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日商ビジネス英語検定とは?級と出題範囲、受験料

日商ビジネス英語検定は、2023年度のリニューアルで級別の合否判定をやめました。いまは1級・2級・3級という区分ではなく、300点満点のスコアで3つのレベルに判定されます。試験時間は約30分、出題数は60問、受験料は6,600円(税込)と事務手数料550円(税込)です。

この記事は、日商ビジネス英語検定を主催している日本商工会議所が公表している試験概要・リニューアルの告知・受験料の改定表・サンプル問題を、並べ直したものです。数字はすべて2026年9月16日に商工会議所の検定試験サイトで確認しました。受験料は公式が「税込」と明記している額をそのまま写しています。

目次

日商ビジネス英語検定とは、日本商工会議所が主催するIBT方式のスコア型テスト

主催は日本商工会議所と各地商工会議所です。公式サイトの試験概要をそのまま表にします。

項目 公表されている内容
主催 日本商工会議所・各地商工会議所
主な対象 英語によるビジネスコミュニケーションの基礎的な能力を身につけたい学生から、国際ビジネスの第一線で活躍する社会人まで
試験方式 インターネット経由で試験を行うIBT(Internet Based Testing)方式。受験者が所有するパソコンを使用した自宅等での受験
出題形式 リスニング(択一式)、リーディング(択一式)
出題数 60問
試験時間 約30分
判定方法 得点でレベルを判定(300点満点)
受験料 6,600円(税込)+事務手数料550円(税込)
試験日 年2回

IBT方式は、日本商工会議所が主催する検定試験では日商ビジネス英語検定が初めて採用したものだと公表されています。会場に出向かずに自宅等のパソコンで受けられる形で、申込・受験・試験結果の確認は「日商ビジネス英語検定受験者専用サイト」から行います。この専用サイトは株式会社CBT-Solutionsが提供するポータルサイトで、マイページを作ってから利用する仕組みです。

日商ビジネス英語検定の源流は1962年創設の商業英語検定

この検定は、突然できたものではありません。公式サイトの説明によれば、系譜は3つの段階に分かれます。

年 公表されている出来事
1962年 「商業英語検定」が創設される(日商ビジネス英語検定の源流)
2004年 「日商ビジネス英語検定」という現在の名称で試験を開始
2022年1月17日 リニューアルを予告する告知を公表
2022年9月30日 旧制度の2級・3級が最終施行
2022年10月2日 旧制度の1級が最終施行
2022年12月23日 「2023年、日商ビジネス英語検定が生まれ変わります」を公表
2023年3月 無料の「公開プレテスト」を実施
2023年度 新しい形式・内容で施行を開始

名称ベースでは2004年から、源流までさかのぼると1962年から続く検定です。なお2022年12月23日の告知では創設年を「2003年度に創設した」と書いており、試験概要のページの「2004年から現在の名称で試験を実施」という記述と年がずれています。この記事では両方をそのまま並べました。

日商ビジネス英語検定は2023年度に全面リニューアルされ、級別の合否判定が無くなった

リニューアルで何が変わったのか。日本商工会議所は4つのキーワードで説明しています。

  • 「即答力」が求められる実際のビジネスシーンを想定した出題
  • 「リスニング、リーディングの英語力」を一つのテストで測る
  • 「スコア制」により、実力の伸長度がわかりやすく
  • 「自宅のパソコンで受験」するIBT方式(Internet Based Testing)を採用
比較項目 リニューアル前 リニューアル後
重視する力 貿易書類や英文レター等の定型に沿って「書く力」 「即答力」
判定方式 級別に合否を判定 得点でレベルを判定(300点満点)
試験方式 ネット試験会場での受験 自宅等のパソコンで受けるIBT方式
級の区分 1級・2級・3級 区分なし(スコア制)

