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英検の二次試験は何をする?級別の流れ・時間・配点を並べた

英検の二次試験は、3級から1級までの6つの級で行われる英語の面接です。測る技能はスピーキング1つだけで、時間は3級の約5分から1級の約10分までです。

この記事は、級ごとの面接の課題・問題数・所要時間と、合格に必要な英検CSEスコアを並べたものです。数字はすべて公益財団法人 日本英語検定協会の公式サイトから2026年9月8日に取得しました。比率と合計は編集部が公表値から計算したものです。

目次

英検の二次試験は3級以上の面接。1つの技能だけで合否が決まる

まず全体像から並べます。英検(従来型)の二次試験は、一次試験に合格した人と一次試験免除の資格を持つ人が受ける面接です。

級 二次試験 所要時間 面接委員 測定技能
1級 あり 約10分 2人 スピーキング
準1級 あり 約8分 1人 スピーキング
2級 あり 約7分 1人 スピーキング
準2級プラス あり 約7分 1人 スピーキング
準2級 あり 約6分 1人 スピーキング
3級 あり 約5分 1人 スピーキング
4級 なし ― ― ―
5級 なし ― ― ―

面接委員が2人つくのは1級だけです。準1級から3級までは、面接委員1人との個人面接と公表されています。

協会は全級のページに同じ注意書きを載せています。「面接委員とは、すべて英語でコミュニケーションを行います。面接試験中にメモ・写真撮影・録音などはしてはいけません」という一文です。

日本語で答える場面は用意されていません。

英検の二次試験の課題と問題数を、6つの級で並べた

級によって、面接で出される課題の種類も数も違います。公式ページの「形式・課題」欄をそのまま並べたものが下の表です。

級 課題の種類 問題数の合計 音読 イラスト
1級 自由会話/スピーチ/Q&A スピーチ1問(ほかは問題数の記載なし) なし なし
準1級 自由会話/ナレーション/意見を問う質問 ナレーション1問+質問4問 なし 4コマ
2級 音読/パッセージの質問/イラスト/意見 5問 あり 3コマ
準2級プラス 音読/パッセージの質問/イラスト/意見 5問 あり 3コマ
準2級 音読/パッセージの質問/イラスト2種/意見 6問 あり 2枚(Picture A・B)
3級 音読/パッセージの質問/イラスト/受験者自身のこと 6問 あり あり

音読があるのは2級から3級までの4つの級だけです。1級と準1級には音読の課題がありません。

逆に、イラストが出ないのは1級だけです。

ここが分かれ目

二次試験は級が上がるほど問題数が増える、という構造にはなっていません。問題数がいちばん多いのは準2級と3級の6問で、1級はスピーチ1本が中心です。増えるのは問題数ではなく、1問あたりに求められる分量のほうです。

英検1級の二次試験は、2分スピーチと4分のQ&Aで組み立てられている

1級の面接だけ、他の級と作りが違います。渡されるのは「問題カード」ではなく「トピックカード」です。

順番 やること 時間
1 入室 ―
2 「面接カード」を係員に手渡す ―
3 着席 ―
4 氏名の確認と簡単な日常会話 ―
5 5つのトピックが書かれた「トピックカード」を受け取る ―
6 スピーチの考慮時間(メモは不可) 1分間
7 スピーチ 2分間
8 Q&A 4分間
9 「トピックカード」を面接委員に返す ―
10 退室 ―

1級で時間が明示されているのは3か所です。考慮1分・スピーチ2分・Q&A4分の合計7分が、約10分の面接の中身になります。

協会は「スピーチの時間は2分間で、それ以上続く場合は、途中でも中止させられます」と明記しています。

考える1分間にメモを取ることはできない、という注記も1級のページだけにあります。

評価の観点は「スピーチ・応答の内容、語い、文法、発音の正確さなど」です。

英検準1級の二次試験は、4コマイラストの2分ナレーションが中心

準1級には音読がありません。代わりに置かれているのが4コマイラストのナレーションです。

課題 内容(公式の記載) 問題数
自由会話 面接委員と簡単な日常会話を行う ―
ナレーション 4コマのイラストの展開を説明する(2分間) 1
質問 No.1 イラストに関連した質問に答える 1
質問 No.2・No.3 カードのトピックに関連した内容についての質問に答える 2
質問 No.4 カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える 1

