海外大学院の出願で要る英語スコアは、分野によってはっきり段差があります。今回7校の公式ページとPDFを開いて数字を採ったところ、工学・理学系はIELTS 6.5/TOEFL iBT 90、ビジネス・法学系はIELTS 7.0/TOEFL iBT 94〜100、教員養成系はIELTS 7.5/TOEFL iBT 102という並びになりました。同じ大学の中で、分野が変わるだけでTOEFLの要求が12点動きます。
この記事は、University of New South Wales(UNSW)、University of Toronto、Purdue University、Warwick Business School、Alliance Manchester Business School、Victoria University of Wellington、University College Dublin(UCD)、University of Aucklandが公表している大学院の入学要件ページとPDFに書かれている数字だけを並べ直したものです。数字はすべて2026年9月11日に各大学のサイトで確認しました。英文は原文のまま引き、日本語訳は編集部によるものです。
海外大学院の出願に必要な英語スコアは、分野で6.5・7.0・7.5の3段に分かれる
まず結論から。UNSWは大学院の英語要件を学部(faculty)別の表で公表しており、分野差がそのまま数字で読めます。ここではPostgraduate coursework(修士課程・講義型)の列を抜きます。
| 分野(UNSWの学部区分) | IELTS Academic | TOEFL iBT | PTE Academic |
|---|---|---|---|
| Business(ビジネス) | 7.0/各サブテスト6.0以上 | 94/Writing 25・他23 | 65/各54以上 |
| Law & Justice(法学) | 7.0/各サブテスト6.0以上 | 94/Writing 25・他23 | 65/各54以上 |
| Engineering(工学) | 6.5/各サブテスト6.0以上 | 90/Writing 23・他22 | 64/各54以上 |
| Arts, Design & Architecture(人文・芸術) | 6.5/各サブテスト6.0以上 | 90/Writing 23・他22 | 64/各54以上 |
| Science(理学) | 6.5/各サブテスト6.0以上 | 90/Writing 23・他22 | 64/各54以上 |
| Medicine & Health(医療) | 6.5/各サブテスト6.0以上 | 90/Writing 23・他22 | 64/各54以上 |
| Master of Teaching(教員養成・例外扱い) | 7.5/Writing・Reading 7.0、Speaking・Listening 8.0 | 102/Writing 27・Reading 24・Listening 28・Speaking 26 | 73/Writing・Reading 65、Listening・Speaking 79 |
工学の6.5と教員養成の7.5のあいだには、IELTSで1.0、TOEFLで12点の差があります。しかもMaster of Teachingだけは技能別の要求が非対称で、SpeakingとListeningに8.0という数字が置かれています。IELTSで8.0は、4技能のうち2つだけで見ても相当高い水準です。以下、分野ごとに他大学の数字も突き合わせていきます。
海外大学院は「全学の最低線+分野ごとの上乗せ」という二階建てで決まる
分野差がどこで生まれるのかを先に押さえます。仕組みは単純で、大学が全学の最低線を1つ決め、その上に各プログラムが上乗せを置く二階建てです。UCDはこの構造を、そのままPDFの表にしています。
UCDの資料の逐語は「Programmes which are NFQ Level 8 or higher must adhere to the minimum but for some Graduate Taught programmes a higher requirement can be set.」(NFQレベル8以上のプログラムは最低基準を守らなければならないが、一部のGraduate Taughtプログラムではより高い要件を設定できる)です。用意されている上乗せは2段階あります。
| 試験 | Graduate Taught Option 1 | Graduate Taught Option 2 |
|---|---|---|
| IELTS Academic | 7.0/各バンド6.5以上 | 7.5/各バンド7.0以上 |
| TOEFL iBT(0〜120) | 100/Writing 23・他の各セクション20以上 | 110/Writing 25・他の各セクション21以上 |
| TOEFL iBT(2026年1月以降の1〜6) | 5/各セクション5以上 | 5.5/各セクション5.5以上 |
| Cambridge English | 185以上/各技能とUse of English 178以上 | 191以上/各技能とUse of English 184以上 |
