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国連英検とは?級ごとのレベルと、他の英語試験との対応

国連英検は、6つの級で試験時間も満点も問題の数も違います。いちばん短いE級は80分・80点満点、いちばん長い特A級とA級とB級は120分・100点満点。検定料はE級3,000円から特A級13,200円まで、4.4倍の開きがあります。

この記事は、国連英検を主催している公益財団法人日本国際連合協会が公表している試験概要と実施要項を、級ごとに並べ直したものです。数字はすべて2026年9月16日に各公式サイトで確認しました。検定料は公式サイトの表示額をそのまま写しており、公式が税込・税別の区別を付けていないため、この記事でも税の内訳は付けていません。推測で埋めた数字は1つもありません。

目次

国連英検とは、日本国際連合協会が1981年から続けている英語検定

正式名称は「国際連合公用語英語検定試験」です。日本国際連合協会は1981年に第1回を実施し、現在は年に2回、全国の主要都市で行っています。受験資格は設けられておらず、誰でも申し込めます。

主催団体は公益財団法人日本国際連合協会。協会の説明によれば、国連のA級諮問民間団体である「国連協会世界連盟」(WFUNA)のメンバーとして、国内外で国連普及活動を行っている団体です。

項目 公表されている内容
正式名称 国際連合公用語英語検定試験
主催 公益財団法人日本国際連合協会
第1回の実施 1981年
実施回数 年2回(1次試験と2次試験)
受験資格 制限なし
級の数 6段階(特A級・A級・B級・C級・D級・E級)
出題テーマ 世界平和、地球環境、世界政治、世界経済、人権、食品、医療などの国際時事問題

出題の題材が国連の活動に沿っているという点が、ほかの英語検定と最も違うところです。協会は「単なる語学力の判定にとどまらず、総合的な国際コミュニケーションスキルが問われる検定試験」と書いています。

国連英検の6つの級は、試験時間と満点と問題数で分かれている

級のレベルを言葉で比べても輪郭が出ません。公式サイトが級ごとに出している出題形式を、そのまま1枚の表にします。

級 試験時間 満点 リスニング リーディング 作文 面接
特A級 120分 100点 なし 80問 配点20点 15分間(2次試験)
A級 120分 100点 なし 80問 配点20点 10分間(2次試験)
B級 120分 100点 40問 40問 配点20点 なし
C級 100分 100点 40問 60問 なし なし
D級 100分 100点 40問 60問 なし なし
E級 80分 80点 30問 50問 なし なし

A級と特A級にはリスニングがありません。その代わりリーディングが80問に増え、2次試験としてネイティブ試験官との面接が加わります。E級だけは満点が80点で、ほかの5つの級とそろっていません。

国連英検の級ごとのレベルは、学年に置き換えて公表されている

協会は各級の到達目標を、日本の学校の学年と、できることの両方で説明しています。

級 要求される文法・文型の水準 公表されているコミュニケーションの目安
E級 中学修了程度 簡単な趣味や自己紹介ができる
D級 高校1・2年程度 買い物の簡単なリクエスト、外国人への道案内ができる
C級 高校修了程度 旅先で会話を楽しむ、簡単な電話の取り次ぎができる
B級 英字新聞や雑誌の比較的やさしい記事が理解できる読解力 電話の応対が大きな支障なくでき、日常生活で自由に意志を伝えられる
A級 英字新聞の記事、小説や劇の一場面を短時間に理解する 外国人と身近な出来事や時事問題について討論できる
特A級 国際的に通用する知識・情報も要求される 文化・経済など多くの分野の問題を自由に討論できる

A級以上について、協会は「国際会議等で意思を自由に伝えることができる、グローバルな話題に対応でき、通訳なしで英語の契約交渉ができるコミュニケーションレベルを目標としている」と書いています。

国連英検はB級以上で作文、A級以上で面接が加わる

配点の比重も公表されています。協会の記述をそのまま写すと、次の3つです。

  • B級・C級のリスニング問題のウエイトは40%
  • B級以上は国際時事問題をテーマとした作文問題があり、ウエイトは20%
  • A級以上は2次試験として面接試験があり、ネイティブ試験官と国際時事問題について討論する

特A級の面接はさらに条件が違います。ネイティブ試験官に加えて、元外務省大使などの外交実務経験者や、国際関係を研究する大学教授が試験官として面接を行うと明記されています。

2次試験は特A級・A級のみで、1次試験の合格者と1次試験免除者が対象です。面接では面接シートに事前に所要事項を英語で書き込み、試験官の質問に答えます。面接の内容は品質向上と厳正さの担保のために録音されます。A級については、試験会場によりzoom等によるオンライン面接になる場合があると書かれています。