ナレーションの前には考慮時間が1分間あります。「問題カード」の指示文を黙読して内容を考える時間で、1級のスピーチ考慮時間と同じ長さです。

ナレーションの言い出し部分は問題カードに印刷されており、協会は「必ずその言い出し部分を使って、ナレーションを始めてください」と指示しています。

過去の出題例として挙がっているのは、在宅勤務・レストランでの喫煙・チャイルドシート・住民運動・キャッチセールス・護身術です。

英検2級・準2級プラス・準2級・3級の二次試験は、音読の語数で差が付く

この4つの級は流れがよく似ています。違うのは音読するパッセージの語数と、質問の番号の数です。

級 音読する語数 黙読の時間 質問の数 イラストの形
2級 60語程度 20秒 No.1〜No.4の4つ 3コマ
準2級プラス 55語程度 20秒 No.1〜No.4の4つ 3コマ
準2級 50語程度 20秒 No.1〜No.5の5つ 2枚(Picture A・B)
3級 30語程度 20秒 No.1〜No.5の5つ 1つ

音読の語数は60語・55語・50語・30語と下がり、準2級と3級のあいだで20語も落ちます。2級と準2級プラスの差は5語しかありません。

黙読の時間は4つの級とも20秒で同じです。語数が2倍違っても、読む前に与えられる時間は変わりません。

2級と準2級プラスは、面接時間も課題の並びも完全に一致しています。

違いが出るのは題材のほうで、2級は「社会性のある話題」、準2級プラスは「身近な社会的な話題」と書き分けられています。

質問の数え方に注意

2級と準2級プラスは「形式・課題」欄では5項目(音読1+質問4)ですが、面接中に振られる質問番号はNo.1からNo.4までの4つです。準2級と3級は「形式・課題」欄が6項目で、質問番号もNo.1からNo.5までの5つあります。数え方が2通りある点を押さえておくと、公式ページと問題集の記述がずれて見えるときに迷いません。

英検4級・5級に二次試験はない。あるのは録音型のスピーキングテスト

4級と5級には面接の二次試験がありません。公式ページの見出しも「二次試験」ではなく「スピーキングテスト」です。

級 名称 時間 解答形式 音読する語数 課題の数
4級 スピーキングテスト 約4分 録音型面接 25語程度 5問
5級 スピーキングテスト 約3分 録音型面接 20語程度 4問

解答形式は「録音型面接」で、面接委員と向かい合う形ではありません。

位置づけも二次試験とは別です。協会は「実用英語技能検定4級・5級の級認定は、従来通り、リーディングとリスニングの一次試験の合否のみで判定します」と書いています。

続けて「4級・5級のスピーキングテストは、リーディングとリスニングの一次試験の合否に関係なく受験できるテストです」とも明記されています。

つまり4級・5級の合格は一次試験だけで決まり、スピーキングテストは合否とは別の軸で判定されます。

4級には5級に無いイラストの質問が1問あり、その分だけ課題が1つ多くなっています。

英検の二次試験の配点は、級ごとに満点と合格基準スコアが固定されている

二次試験の配点は英検CSEスコアで示されます。協会は「各級の合格基準スコア(英検CSEスコア)は固定されています」と書いており、回によって動きません。

級 二次試験の満点 二次試験の合格基準スコア 満点に対する割合(編集部の計算)
1級 850 602 約70.8%
準1級 750 512 約68.3%
2級 650 460 約70.8%
準2級プラス 625 427 約68.3%
準2級 600 406 約67.7%
3級 550 353 約64.2%