| PTE Academic | 71以上/Communicative Skillsの各項目63以上 | 79以上/同71以上 |
| Duolingo English Test | 130/各サブスコア120以上 | 140/各サブスコア130以上 |
| Trinity ISE | ISE 4で各技能merit以上 | ISE 4で各技能merit以上 |
| ETAPP | グレードC1以上(CEFR C1またはC2) | グレードC2(CEFR C2) |
上乗せの刻みは、IELTSで0.5、TOEFLで10点、Duolingoで10点と揃っています。この2段階のどちらを使うかはプログラム側が決めるので、同じUCDの修士課程でもIELTS 7.0で足りるコースと7.5を求めるコースが並存します。UCDはさらに「an interview may also be required in addition to the minimum standards above, at the discretion of the Programme Board.」(上記の最低基準に加えて、プログラム委員会の裁量で面接が求められることもある)と書いています。
大学名で検索して出てくる「この大学はIELTS 6.5」という1行は、たいてい一階部分(全学の最低線)です。実際に出願するプログラムのページを開くと、二階部分が乗っていることがあります。トロント大学のSchool of Graduate Studiesも「Consult the department to which you are applying to determine if a minimum higher score is required.」(出願先の学科に確認し、より高い最低スコアが求められるかを確かめること)と注記しています。
海外大学院のMBA・ビジネス系は、IELTS 6.5と7.0で学校が割れる
MBAは分野のなかで特殊です。学校ごとの差が大きく、同じイギリスの2校でも入口が1段違いました。
| 試験 | Warwick Business School フルタイムMBA | Alliance Manchester Business School フルタイムMBA |
|---|---|---|
| IELTS Academic | 7.0(4技能すべて6.0以上、6.0または6.5に落ちてよいのは最大2技能まで) | 6.5/Speaking・Writing 6.5、Reading・Listening 6.0以上 |
| TOEFL iBT(0〜120) | 100/Reading 22・Listening 21・Speaking 23・Writing 21 | 90/Speaking・Writing 22、Reading・Listening 20以上 |
| TOEFL iBT(1〜6) | 総合5/4技能すべて4.5 | 総合4.5/Speaking・Writing 4.5、他の技能4.0以上 |
| PTE Academic | 70/各セクション59以上(オンライン版は不可) | 59/各構成要素59以上 |
| Cambridge C1 Advanced / C2 Proficiency | 総合190(2技能170・2技能190) | 176/Speaking・Writing 176、Reading・Listening 170以上 |
| Duolingo English Test | 130(2要素で110以上、2要素で130以上) | ページに記載なし |
| LanguageCert | ページに記載なし | 156/全構成要素39以上 |
ウォリックのIELTS 7.0とマンチェスターの6.5は、TOEFLでいうと100と90の差です。ただし読み方には注意が要ります。ウォリックは「All four languages elements have to be scored 6.0+, with maximum of two language components at lowest level 6.0 or 6.5.」(4技能すべて6.0以上で、6.0または6.5という下限に落ちてよいのは最大2技能まで)という変わった条件を置いており、総合7.0でも内訳次第では要件を満たしません。
アライアンス・マンチェスター・ビジネス・スクールは、掲げている数字の位置づけをはっきり書いています。「The English language requirements listed on this page are the minimum scores needed for admission – successful students typically demonstrate higher levels of achievement.」(このページに記載した英語要件は入学に必要な最低スコアであり、合格する学生は通常それより高い水準を示す)。最低ラインぴったりで出すのと、余裕を持って出すのは、同じ「要件を満たした」ではありません。加えて同校は、修了後3年以上の職務経験も出願条件に挙げています。
オーストラリアのUNSWは、ビジネス分野の修士課程(講義型)でIELTS 7.0/各サブテスト6.0、TOEFL 94/Writing 25・他23、PTE 65/各54としています。研究型(Postgraduate research)に進むと要求が上がり、IELTS 7.0/Writing 7.0・他6.5、TOEFL 96/Writing 27・他23、PTE 65/各58になります。同じビジネス分野でも、講義型と研究型でWritingの下限が1.0違います。