2022年12月23日の告知では「新たにスピーキングとリスニングの問題を導入する」と書かれていましたが、2026年9月16日時点の試験概要ページに載っている出題形式は「リスニング(択一式)、リーディング(択一式)」の2つで、スピーキングは記載されていません。同じ告知では試験方式も「受験者が所有するパソコンやタブレットを使用した自宅等での受験」となっていましたが、現在の受験方法のページでは、スマートフォン・タブレット端末・iMac・MacBookは使用できないと明記されています。この記事では、いまサイトに出ている試験概要と受験方法のほうを採りました。

日商ビジネス英語検定の旧制度(1級・2級・3級)のレベルは公式サイトに残っている

2026年9月16日に公式サイトの日商ビジネス英語のページを開くと、試験概要の下に「各級のレベル」という見出しがあり、1級・2級・3級の説明がそのまま掲載されています。級で調べた人が混乱しやすいところなので、書かれている内容を写しておきます。

級 公式サイトに掲載されているレベルの説明
1級 海外取引の豊富な実務経験があり、英語による十分なビジネスコミュニケーション能力を有する。英語力とビジネス知識を合わせた総合力を判定する。市況レポートに基づく状況分析、契約書の作成、プレゼンテーションやネゴシエーションの方法なども出題する
2級 就職前あるいは就職後1〜2年以内に身につけるべき英語によるビジネスコミュニケーション能力を有する。海外企業や外資系企業との取引で実際に使われている英文電子メール、英文レター、企画書や報告書の作成、国際マーケティングなどに関する問題を出題する。公式テキストの記載内容を中心に出題する
3級 就職前に身につけるべき英語によるビジネスコミュニケーションの基礎的な能力を有する。英語でのビジネス文書作成や海外取引を行ううえで、最低限覚えておいた方がよい内容を出題する。公式テキストの記載内容を中心に出題する

ただし、同じページの試験概要欄には級の区分が1つも出てきません。判定方法として書かれているのは「得点でレベルを判定(300点満点)」だけです。日本商工会議所は2022年1月17日付の告知で、級別に合否を判定する方式から得点でレベル判定をする方式へ移行すると説明し、旧制度の試験は2022年9月30日(2級・3級)と2022年10月2日(1級)をもって終了すると告知しています。

公式テキストにも但し書きが付いている

試験概要のページには、改訂版の2級公式テキスト・3級公式テキスト・2・3級公式模擬問題集が並んでいますが、その手前に「下記公式教材は、本検定リニューアル前に出版された物です。現在の試験範囲・出題内容とは異なりますので、ご留意ください」という注記が付いています。級の名前が付いた教材は、いまの試験の範囲とは違うということです。

日商ビジネス英語検定の判定は300点満点で、3つのレベルに分かれる

スコア制になったあとの判定は、公式サイトに3行で書かれています。

得点 公表されている判定 点数の幅
240〜300点 ビジネスにおける「洗練された」コミュニケーション力がある 61点
150〜235点 ビジネスにおける「実践的な」コミュニケーション力がある 86点
80〜145点 ビジネスにおける「基本的な」コミュニケーション力がある 66点

幅の列は、公式が出している上限と下限から編集部が数えたものです。3つの帯はつながっておらず、間に空きがあります。145点と150点の間、235点と240点の間には、どのレベルにも当たらない区間があるという書かれ方です。また80点未満についての記載はありません。合格・不合格という判定そのものが存在しない形式です。

日商ビジネス英語検定の出題形式は60問・約30分の択一式

1回の試験で出るのは60問、時間は約30分です。単純に割ると1問あたり30秒の計算になります。

項目 公表されている数字 編集部の計算
出題数 60問 ―
試験時間 約30分 1問あたり約30秒
満点 300点 1問あたり平均5点
出題形式 リスニング(択一式)、リーディング(択一式) ―

1問あたりの持ち時間が約30秒という数字が、リニューアルで掲げられた「即答力」という言葉の中身にあたります。なお、リスニングとリーディングの問題数の内訳や、技能ごとの配点は公表されていません。上の「1問あたり平均5点」も、満点と出題数を編集部が割り算しただけの数字で、実際に全問が同じ配点かどうかは公表されていません。

