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フィリピン留学の費用はいくら?欧米留学との差を内訳で比べた

フィリピン留学の費用は、パンフレットの金額をそのまま足しても合いません。学校に前払いする分と、現地に着いてからペソで払う分の2本立てになっているからです。この2本目を数えないと、実際の支払いは3万円から9万円ずれます。

この記事は、フィリピン留学にかかるお金を「学校に払う分」と「現地で払う分」に分解し、公表されている金額だけを並べたものです。金額はフィリピン入国管理局(Bureau of Immigration)と、セブの語学学校2校の公式料金表から2026年9月7日に取得しました。

円換算は1ペソ=2.58円・1米ドル=159.12円で計算しています。これは日本の税関が公示した週間平均相場(適用期間=令和8年9月6日から9月12日まで)で、取得日2026年9月7日を含む週の公示レートです。入国管理局の手数料は政府が公表した額そのままで、学校の授業料は各校の公式サイトの表示価格です。税込・税別の別は公表されていないため、表示額のまま並べます。

目次

フィリピン留学の費用は「学校に払う分」と「現地で払う分」の2本立てになっている

フィリピン留学の見積もりが読みにくい理由は、支払い先も通貨もタイミングも違う2種類が混ざっているからです。まず分けます。

区分 中身 通貨 いつ払うか
①学校に払う分 授業料・寮費・食費・入学金 日本円または米ドル 渡航前に前払い
②現地で払う分 SSP・ビザ延長・ACR I-Card・ID・教材費・光熱管理費 フィリピンペソ 到着後に現地払い
③自分で手配する分 航空券・海外旅行保険・小遣い 円 各自

①には3食と寮が含まれているのが、欧米留学との最大の違いです。欧米の語学学校の週単価は授業料だけを指しますが、フィリピンの週単価は寝食まで込みの額です。

②は学校ではなくフィリピン政府に納める性質のものが中心で、学校を変えても大きくは動きません。この記事では①と②だけを扱い、③は金額が公表されていないため飛ばします。

フィリピン留学の授業料と寮費は、部屋の人数で1.6倍変わる

フィリピン留学の学校費用は、コースよりも部屋タイプで大きく動きます。セブの3D ACADEMYが公式サイトに掲げているESLコースの料金表です。授業料・寮費・3食・入学金15,000円を含んだ総額として公表されています。

期間 1人部屋 2人部屋 4人部屋 6人部屋
4週間 274,400円 227,800円 186,600円 166,600円
12週間 788,500円 648,800円 525,000円 465,100円
24週間 1,557,100円 1,277,600円 1,030,100円 910,300円
1人部屋と6人部屋の差(4週間) 107,800円(1.6倍)
同(24週間) 646,800円(1.7倍)

同じ授業を受けても、部屋を1人部屋にするか6人部屋にするかだけで24週間なら約65万円違います。フィリピン留学の予算をいちばん大きく動かすのは、コース選びではなく部屋選びです。

この料金には1日3食と週2回のランドリーが含まれると公表されています。食費が別に乗らない構造なので、公表額がほぼそのまま生活費込みの総額になります。

フィリピン留学は、週数が伸びても週単価がほとんど下がらない

欧米の語学学校は週数を伸ばすと単価が段階的に下がりますが、フィリピンはその下がり幅が小さい構造になっています。上の表を週単価に直すと見えます。

期間 1人部屋の週単価 4人部屋の週単価 6人部屋の週単価
4週間 約68,600円 約46,650円 約41,650円
12週間 約65,700円 約43,750円 約38,800円
24週間 約64,900円 約42,900円 約37,900円
4週間から24週間の下落率 5.4% 8.0% 9.0%

4人部屋で見ると、4週間の週46,650円が24週間でも週42,900円。20週間伸ばしても週単価は8.0%しか下がりません。

比較のために書くと、ロンドンのInternational House Londonは同じ条件で週£445が20週以上で£378、下落率15.1%です。「長く行くほど割安になる」という感覚は、フィリピン留学ではあまり当てはまりません。

ここが分かれ目

フィリピンの料金には寮と3食が含まれています。これは週数で値引きできる性質の費用ではありません。だから下落率が小さくなります。単価が下がらないことを不利と読むのは、内訳を見ていない読み方です。

フィリピン留学に必ず要るSSP(特別就学許可証)は約1万2,000ペソ

フィリピンで語学学校に通うには、学生ビザではなくSSP(Special Study Permit)が必要です。観光の資格で入国した外国人が就学するための許可で、フィリピン入国管理局が発給します。

出所 金額 円換算(2.58円) 備考
フィリピン入国管理局の公表額(合計) 5,240ペソ 約13,500円 公表ページに「2014年3月6日現在」と明記
3D ACADEMYの公式料金表 12,040ペソ 約31,100円 現地払い
QQEnglishの公式料金表 10,440ペソ 約26,900円 現地払い