海外大学院の工学系は、全学の最低線に学科が大きく上乗せする
工学系で分かりやすい例がパデュー大学です。全学の大学院最低基準(OGSPSが定めるもの)と、その上に載る学科の基準が別々のページで公表されています。
| 基準の階層 | TOEFL iBT総合 | 技能別の下限 | IELTS | Duolingo |
|---|---|---|---|---|
| 大学院の全学最低(2026年1月21日より前の受験) | 80 | Reading 19・Listening 14・Speaking 18・Writing 18 | 6.5/Reading 6.5・Listening 6.0・Speaking 6.0・Writing 5.5 | 115/4サブスコアすべて115 |
| 大学院の全学最低(同日以降の受験) | 4.0 | Reading 4.0・Listening 3.5・Speaking 3.5・Writing 4.0 | 同上 | 同上 |
| Edwardson産業工学スクール(大学院) | 90 | Reading 19・Listening 14・Speaking 18・Writing 18 | 6.5/Reading 6.5・Listening 6.0・Speaking 6.0・Writing 5.5 | 115/各サブスコア115 |
| コンピュータサイエンス学科(大学院) | 100 | どのサブスケールも22以上(新スケールでは4.5以上) | 7.5/どのバンドも7.0以上 | 135/どのサブスコアも135以上 |
同じ大学院なのに、全学の最低80とコンピュータサイエンス学科の100では20点、IELTSでは6.5と7.5で1.0も離れています。コンピュータサイエンス学科のページは「CS Department English Proficiency minimums are significantly higher」(CS学科の英語力の最低基準は大幅に高い)と自ら明記しており、しかもその数字は「recommended based on past competitive applicants」(過去の競争力のある出願者に基づく推奨)という位置づけです。
産業工学スクールのほうは総合点だけが90へ上がり、技能別の下限は全学と同じ数字のままです。上乗せの仕方も学科ごとに違う、ということがここで分かります。パデュー大学のOGSPSも「Some graduate programs require higher minimum scores than those listed above.」(一部の大学院プログラムは上記より高い最低スコアを求める)と注記しています。
UNSWの工学分野は修士課程(講義型)でIELTS 6.5/各サブテスト6.0、TOEFL 90/Writing 23・他22、PTE 64/各54です。研究型に進んでも同じ数字で、工学だけは講義型と研究型で要求が変わりません。他の分野(ビジネス・法学・人文)が研究型で上がるのと対照的です。
海外大学院の人文系は、WritingとSpeakingにだけ下限が付く形が多い
人文系(Humanities)は、総合点はそれほど高くない一方で、産出技能に下限が置かれます。トロント大学のSchool of Graduate Studies(SGS)は、大学院を4つの学術部門に分けて基準を出しています。
| 学術部門 | TOEFL iBT(0〜120)総合 | 技能別の下限 |
|---|---|---|
| Humanities(人文) | 93 | WritingとSpeakingが各22 |
| Social Sciences(社会科学) | 93 | WritingとSpeakingが各22 |
| Physical Sciences(物理科学) | 93 | WritingとSpeakingが各22 |
| Life Sciences(生命科学) | 93 | WritingとSpeakingが各22 |
トロント大学の4部門は、TOEFLの数字がすべて同じ93で並んでいます。「人文だから高い」「理系だから低い」といった差は、少なくともこの大学の全学基準には存在しません。差が出るのは学科の上乗せのほうです。TOEFL以外の手段も部門を問わず共通で、次のとおりです。
| 証明手段 | トロント大学SGSの要件 |
|---|---|
| IELTS Academic | 7.0/各構成要素6.5以上(One Skill Retakeは不可) |
| Cambridge C1 Advanced / C2 Proficiency | 185/各構成要素176以上 |
| COPE | 76/各構成要素22以上、Writingは32 |
| CAEL | 合計70/各パート60以上 |
| School of Continuing Studies の Academic English | Level 60で最終評価B |
面白いのは新スケールでの扱いです。TOEFLの1〜6スケールに直すと、トロント大学の大学院基準は総合4.5・Writing 4.5・Speaking 4.0で、同大学の学部基準と同じ数字に収まります。0〜120スケールでは89と93で4点離れていたものが、新スケールの0.5刻みでは同じバンドに潰れます。移行期の粗さが、学部と大学院の境目を消している形です。