日商ビジネス英語検定の出題範囲は、公式のサンプル問題から輪郭が見える

日本商工会議所は2025年4月版のサンプル問題をPDFで公表しています。そこに出ている設問の型を並べます。選択肢はいずれも(A)〜(D)の4つです。

技能 サンプル問題の設問文 出ている題材
リスニング 音声を聞いて、話題となっている会社の業種として最も適切な語句を、選択肢(A)〜(D)の中から1つ選びなさい 広告会社、石油会社、出版社、小売会社の4択
リーディング 空欄に入る語句として最も適切なものを、選択肢(A)〜(D)の中から1つ選びなさい 上司の性格を表す形容詞(demanding/energetic/sociable/stingy)
リーディング 次の日本語文と同じ意味になるように、英文の空欄に入る最も適切な語句を選びなさい 「8月2日付の引き合い」=貿易の定型表現(acceptance/inquiry/offer/sea waybill)
リーディング 会話が成立するよう、空欄に入る語句として最も適切なものを選びなさい How have you been? への応答(doing well など)
リーディング 次の日本語文と同じ意味になるように、英文の空欄に入る最も適切な語句を選びなさい 「青天井ですよ」=The sky is the limit のような慣用表現
リーディング 次の日本語文と同じ意味になるように、英文の空欄に入る最も適切な語句を選びなさい 副詞の使い分け(considerably/gradually/kindly/quietly)

サンプル問題には、貿易実務の専門語(inquiry・sea waybill)と、日常のやりとり(How have you been?)と、慣用表現(The sky is the limit)が同じ試験の中に混在しています。リスニングは、インターネットに接続した状態でPDF内のアイコンをクリックして音声を再生する形で公開されています。サンプル問題等の著作権は日本商工会議所に帰属し、無断転載と無断営利利用は禁止されていると明記されています。

日商ビジネス英語検定で問われる力として公表されている5つ

「本検定で問われる力」として、公式サイトに5つが箇条書きで挙げられています。出題範囲を言葉で確認したいときは、ここがいちばん近い記述です。

  • ビジネスで直面するシチュエーションにおいて、即時かつ正確に相手の発言内容を理解し、的確に応答することのできる力
  • 相手との距離を縮めるスモールトーク(世間話や気軽なジョークなど)ができる力
  • 文化的・哲学的・歴史的な背景に基づくキーワード・キーセンテンスを理解し、適切に引用できる力
  • ビジネスに関する提案を承諾してもらうための、英語による論理的かつ具体的な表現力・説得力(交渉力)
  • 貿易実務、経営学、マーケティング、ビジネスに関わるような時事を理解し、ビジネスに活用することのできる力

5つのうち3つが、語彙や文法ではなく「場面での振る舞い」を指しています。スモールトーク、引用、交渉という言葉が並ぶのは、リニューアルの背景に「相手の話をその場で理解して即答することが難しい」「スモールトークが苦手である」という社会人の声があったと公式サイトが説明しているためです。

日商ビジネス英語検定の受験料は6,600円と事務手数料550円

受験にかかる金額は2つに分かれています。どちらも税込です。

内訳 金額(税込) 単位
受験料 6,600円 1回あたり
事務手数料 550円 受験者1名あたり
合計 7,150円 編集部の足し算

合計の行は、公式が別々に出している2つの金額を編集部が足したものです。公式サイトは受験料を先に示し、「上記の受験料の他に、別途、事務手数料として、受験者1名あたり550円(税込)がかかります」と注記する書き方をしています。

日商ビジネス英語検定の受験料を、他の商工会議所検定と並べる

日本商工会議所は2023年11月17日付で、2024年度(2024年4月1日施行分)からの受験料の一覧を公表しています。日商ビジネス英語検定がどの位置にあるかがわかるので、その表を写します。