入国管理局が出している内訳は、申請料2,000ペソ・実施料1,000ペソ・サービス料200ペソ・証明書料500ペソ・法務調査料40ペソ・速達料500ペソが3種類で、合計5,240ペソです。ただしこの表には「2014年3月6日現在の額で予告なく変わる」と書かれています。

だから予算に入れるべきは、学校が現在の公式料金表に載せている10,440ペソから12,040ペソのほうです。入国管理局の5,240ペソを信じて組むと、1万5,000円以上足りません。

フィリピン留学の現地費用は、滞在が5週・9週を超えると増える

現地で払う額は、滞在の長さで階段状に増えます。3D ACADEMYの公式料金表が、その階段をそのまま公表しています。

項目 金額(ペソ) 円換算(2.58円) いつ発生するか
SSP 12,040 約31,100円 全員
IDカード 500 約1,300円 全員
教材費 350〜1,400 約900〜3,600円 全員(コピー代込み)
管理費(電気・水道) 500/週 約1,300円/週 全員
ビザ延長 4,440〜10,856 約11,500〜28,000円 5週間以上の滞在
ACR I-Card 4,000 約10,300円 9週間以上の滞在
デポジット 1,500〜7,500 約3,900〜19,400円 全員(退寮時に返金)

4週間以内で帰れば、ビザ延長もACR I-Cardも要りません。5週目に入った瞬間に約1万1,500円、9週目に入った瞬間にさらに約1万300円が足されます。

QQEnglishの公式料金表も同じ構造で、ビザ代を30日以内なら0ペソ、31日から59日で4,460ペソ、60日から90日で10,945ペソ、ACR I-Cardを60日以上で3,200ペソと公表しています。学校が違っても、階段の位置はフィリピンの制度そのものに従っています。

フィリピン留学のビザ延長費用は、入国管理局が金額を公表している

ビザ延長は学校の手数料ではなく、入国管理局に納める公的な費用です。最初の延長(29日分)の内訳が公表されています。

費目 金額(ペソ) 円換算(2.58円)
ビザウェーバー 500 約1,300円
申請料 1,000 約2,600円
証明料 500 約1,300円
法務調査料 30 約80円
速達料 1,000 約2,600円
合計 3,030 約7,800円

この3,030ペソは「30日の資格で入国した人が29日延長する」場合の額です。入国管理局は、これも2014年3月6日現在の額としています。

学校が公表している4,440ペソから4,460ペソとは1,400ペソ前後の開きがあり、差は学校の代行手数料と、公表からの改定分だと読むのが自然です。ここは推測になるので、金額は学校の公表額で見積もってください。

フィリピン留学の費用を期間別に積み上げた(4週間・12週間)

ここまでの公表額を、セブの語学留学として組み立てます。学校費用は3D ACADEMYのESLコース・4人部屋、現地費用は同校の公式料金表を使いました。デポジットは返金されるため合計から外しています。

費目 4週間 12週間
学校費用(授業料・寮・3食・入学金) 186,600円 525,000円
SSP 12,040ペソ 12,040ペソ
IDカード 500ペソ 500ペソ
教材費 350〜1,400ペソ 350〜1,400ペソ
管理費 2,000ペソ 6,000ペソ
ビザ延長 ―(4週間以内) 4,440〜10,856ペソ
ACR I-Card ―(9週未満) 4,000ペソ
現地費用の小計 14,890〜15,940ペソ 27,330〜34,796ペソ
現地費用の円換算 約38,400〜41,100円 約70,500〜89,800円
合計 約225,000〜228,000円 約596,000〜615,000円

週あたりに直すと、4週間は約5.7万円、12週間は約5.0万円です。これは授業料・寮・3食・就学許可・ビザまでを含んだ額で、あとは航空券と保険と小遣いだけになります。

航空券と海外旅行保険は公的機関も学校も金額を公表していないため、この積算に入れていません。この2つが埋まっていない予算表は、まだ完成していません。

フィリピン留学はドル建ての学校と円建ての学校で、為替の当たり方が違う

見落としやすいのが、学校によって請求通貨が違うことです。同じセブでも、円で価格を出す学校とドルで出す学校があります。

学校・コース 1週間 4週間 12週間 通貨
QQEnglish|4コマ/日 484ドル 1,395ドル 4,179ドル 米ドル
QQEnglish|6コマ/日 523ドル 1,495ドル 4,468ドル 米ドル
QQEnglish|8コマ/日 682ドル 1,789ドル 5,421ドル 米ドル
QQEnglish|6コマの円換算(159.12円) 約83,200円 約237,900円 約711,000円 ―
3D ACADEMY|ESL 4人部屋 ― 186,600円 525,000円 日本円

