています。

IELTS Life Skillsは4技能ではなく2技能。点数ではなく合否が出る

4種類のうち、これだけが完全に別物です。

公式は “A UK government-approved Secure English Language Test (SELT) that assesses only your English speaking and listening skills.”(英国政府承認のSELTで、スピーキングとリスニングだけを測る)と書いています。

項目 IELTS Life Skills の仕様(公式)
レベル A1・A2・B1 の3つ(CEFRレベルに対応)
測る技能 Speaking と Listening のみ。ReadingとWritingは無い
結果 Pass または Fail。バンドスコアは出ない
所要時間 公式の記載は「約20分」
受験の形 受験者2名と試験官1名で実施する
話題 個人情報・家族・買い物・仕事・健康・余暇・教育・交通・住居・天気など日常の話題
A1の用途(公式の表記) ‘family of a settled person’=英国に定住する人の家族としてのビザ
A2の用途(公式の表記) ‘extension to a family, spouse or partner’=家族・配偶者・パートナービザの延長
B1の用途(公式の表記) ‘citizenship or indefinite leave to remain’=市民権または無期限滞在許可

公式は結果の出方をこう説明しています。

“You will receive either a Pass or a Fail result depending on how you performed. A Pass result means that you have been successful and can now proceed with your visa application.”(結果は Pass か Fail のいずれか。Pass なら合格でビザ申請に進める)

レベル別の所要時間について、公式ページで確認できたのは「約20分」という全体の記載だけでした。

A1・A2・B1それぞれの上限時間を明示した数字は今回の確認範囲では取れなかったため、この記事では書きません。

IELTSの受験方式は、日本ではコンピューター版に一本化された

受験方式は種類選びと同じくらい大きな話ですが、日本ではすでに答えが出ています。

日本英語検定協会のIELTS公式案内は「IELTSペーパー版は終了しました。今後はコンピューター版をご利用ください。」と告知しています。

受験方式 2026年9月8日時点の状況 技能ごとの実施方法
コンピューター版 現在の主流。日本英語検定協会・JSAF・IDPいずれも実施 Listening・Reading・Writing をPCで受験し、Speaking は試験官と1対1の対面
ペーパー版 日本英語検定協会は「終了しました」と告知。JSAFは公式サイトで「IELTSペーパー版8月最終日程申込受付中」という案内を出していた 紙とペンによる手書き
IELTS Online Academic のみ。自宅や静かな個室から受験する ネット接続が安定した場所で受験

結果が出るまでの日数も方式で違います。

JSAFの公式サイトによると、コンピューター版は1〜5日、ペーパー版は試験日から13日後の開示でした。

⚠️ ペーパー版が終了した正確な日付は、今回確認した公式ページのどこにも明記されていませんでした。終了した事実だけが確定しており、日付は書きません。

IELTS Onlineは Academic だけ。ビザ申請には使えない

オンライン受験は便利ですが、使える範囲が明確に区切られています。

公式の記述は “IELTS Online is currently only available for the Academic test.”(IELTS Online は現在 Academic のみ)と “IELTS Online is not currently accepted for immigration purposes.”(IELTS Online は現在、移民手続きの目的では受け付けられていない)の2文です。

General Training をオンラインで受けることはできません。

そしてビザ・移民の用途では、オンラインで受けた Academic のスコアも使えません。

公式は受け入れ先の確認も促しており、”We advise you to check with your chosen institution(s) directly before booking IELTS Online.”(IELTS Online を予約する前に、志望先に直接確認することを勧める)と添えています。

大学出願であっても、その大学がオンライン受験を認めているとは限らないということです。

IELTSの受験料は、日本では実施団体によって違う

ここが日本特有の論点です。同じIELTSでも、どの団体を通して申し込むかで受験料が変わります。

2026年9月8日に各団体の公式ページで確認した金額を並べます。

実施団体 IELTS コンピューター版(Academic/General Training) IELTS for UKVI IELTS Life Skills
公益財団法人 日本英語検定協会 29,700円(税込) 34,430円(税込) 25,300円(税込)
JSAF(一般財団法人 日本スタディ・アブロード・ファンデーション) 27,500円(税込) 公式サイトに掲載を確認できず 公式サイトに掲載を確認できず
IDP IELTS 日本 27,500円(税込) 31,900円(税込) 公式サイトに掲載を確認できず

同じ試験に2,200円の差がついています。

差が生まれている理由は、値上げのタイミングがそろっていないからです。

団体 改定前 改定後 適用開始(公式の表記)
日本英語検定協会(IELTS on Computer) 27,500円(税込) 29,700円(税込) 2026年9月1日以降の申込分より
日本英語検定協会(IELTS for UKVI) 31,900円(税込) 34,430円(税込) 2026年9月1日以降の申込分より
日本英語検定協会(IELTS Life Skills) 20,900円(税込) 25,300円(税込) 2026年9月1日以降の申込分より
日本英語検定協会(One Skill Retake・on Computer) 18,000円(税込) 19,250円(税込) 2026年9月1日以降の申込分より
日本英語検定協会(One Skill Retake・UKVI) 18,500円(税込) 21,670円(税込) 2026年9月1日以降の申込分より
JSAF(IELTS on Computer) 27,500円(税込) 29,700円(税込) 2026年11月1日以降のお申込みより
ここが分かれ目