満点は「各級の技能ごとの満点スコア」と同じ値です。二次試験はスピーキング1技能だけを測るため、その1技能ぶんがそのまま満点になります。

求められる割合は3級の約64.2%から1級の約70.8%まで、6.6ポイントの幅に収まっています。

4級・5級のスピーキングテストにも合格基準スコアがあります。

級 スピーキングテストの満点 合格基準スコア 満点に対する割合(編集部の計算)
4級 500 324 約64.8%
5級 425 266 約62.6%

この2つは級認定とは切り離され、スピーキングテスト単位で判定されます。

協会はスコアの出し方についても説明しています。「スコアは各回の全答案採点後、統計的手法(Item Response Theory)を用いてスコアを算出しているため、受験者の皆さまがご自身の正答数でスコアを算出することはできません」という一文です。

英検の二次試験の評価観点と、測る「話す」力の定義

何を見られているのかは、級ごとのページに逐語で載っています。

級 評価の観点(公式の記載)
1級 スピーチ・応答の内容、語い、文法、発音の正確さなど
準1級 ナレーション、応答の内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度など
2級 応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度など
準2級プラス 応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度など
準2級 応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度など
3級 応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度など

準1級から3級までの5つは、先頭の課題名を除けばまったく同じ並びです。「積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度」が、どの級にも観点として入っています。

1級だけ書き方が異なり、「発音の正確さ」と「正確さ」を明示した表現になっています。

なお2級から3級のページには、聞き返しの扱いも書かれています。「質問が聞き取れなかった場合など、自然な流れの中で行われた『聞き返し』なら、減点の対象にはなりません」という記載です。

ただし「不自然に行われたり、くり返し聞き返したりした場合は、減点の対象になります」とも続きます。

評価の観点とは別に、協会は「各級の審査基準」というページで技能ごとの到達点を1文ずつ定義しています。二次試験に対応するのは「話す」の欄です。

級 審査領域「話す」(公式の記載)
1級 社会性の高い幅広い話題についてやりとりすることができる。
準1級 社会性の高い話題についてやりとりすることができる。
2級 社会性のある話題についてやりとりすることができる。
準2級プラス 身近な話題であれば、社会性のある話題についてやりとりすることができる。
準2級 日常生活の話題についてやりとりすることができる。
3級 身近なことについてやりとりすることができる。
4級 簡単な内容についてやりとりすることができる。
5級 初歩的な内容についてやりとりすることができる。

2級と準2級プラスの違いが、この1文にはっきり出ています。準2級プラスは2級と同じ「社会性のある話題」ですが、頭に「身近な話題であれば」という条件が付きます。

面接時間も課題も同じ2つの級を、協会は題材の範囲で分けている、という読み方ができます。

英検S-CBTには、二次試験だけの「日」が存在しない

受験方式を英検S-CBTにすると、二次試験の扱いが大きく変わります。協会は「英検(従来型)は一次試験、二次試験と2日間の試験です」と書いたうえで、S-CBTを1日で4技能を測る試験として案内しています。

項目 英検(従来型) 英検S-CBT
試験日 一次試験と二次試験で2日 1日
スピーキングの形式 面接委員との個人面接 ヘッドセットを装着し解答を録音する吹込み式
受けられる級 1級・準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級(4級・5級はスピーキングテスト) 準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級
二次試験を受ける条件 一次試験の合格または一次試験免除 一次試験の合否に関わらず全員が同日に受験
出題内容・難易度・採点基準 ― 英検(従来型)と変わらない

S-CBTでは、一次試験に落ちた人もその日のうちにスピーキングを受け終えています。協会は「一次試験合否に関わらず、すべての受験者が1日で4技能を受験し、4技能の英検CSEスコアを取得できます」と明記しています。

合否の付け方そのものは従来型と同じです。

公式の説明は「英検(従来型)と同じく、『リーディング』、『リスニング』、『ライティング』3技能の合計英検CSEスコアに基づき、一次試験の合否を判定します」「『スピーキング』の英検CSEスコアに基づき、二次試験の合否を判定します」という2文です。