過去の作文問題のテーマも公開されています。2015年度第1回試験では、特A級が「How can the UN help the world achieve gender equality?」、A級が「What are the benefits of United Nations’ actions in protecting world wildlife?」、B級が「In Japan, should more women be in the workforce? Why or why not?」でした。

国連英検と他の英語試験の対応は、協会のアンケート集計で数字が出ている

「国連英検のB級はTOEICで何点ぐらい?」という問いに、協会自身が数字を出しています。これは換算表ではなく、合格者が回答したアンケートの集計です。

合格者が持っていた資格 特A級 A級 B級 C級
TOEICスコア平均(点) 967.78 918.74 752.55 561.19
実用英検1級を保有 91.1% 55.6% 3.8% 0.3%
実用英検準1級を保有 8.1% 31.0% 27.8% 3.3%
実用英検2級を保有 0.8% 8.7% 56.6% 35.6%
実用英検準2級を保有 ― 2.0% 6.7% 48.0%
実用英検3級を保有 ― 2.8% 4.6% 11.6%
実用英検4級を保有 ― ― 0.6% 0.8%
実用英検5級を保有 ― ― ― 0.4%
この表の読み方で気をつけること

協会は3つの但し書きを付けています。①集計対象は2008年度から2010年度第1回試験まで。②数字はマークシート裏面のアンケートの集計。③実用英検の保有率は「保有していると回答があった数」を分母とした内訳。つまり15年以上前の自己申告のデータであり、試験同士の公式な換算表ではありません。D級・E級の数字は公表されていません。

国連英検の検定料は、級によって4.4倍の差がある

単願受験の検定料は、実施要項に級ごとの表で出ています。

級 単願受験の検定料 E級との差
特A級 13,200円 +10,200円
A級 11,000円 +8,000円
B級 8,800円 +5,800円
C級 5,500円 +2,500円
D級 4,000円 +1,000円
E級 3,000円 ―

一度納入された検定料は返ってこないと明記されています。金額の差は、2次試験(面接)の有無と作文の採点の有無に対応しています。

国連英検の併願は、同じ日の午前と午後で隣接する級を受ける形

国連英検は、1回の申込手続きで隣り合う2つの級を同じ日に受けられます。これができるのは、級ごとに試験開始時間が午前と午後に振り分けられているからです。

時間帯 対象の級 集合時間 開始時間
午前 A級・C級・E級 10時 10時30分
午後 特A級・B級・D級 13時30分 14時
併願の組み合わせ 併願受験の検定料 単願2つを足した額 差額
特A級・A級 22,000円 24,200円 2,200円
A級・B級 17,600円 19,800円 2,200円
B級・C級 13,200円 14,300円 1,100円
C級・D級 8,000円 9,500円 1,500円
D級・E級 6,000円 7,000円 1,000円

差額の列は、公式サイトの2つの表を編集部が引き算しただけのものです。併願の割引は同時申込に限ると書かれています。また、同一実施回に同じ級を二重に申し込むことは禁止されています。

国連英検の1次試験免除は、前回と前々回の1次合格者が対象

特A級とA級には、1次試験を飛ばして2次試験だけを受ける制度があります。条件は実施要項に書かれています。

  • 前回または前々回の1次試験に合格し、2次試験に不合格または欠席した場合が対象
  • 申込書の所定欄に記入して申し込む
  • 検定料は免除を使っても同じ額
  • 免除を申請しても1次試験に参加することは可能で、その出欠や成績にかかわらず2次試験を受けられる

ただし、1次試験の受験票に写真の貼付がなかったり本人確認証を忘れたりして、試験後の本人確認手続きが行われなかった場合は、合格基準を超える得点でも成績が「参考記録」になり、その1次合格をもとに免除を申請することはできません。

本人確認証として認められるのは、学生証(生徒手帳)・運転免許証(運転経歴証明書)・パスポート・障がい者手帳・年金手帳・在留カード・健康保険被保険者証・マイナンバーカード(通知カードを除く)のいずれかです。定期券(交通系ICカードを含む)・名刺・社員証・会員証は認められません。

国連英検の級が、公的な制度でどう扱われているか

協会は、級ごとにどの制度で評価されるかを列挙しています。数字ではなく制度の名前で書かれている部分なので、そのまま引き写します。

級 公表されている取り扱い
特A級 成績優秀者に外務大臣賞。合格者は外務省国際機関人事センターの「JPO派遣候補者選考試験」で加点される
A級 成績優秀者に日本国際連合協会会長賞
A級以上 外務省ロスター登録制度で語学(英語)のレベルを認定される
C級以上 文部科学省の高等学校卒業程度認定規則において、英語科の資格としてレベル認定される
C級以上 国際協力機構(JICA)が派遣職種により語学力の評価基準として採用
C級以上 警視庁の警察官採用試験(第1次試験)の「資格経歴等の評定」で成績の一部として評価される
B級以上 合格を単位認定している大学がある(大学名と数は非公表)