日本英語検定協会は2026年9月1日から29,700円になり、JSAFは2026年11月1日からです。つまり2026年9月8日の時点では、JSAFで申し込むほうが2,200円安い状態が続いています。

ただし試験会場・日程・結果開示の速さは団体ごとに違います。金額だけで決められる話ではありません。

受験料以外の諸費用も団体で違います。

費目 日本英語検定協会 IDP IELTS 日本
キャンセル料 試験日15日前までは受験料の25% 6,050円
日程・会場・モジュールの変更 公式ページに別途規定あり 6,050円
追加成績証明書 期限外は送料1通1,200円。追跡番号付き郵便は国内700円・海外4,000円の追加送料 5通まで無料、以降1通1,200円
再採点の申請 公式ページに別途規定あり 15,000円

⚠️ 上の表で「公式ページに別途規定あり」「掲載を確認できず」と書いた欄は、2026年9月8日の確認時点でその団体の公式ページに金額が見当たらなかったものです。推測の数字は入れていません。

IELTSの種類の選び方を、条件別の分岐で示す

ここまでの事実を、選ぶ順番に組み直します。

判断は2段階です。

第1段階は「英国ビザ申請かどうか」、第2段階は「学術目的かどうか」です。

あなたの目的 受けるべきIELTSの種類 注意点
海外の大学・大学院へ進学したい(英国ビザ申請を伴わない) IELTS Academic 提出先がオンライン受験を認めるかを事前に確認する
医師・看護師などの専門職登録をしたい IELTS Academic 登録先の団体が必要スコアを個別に定める
オーストラリア・カナダ・ニュージーランドなどへ移住したい IELTS General Training 各国の移民当局が必要スコアを定める
学位レベル未満の職業訓練・就学をしたい IELTS General Training ―
英国で学位を取る留学・就労のビザを申請したい IELTS for UKVI(Academic版) 必ず公式のUKVI試験センターで対面受験する
英国へ移住、または学位未満の訓練で英国ビザを申請したい IELTS for UKVI(General Training版) 同上
英国に定住する人の家族としてのビザを申請したい IELTS Life Skills A1 結果はPass/Fail。スコアは出ない
家族・配偶者・パートナービザを延長したい IELTS Life Skills A2 日本英語検定協会が案内しているのはA1とB1。A2の実施状況は申込先に確認する
英国市民権または無期限滞在許可を申請したい IELTS Life Skills B1 結果はPass/Fail

迷ったときの最短ルートは、提出先の募集要項やビザのガイダンスに書かれた試験名をそのまま読むことです。

IELTS公式も、受け入れ機関ごとに要件が違うため直接確認するよう繰り返し注意書きを添えています。

IELTSの種類でよくある勘違いを4つ

公式ページを1枚ずつ読むと、世の中で流通している説明のうち、いくつかが古いか不正確だと分かります。

  1. 「General Training は簡単なほう」ではない:公式は、同じバンドを取るには General Training Reading のほうが多く正解する必要があるのが通常だとしています。題材がやさしいぶん、求められる正答率が上がる設計です
  2. 「UKVI は別の難しい試験」ではない:Academic版とGeneral Training版があり、形式は通常のIELTSと同じです。違うのは会場と成績証明書の扱いです
  3. 「Life Skills はIELTSの初級版」ではない:測るのはSpeakingとListeningの2技能だけで、結果はPass/Fail。バンドスコアは出ないため、大学出願には使えません
  4. 「日本ではペーパー版も選べる」はもう古い:日本英語検定協会は「IELTSペーパー版は終了しました」と告知しています

4つ目は特に注意が要ります。

受験対策の記事や書籍には、コンピューター版とペーパー版を比較して「自分に合うほうを選ぼう」と勧めているものがまだ多く残っています。

日本で受ける前提なら、その比較はすでに選択肢として成立しません。

IELTSの種類の違いまとめ

IELTSの種類は4つ。Academic は学術目的、General Training は移住や学位未満の訓練、IELTS for UKVI は英国ビザ申請、IELTS Life Skills は英国ビザのうちA1・A2・B1レベルを求められる区分です。

Academic と General Training の違いは Reading と Writing だけで、Listening と Speaking は同じ問題です。

Life Skills だけが2技能・Pass/Fail という別系統で、ほかの3つは4技能・バンドスコアです。

受験方式は、日本ではコンピューター版に一本化されています。

受験料は日本英語検定協会が29,700円(税込)、JSAFとIDPが27,500円(税込)で、2026年9月8日時点では申込先によって2,200円の差があります。

この記事の数字の扱い方

金額・問題数・時間はすべて2026年9月8日に各公式サイトで確認した内容です。受験料はすべて税込表記です。公式が公表していない数字(Life Skills のレベル別所要時間、JSAFのUKVI・Life Skills 受験料、IDPのLife Skills 受験料、日本でペーパー版が終了した正確な日付)は載せていません。受験料と実施方式は改定されることがあるため、申し込む前に必ず申込先の公式サイトで確認してください。

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