そのうえで「英検(従来型)と同じく、一次試験と二次試験をどちらも合格した方が級認定(合格)となります」と続きます。

1級はS-CBTの実施級に入っていません。1級の二次試験を受ける道は、面接だけです。

言葉のずれに注意

S-CBTには「二次試験の日」はありませんが、「二次試験の合否」はあります。判定の枠組みは従来型と同じで、スピーキングのスコアだけを見て二次試験の合否が出ます。無くなったのは別日に会場へ行く手間であって、二次試験という判定そのものではありません。

英検の二次試験に落ちても、次回は一次試験免除で面接から受けられる

二次試験で不合格になった場合の扱いも公表されています。協会の説明は次のとおりです。

「1級〜3級の一次試験に合格し、二次試験を棄権(欠席)するか不合格となった方は、次回以降の申込時に一次試験免除申請をすれば、二次試験から受けることができます」

項目 公式の記載
対象 1級〜3級の一次試験に合格し、二次試験を棄権または不合格となった人
資格が使えるようになる時点 二次試験のウェブ合否公開時刻時点(棄権した場合も同じ)
使える期限 翌年度の同回まで
検定料 通常と同じ検定料の支払いが必要
申請方法(本会場) 申込時に「一次試験免除申請欄」へ一次試験に合格した検定回と個人番号を記入・入力
S-CBTでの利用 従来型・英検S-Interviewで取得した資格でも申請でき、スピーキングテストのみで受験できる

免除資格が使える範囲は「翌年度の同回まで」と定められています。棄権した場合も、資格の発生時点は不合格の場合と同じです。

1つ注意点があります。従来型で取った免除資格をS-CBTで使う場合、資格が発生するのは「二次試験のウェブ合否公開日の11:00以降」で、それより前には申請できません。

検定料は免除でも通常と同じ額です。面接だけを受けるから安くなる、という仕組みにはなっていません。

英検の二次試験の合格率は、公式サイトに掲載されていない

面接の対策を考えるときに知りたくなるのが合格率です。

2026年9月8日に日本英語検定協会の公式サイトを確認した時点で、級別の二次試験合格率は公表されていませんでした。

知りたいこと 公式が出しているか 代わりに使える公表値
級別の二次試験の合格率 出していない 合格基準スコア(固定値)
二次試験の合格に必要なスコア 出している 1級602/準1級512/2級460/準2級プラス427/準2級406/3級353
正答数の目安 出していない 「ご自身の正答数でスコアを算出することはできません」と明記
評価の観点 出している 級ごとの評価観点の記載

合格率の数字を出しているサイトはありますが、それは協会の公表値ではありません。この記事では推測を書かず、公表されている合格基準スコアだけを載せています。

協会が「試験結果・解答」のページで案内しているのは、合否結果の閲覧方法・成績表・各級の審査基準・英検CSEスコアでの合否判定方法です。

合格率の統計は、その一覧に含まれていません。

英検の二次試験まとめ

英検の二次試験は3級から1級までの6つの級で行われ、時間は約5分から約10分です。測るのはスピーキング1技能だけで、合格基準スコアは回によって動きません。

課題の作りは3つに分かれます。1級はスピーチ中心、準1級は4コマイラストのナレーション中心、2級から3級は音読を含む5問または6問です。

4級・5級には二次試験がなく、録音型のスピーキングテストが級認定とは別枠で用意されています。

英検S-CBTを選ぶと、面接のために別の日に会場へ行く必要がなくなります。ただし二次試験という判定の枠組みは残り、スピーキングのスコアで合否が付きます。

この記事の数字の扱い方

時間・語数・問題数・スコアは、すべて2026年9月8日時点で公益財団法人 日本英語検定協会が公式サイトに公表していた値です。「満点に対する割合」は編集部が公表値から計算したもので、協会が公表しているものではありません。面接の時間には公式に「約」が付いており、当日のやり取りで前後します。級別の合格率は公表されていないため、この記事には載せていません。仕様は年度で変わるため、申し込む前に受ける級のページで最新の内容を確認してください。

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