C級が公的な制度に載る最初のラインです。高卒認定、JICA、警視庁の3つがいずれもC級以上を区切りにしています。

国連英検の試験日程と申込期間は、実施要項に回ごとに出ている

2026年9月16日に実施要項のページを開いた時点で掲載されていたのは、2025年度の日程でした。その回の数字をそのまま写します。今後の回については公式の実施要項で最新の日付を確認してください。

回 1次試験 2次試験 申込受付期間 1次の合格発表 2次の合格発表
2025年度第1回 2025年5月25日(日) 2025年7月13日(日) 2025年3月1日〜4月22日 2025年6月25日頃 2025年8月13日頃
2025年度第2回 2025年10月26日(日) 2025年12月14日(日) 2025年8月1日〜9月24日 2025年11月26日頃 2026年1月14日頃

申込の締切は、締切日の翌日の消印まで受け付けると書かれています。受験票は試験日の1週間前ごろに郵送され、3日前になっても届かない場合は事務局へ連絡するよう案内されています。

当日の遅刻は各級共通で試験終了30分前まで入室可能ですが、B級・C級は試験開始5分後から始まるリスニングテストの実施中は入室できません。問題冊子は試験終了後に回収されます。

国連英検で、公表されていない数字

よく探されるのに、公式に数字が出ていないものを、公表されている範囲と合わせて並べます。

数字 公表の状況
級ごとの合格基準点 実施要項に「合格基準」という語は出てくるが、点数そのものは公表されていない
級ごとの合格率 公式サイトに合格率を掲載したページが存在しない
年間の受験者数・志願者数 公表されていない
CEFR(A1〜C2)との対応 公式サイトにCEFRの記載が1か所もない。他試験との対応は、2008〜2010年のアンケート集計だけ
D級・E級の合格者が持つ他資格 協会の対応表が特A級・A級・B級・C級の4つだけで、D級・E級は列が無い
2026年度の試験日程 2026年9月16日の時点で、実施要項のページに掲載されていたのは2025年度の日程だった
単位認定している大学の数と名前 「単位認定している大学もあります」とあるだけで、一覧が公表されていない

国連英検の合格率を数字で書いている記事は、公表されていないものを推測で埋めています。合格ラインを知りたい場合、公表されているのは「B級・C級はリスニング40%、B級以上は作文20%」という配点の比重までです。

国連英検で最後に確認しておくこと

申し込む前に、公式サイトで自分の目で確かめておきたい項目を並べます。

  • 受ける級の試験時間と満点(E級だけ80分・80点で、ほかの級とそろっていない)
  • その級に作文があるか(B級以上)、面接があるか(A級以上)
  • 午前・午後どちらの時間帯か(A級・C級・E級は午前、特A級・B級・D級は午後)
  • 併願するなら、隣接する級の組み合わせになっているか
  • 検定料は返ってこない。納入前に日程を確定させる
  • 受験票に貼る顔写真(4×3cm)と、認められる本人確認証を用意したか
  • 1次試験免除を使うなら、前回か前々回の1次合格であること
  • 2026年度以降の日程は、実施要項のページで最新の掲載を見る

受験票の写真と本人確認証は、忘れると成績が「参考記録」になり、合格証明書が発行されない場合があると明記されています。ここだけは当日の持ち物として最優先で確認する項目です。

この記事の数字の出どころ

この記事に出てくる級の構成、試験時間、満点、問題数、配点、検定料、日程、他資格の対応表は、すべて公益財団法人日本国際連合協会が運営する国連英検のサイトに掲載されている数字です。2026年9月16日に各公式サイトで確認しました。併願の差額の列だけは、公式の2つの表を編集部が引き算した計算値です。公表されていない数字は、この記事には書いていません。

この記事で使った国連英検の一次ソース

すべて2026年9月16日に開いて確認しました。リンクは張らず、URLをそのまま記載します。

公益財団法人日本国際連合協会|国連英検 試験概要(級ごとの出題形式・レベル・他英検資格との対応表)
http://www.kokureneiken.jp/about/

公益財団法人日本国際連合協会|国連英検 実施要項(日程・試験開始時間・試験方法・検定料・併願・1次試験免除)
http://www.kokureneiken.jp/guidance/

公益財団法人日本国際連合協会|国連英検 申込方法
http://www.kokureneiken.jp/apply/

公益財団法人日本国際連合協会|国連英検 トップページ
http://www.kokureneiken.jp/

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