UNSWの人文・芸術分野(Arts, Design & Architecture)は、修士課程(講義型)でIELTS 6.5/各6.0、TOEFL 90/Writing 23・他22、PTE 64/各54。研究型に進むとIELTS 7.0/各6.0、TOEFL 94/Writing 25・他23、PTE 65/各54へ上がります。総合だけが上がり、技能別の下限は据え置かれる形です。
海外大学院の法学系は、IELTS 7.0・TOEFL iBT 100が実質の入口
法学は、今回実測した分野のなかでビジネスと並んで高い位置にありました。ウェリントン・ヴィクトリア大学は、法学の大学院を学位ごとに分けて公表しています。
| 学位 | IELTS Academic | TOEFL iBT | PTE Academic | Duolingo |
|---|---|---|---|---|
| Master of Laws(LLM) | 7.0/どのバンドも6.5以上 | 100/Writing 21以上 | 65/Communicative Skills 58以上 | 130/どのバンドも120以上 |
| PhD in Law | 7.0/Reading・Listening・Speaking 6.5、Writing 7.0 | 100/Writing 25 | ページに記載なし | 130/どのバンドも120以上、Writingは130以上 |
| 大学院の標準要件(比較用) | 6.5/どのバンドも6.0以上 | 90/Writing 20以上 | 58/Communication 50以上 | 120/どのバンドも105以上 |
同じ大学の中で、法学の修士は標準要件よりIELTSで0.5、TOEFLで10点高く設定されています。さらにPhD in Lawになると、総合は同じ7.0のままWritingの下限だけが6.5から7.0へ上がり、TOEFLではWritingが21から25へ跳ねます。書く量が多い学位ほどWritingを締める、という設計がそのまま数字に出ています。
UNSWの法学分野(Law & Justice)は修士課程(講義型)でIELTS 7.0/各6.0、TOEFL 94/Writing 25・他23、PTE 65/各54。研究型ではIELTS 7.0/Writing 7.0・他6.5、TOEFL 96/Writing 27・他23、PTE 65/各58へ上がります。ウェリントンのPhD in Lawと同じく、研究型になるとWritingの下限が総合と同じ7.0まで引き上げられる形です。
ウェリントン・ヴィクトリア大学は、法学以外にもPhD in Linguistics/Applied Linguisticsに同じIELTS 7.0・TOEFL 100を置いています。言語そのものを扱う学位と法学が、同じ水準に並んでいます。
海外大学院の教育系は、ListeningとSpeakingの下限が飛び抜けて高い
今回いちばん高い数字が出たのは教員養成でした。UNSWのMaster of Teaching(Primary & Secondary)は、全分野のなかで単独で突出しています。
| 技能 | UNSW Master of Teaching(IELTS) | 同(TOEFL iBT) | 同(PTE Academic) |
|---|---|---|---|
| 総合 | 7.5 | 102 | 73 |
| Listening | 8.0 | 28 | 79 |
| Speaking | 8.0 | 26 | 79 |
| Reading | 7.0 | 24 | 65 |
| Writing | 7.0 | 27 | 65 |
総合7.5に対してListeningとSpeakingが8.0=総合より高い下限が置かれている、という珍しい形です。4技能の平均が総合を上回る必要があるため、実際には他の技能でも余裕が要ります。教室で子どもの発話を聞き取り、その場で話し返す仕事だという性質が、そのまま口頭技能の数字に反映されている形です。
一方で、同じ「教育」でも研究学位になると水準は下がります。ウェリントン・ヴィクトリア大学のPhD in EducationはIELTS 6.5/どのバンドも6.5以上、TOEFL iBT 90/Writing 21、Duolingo 120/どのバンドも120以上です。総合6.5に対して全バンド6.5=凸凹を一切認めない形で、総合は低いのに実は通しにくい設計になっています。
| 学位 | 総合 | 技能の扱い | 読み方 |
|---|---|---|---|
| UNSW Master of Teaching | IELTS 7.5 | Listening・Speakingが8.0、Reading・Writingが7.0 | 口頭技能に上振れ |
| VUW PhD in Education | IELTS 6.5 | どのバンドも6.5 | 凸凹を認めない |
| VUW 大学院の標準 | IELTS 6.5 | どのバンドも6.0以上 | 1バンドまで6.0に落とせる |