QQEnglishはこのほかに入学金150ドル(約23,900円)と海外送金手数料30ドル(約4,800円)を公表しています。ドル建ての学校は、申し込みから支払いまでの間に円安が進むと請求額が増えます。

1ドルが10円動くと、12週間6コマの4,468ドルは約4万5,000円変わります。フィリピン留学で為替を気にすべきなのは、ペソよりもドル建ての学校費用のほうです。

フィリピン留学と欧米留学の差は、週単価に何が含まれるかに出る

フィリピン留学と欧米留学を金額だけで並べると比較になりません。週単価に含まれるものがまったく違うからです。ここでは差の出どころだけを見ます。

項目 フィリピン(セブ) 欧米(ロンドンの例)
週単価に含まれるもの 授業+寮+3食 授業のみ
4週間の週単価 約46,650円(4人部屋) £445=約96,500円(週20時間)
滞在費 週単価に込み 別途 週£250=約54,200円から
食事 1日3食込み ホームステイの朝食のみ(夕食付きは週£305から)
授業の形 マンツーマン中心 グループ中心
就学の許可 SSP 12,040ペソ=約31,100円 ビザ £135〜£558=約29,300〜121,000円

欧米の週£445は授業料だけの額です。滞在費の週£250を足して初めて、フィリピンの週46,650円と同じ土俵に乗ります。

ロンドンの数字はInternational House LondonとThe London School of Englishの2026年公式料金表で、1ポンド=216.76円(税関公示・同じ適用期間)で換算しています。就学許可の値段だけを見るとフィリピンのSSPと英国のVisitor visaはほぼ同額です。

フィリピン留学と欧米留学の差を12週間で積み上げると約113万円

同じ12週間で、同じ範囲(授業・滞在・食事の一部・就学許可)を積み上げると差が出ます。

費目 フィリピン(セブ・4人部屋) 英国(ロンドン・週20時間)
授業料 525,000円(寮・3食・入学金込み) £4,824(£402×12週)
登録料 £98
滞在費 £3,000(ホームステイ週£250×12週)
就学の許可 SSP・ビザ延長・I-Card等 27,330〜34,796ペソ £135(Standard Visitor visa)
合計 約596,000〜615,000円 £8,057=約1,746,000円
差 約113万円(約2.8倍)

4週間で比べても、フィリピン約228,000円に対して英国は約653,000円。差は約42万5,000円で、倍率は約2.9倍です。

ただしこの差は、英国側には夕食代と交通費が含まれていない一方、フィリピン側は3食込みという条件の違いを含んでいます。実際に生活してみたときの差は、この2.8倍よりさらに開く方向に動きます。

ここが分かれ目

113万円の差で買っているのは、英語圏の生活環境と、グループ授業でのクラスメイトの多国籍性です。逆にフィリピンで買っているのは、同じ予算で3倍近く長く滞在できる時間と、マンツーマンの発話量です。金額だけでは優劣は決まりません。

フィリピン留学の費用で、公式の公表額と学校の請求額がずれている場所

この記事を作る過程で、政府の公表額と学校の請求額が合わない箇所が2つ見つかりました。隠さずに書きます。

項目 入国管理局の公表額 学校の公式料金表 差
SSP 5,240ペソ 10,440〜12,040ペソ 5,200〜6,800ペソ
ビザ延長(初回29日) 3,030ペソ 4,440〜4,460ペソ 1,410〜1,430ペソ

入国管理局のページには、どちらの表にも「2014年3月6日現在の額で、予告なく変わる」と書かれています。つまり政府側の数字が更新されていない可能性が高い、というのが読み取れる事実のすべてです。

いつ・いくらに改定されたかは公式に書かれていないので、この記事では書きません。予算を組むときは、必ず学校の現在の公式料金表の額を使ってください。

フィリピン留学の費用で、公式が公表していなかったもの

裏が取れなかったものを並べます。推測では埋めていません。

項目 なぜ書かなかったか
航空券 公的機関も学校も金額を公表していない
海外旅行保険 同上
SSPとビザ延長の現在の政府公表額 入国管理局の公表が2014年3月6日現在のまま
SSPの有効期間 入国管理局の該当ページに記載がなかった
QQEnglishの部屋タイプ別の価格差 公式料金表に部屋タイプ別の内訳がなかった
セブ以外の都市(マニラ・バギオ等)の相場 今回一次ソースを確認できた公式料金表がセブの2校だったため

為替の前提も動きます。1ペソ=2.58円・1ドル=159.12円は2026年9月6日から12日までの公示レートです。ドル建ての学校を選ぶ場合は、申し込み時ではなく送金時のレートで請求額が決まります。

この記事で使ったフィリピン留学の費用の一次ソース

金額はすべて2026年9月7日に以下の公式ページで確認しました。円換算と週単価の計算のみ編集部によるものです。

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