オークランド大学の大学院標準要件は、ウェリントンと同じ水準です。オークランド大学の大学院標準要件はIELTS 6.5/どのバンドも6.0以上、TOEFL iBT(0〜120)90/Writing 21、6点スケールでは総合4.5/Writing 4.5、Cambridge C1/C2は176/各バンド169以上、PTE Academicは58/Communicative 50以上、LanguageCert Academicは70/各技能65以上です。
海外大学院ではTOEFLのMyBest(スーパースコア)が使えない大学が多い
複数回の受験から技能ごとの最高点を寄せ集めるMyBest Scoresは、スコアレポートに自動で載ります。ただし大学院側がそれを審査に使うかは別問題です。今回開いた範囲では、拒否している大学のほうが目立ちました。
| 大学 | MyBest(スーパースコア)の扱い | 公式の記載 |
|---|---|---|
| University of Toronto(SGS) | 使わない | 「We do not accept TOEFL MyBest scores.」 |
| Purdue University(大学院) | 使わない | 「Purdue University does not accept TOEFL MyBest scores.」 |
| UNSW | 使わない | 「TOEFL MyBest Score is not accepted.」 |
| Alliance Manchester Business School | 考慮しない | 「’My Best Scores’ reported by TOEFL will not be considered.」 |
| Warwick Business School | 使わない | 「only accepts TOEFL (iBT) scores from the single most recent test date, not MyBest scores」 |
実測できた5校すべてがMyBestを退けています。ウォリック大学にいたっては「単一の最新受験日のスコアのみ」という条件で、過去の高得点そのものが使えません。IELTS側でも同じ動きがあり、トロント大学は「We do not accept IELTS One Skill Retake scores.」(IELTSのOne Skill Retakeのスコアは受け付けない)、ウォリック・ビジネス・スクールは「we do not accept one skill retakes, the test must be taken in one sitting」(1技能のリテイクは受け付けない。試験は1回で受けること)と書いています。
つまり大学院の出願では「1回の受験で、全技能を同時に基準へ乗せる」ことが前提になっています。技能ごとに受け直して積み上げる戦略は、ここで挙げた大学では通りません。
海外大学院の要件は、2026年1月21日のTOEFL新スケールへの対応が割れている
TOEFL iBTが2026年1月21日から1〜6スケールへ移行したことに対する大学側の対応は、3通りに分かれていました。
| 対応の型 | 大学 | 公式の書き方 |
|---|---|---|
| 新旧の両方を数字で併記 | Purdue University(大学院) | 受験日が1月21日より前か以降かで別の表を掲げる |
| 新旧の両方を数字で併記 | University of Toronto(SGS) | 0〜120と1〜6の2列を並べ、2028年1月21日まで両方表示されると注記 |
| 新旧の両方を数字で併記 | University College Dublin | 「TOEFL」と「TOEFL from Jan 2026」を別の行に置く |
| 新スケールを当面受け付けない | UNSW | 「The new TOEFL format is currently under review and is not being accepted until further notice.」 |
| 旧スケールのみ掲載 | Victoria University of Wellington | 大学院の要件表はTOEFL iBTの0〜120の数字のみ |
UNSWは新形式の受け入れそのものを止めており、出願者に対して受験申込時点での対応を求めています。逐語は「In the meantime, to ensure your TOEFL iBT results are valid for UNSW’s assessment purposes, you must select “Taking TOEFL for Australia” when registering for your test.」(当面のあいだ、TOEFL iBTの結果をUNSWの審査で有効にするには、受験申込の際に「Taking TOEFL for Australia」を選ぶ必要がある)です。
トロント大学は移行期間の長さを明記しています。「Effective January 21, 2026, TOEFL implemented a new scoring scale from 1-to-6. TOEFL scores remain active for two years, and score reports will display both the old 0-to-120 scale and the new 1-to-6 scale up until January 21, 2028.」(2026年1月21日からTOEFLは1〜6の新スコアスケールを導入した。TOEFLスコアは2年間有効で、スコアレポートには2028年1月21日まで旧0〜120スケールと新1〜6スケールの両方が表示される)
出願先がどの型かを確認しないまま受験申込を済ませると、取ったスコアが使えないことがあります。とくにオーストラリアの大学に出す場合は、申込画面での選択肢まで含めて公式ページを読む必要があります。
海外大学院のスコアには、有効期限と「いつ時点で有効か」の条件が付く
大学院の場合、有効期限の起点と終点の書き方が学部よりも細かくなります。実測できた分を並べます。
| 大学 | 有効期限の書き方 | 免除の条件 |
|---|---|---|
| Purdue University(大学院) | 入学推薦がOGSPSに届いた時点で受験から2年(24か月)を超えないこと | 英語が主たる教授言語の学校で、過去36か月以内に学士・修士・専門職学位を取得 |
| University of Toronto(SGS) | 出願提出時点で過去24か月以内に受験したもの | 英語が主たる教授言語の大学での学位。学科の判断で求められる場合あり |
| UNSW | ページに記載なし | ページに記載なし |
| University College Dublin | 2年より前の学校修了試験は別途試験を求められる場合あり | 英語で取得した学位などを裁量で考慮 |
パデュー大学の「入学推薦が届いた時点」という起点は、出願した日でも合格した日でもありません。審査が長引けば、その間に有効期限が切れる可能性があります。同大学は、秋入学なら3月末、春入学なら10月末より前に期限が来るスコアについて別途の扱いを案内しています。
免除の条件も大学によって幅があります。パデュー大学は「within the last 36 months」(過去36か月以内)と月数で区切り、英語が母語である国・地域の学校で学位を取った人を対象にしています。トロント大学は免除の可能性を示しつつ「please consult the graduate unit to determine whether proof of English-language proficiency will still be required」(英語力の証明が引き続き必要かは大学院ユニットに確認すること)として、最終判断を学科に預けています。
海外大学院の英語スコアで、公表されていない数字
よく探されるのに、公式に数字が出ていないものを、公表されている範囲と合わせて並べます。
| 大学・数字 | 公表の状況 |
|---|---|
| オックスフォード大学の大学院要件(standard/higher) | オックスフォード大学の公式ページで確かめる |
| メルボルン大学・メルボルン・ビジネス・スクールのMBA要件 | メルボルン大学の公式ページで確かめる |
| UNSWのスコア有効期限 | 英語要件のページに有効期限の記載が見当たらなかった |
| アライアンス・マンチェスター・ビジネス・スクールのDuolingo基準 | MBAの入学要件ページに記載がなかった |
| ウォリック・ビジネス・スクールのLanguageCert基準 | MBAの入学要件ページに記載がなかった |
| ウェリントン・ヴィクトリア大学のPhD in LawのPTE基準 | higher requirementsのページで、この学位だけPTEの行がなかった |
| 各分野の合格者の平均スコア | 今回開いたどの大学も最低基準は出しているが、合格者の分布を公表していない |
| パデュー大学CS学科の「最低」と「推奨」の区別 | 同学科のページは数字を「recommended based on past competitive applicants」と書いており、拒否される下限としては示していない |
「海外の大学院はTOEFL 100」といった1つの数字でまとめている説明は、今回7校の公式ページから採れた数字とは別の根拠で書かれています。実測した範囲で100に届いたのは、ウォリックのMBA、ウェリントンの法学系学位、パデュー大学のCS学科、UCDのOption 1以上だけでした。
海外大学院の英語スコアで最後に確認しておくこと
この記事で並べた事実を、判断に使える形に畳みます。
| 確認すること | 公式ページから読み取れる答え |
|---|---|
| 分野で数字はどれだけ動くか | UNSWの修士課程(講義型)で、工学6.5と教員養成7.5=IELTSで1.0、TOEFLで12点 |
| いちばん高い分野は | 実測した範囲では教員養成。UNSW Master of TeachingはIELTS 7.5・Listening/Speaking 8.0 |
| MBAは一律か | 一律ではない。ウォリックはIELTS 7.0、アライアンス・マンチェスターは6.5 |
| 大学の最低基準を見れば足りるか | 足りない。パデュー大学は全学80に対しCS学科100、産業工学90 |
| 講義型と研究型で違うか | 違う。UNSWのビジネス・法学・人文は研究型で上がり、工学は変わらない |
| 複数回の受験を合成できるか | 実測5校すべてがMyBestを受け付けない |
| 1技能だけ受け直せるか | トロント大学とウォリックは明確に不可 |
| 2026年の新TOEFLは使えるか | 大学による。UNSWは当面受け付けないと明記 |
| 有効期限はいつ時点で測るか | パデュー大学は入学推薦が届いた時点、トロント大学は出願提出時点 |
最後に残る変数は1つです。出願するのがどの学科のどの学位か。全学の最低線は公式ページで数字が採れますが、学科の上乗せは学科側のページにしか載っていないことがあります。分野の相場を押さえたら、次は学科の入学要件ページを開いて数字を照合する必要があります。
この記事で使った海外大学院の一次ソース
すべて2026年9月11日に開いて確認しました。留学情報サイトや比較サイトは1件も参照していません。各大学・各ビジネススクールの入学要件ページとPDFのみです。
- UNSW Sydney|English language requirements(学部区分×学位種別のIELTS・TOEFL・PTE表/新TOEFL形式の扱い):www.unsw.edu.au/study/how-to-apply/english-language-requirements
- University of Toronto, School of Graduate Studies|English-Language Proficiency Testing(4学術部門のTOEFL基準・IELTS・Cambridge・COPE・CAEL):www.sgs.utoronto.ca/programs/admissions/english-language-proficiency/
- Purdue University, OGSPS|English Proficiency Requirements(大学院の全学最低基準・免除条件・有効期限):www.purdue.edu/gradschool/admissions/how-to-apply/apply-toefl.html
- Purdue University, Edwardson School of Industrial Engineering|English Proficiency Requirements:engineering.purdue.edu/IE/academics/graduate/future/english-reqs
- Purdue University, Department of Computer Science|English Proficiency:www.cs.purdue.edu/graduate/admission/english.html
- Warwick Business School|Full-time MBA Entry requirements(IELTS・TOEFL Band B・PTE・Duolingo・GMAT/GRE):www.wbs.ac.uk/courses/mba/full-time/requirements/
- Alliance Manchester Business School|MBA Entry Requirements(IELTS・TOEFL新旧スケール・Cambridge・PTE・LanguageCert):www.alliancembs.manchester.ac.uk/study/mba/full-time-mba/entry-requirements/
- Victoria University of Wellington|Programmes with higher English requirements(LLM・PhD in Law・PhD in Education・PhD in Linguistics):www.wgtn.ac.nz/international/applying/entry-requirements/english-language/higher
- Victoria University of Wellington|Standard postgraduate English requirements:www.wgtn.ac.nz/international/applying/entry-requirements/english-language/standard-postgraduate
- University College Dublin|English Language Requirements(Graduate Taught Option 1/Option 2・2026年2月版PDF):www.ucd.ie/registry/t4media/ELR%20for%20higher%20requirements.pdf
- University of Auckland|Postgraduate English language requirements:www.auckland.ac.nz/en/study/applications-and-admissions/entry-requirements/postgraduate-entry-requirements/postgraduate-english-language-requirements.html

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