検定試験名 級等 受験料(税込・円) 備考
日商ビジネス英語 点数制 6,600 据え置き
簿記 1級 8,800 ―
簿記 2級 5,500 ―
簿記 3級 3,300 ―
リテールマーケティング(販売士) 1級 8,800 ―
リテールマーケティング(販売士) 2級 6,600 ―
リテールマーケティング(販売士) 3級 4,400 ―
日商PC(文書作成・データ活用・プレゼン資料作成) 1級 11,000 ―
日商PC 2級 7,700 ―
日商PC 3級 5,500 ―
日商プログラミング EXPERT 6,600 据え置き
日商プログラミング ENTRY 3,300 据え置き

この改定で多くの検定が値上げされましたが、日商ビジネス英語は「据え置き」と書かれています。金額としては、簿記2級(5,500円)と簿記1級(8,800円)の間、販売士2級や日商プログラミングEXPERTと同じ6,600円という位置です。日本商工会議所は改定の理由として、物価高などの影響でコストの吸収が次第に困難になったことを挙げています。

日商ビジネス英語検定の試験日と申込期間、受験の手順

試験は年2回です。2026年9月16日時点で公表されていた日程を、申込期間まで含めて写します。

試験日 申込期間 申込期間の長さ
2026年7月5日(日) 2026年6月1日(月)12:00〜2026年6月15日(月)23:59 約15日
2026年12月6日(日) 2026年11月2日(月)12:00〜2026年11月16日(月)23:59 約15日

期間の長さの列は、公式が出している開始日と締切日から編集部が数えたものです。申込は12時ちょうどに始まり、締切日の23時59分で終わる形で、どちらの回も2週間程度しか窓が開いていません。試験日は日曜日で、7月上旬と12月上旬という並びです。

項目 公表されている内容
受験方式 自宅等のパソコンで受験するIBT方式
使える機器 推奨動作環境等を満たすパソコン
使えない機器 スマートフォン、タブレット端末、iMac、MacBook
申込・受験・結果確認 「日商ビジネス英語検定受験者専用サイト」から行う
専用サイトの運営 株式会社CBT-Solutionsが提供するポータルサイト。マイページを作成して利用する
問い合わせ窓口 050-5541-8600(受付時間9:00〜20:00・年中無休)
回答されない質問 試験問題の内容、採点内容、採点基準・方法についての質問には一切回答しないと明記

MacのうちiMacとMacBookが名指しで「使用いただけません」と書かれている点は、申し込む前に確認する価値があります。手元の機器が条件を満たしていないと、申し込んでも受験できないためです。

日商ビジネス英語検定で、公表されていない数字

よく探されるのに、公式に数字が出ていないものを、公表されている範囲と合わせて並べます。

数字 公表の状況
合格率 合否判定のない試験に変わったため、合格率そのものが存在しない
受験者数・平均スコア 商工会議所の検定サイトに、日商ビジネス英語検定の受験者データのページが無い(簿記には受験者データのページがある)
リスニングとリーディングの問題数の内訳 合計60問としか公表されていない
技能ごとの配点 300点満点という合計だけが公表されている
TOEIC・英検・CEFRとの対応 公式サイトに、他試験やCEFRとの対応の記載が無い
80点未満の判定 公表されている3つの帯が80点からで、それ未満についての記載が無い
145点〜150点、235点〜240点の扱い 3つの帯の間にある区間について、公式の記載が無い
スコアが使える期間 公表されていない
スピーキング問題の有無 2022年12月23日の告知には導入予定と書かれているが、現在の試験概要の出題形式にはリスニングとリーディングしか書かれていない
リニューアル後の公式テキスト 掲載されている公式教材はすべてリニューアル前のもので、現在の試験範囲に対応した教材は公式サイトに載っていない

日商ビジネス英語検定の合格率や難易度を級ごとに数字で書いている記事がありますが、その級は2022年に終わった旧制度のものです。いまの試験に合格・不合格はなく、公表されているのは300点満点のスコアと3つの判定だけです。

日商ビジネス英語検定で最後に確認しておくこと

申し込む前に、公式サイトで自分の目で確かめておきたい項目を並べます。

  • いまの試験に級は無く、300点満点のスコアで判定されること
  • 提出先や社内制度が求めているのが「◯級」なのか「スコア」なのか(級を求められている場合、その制度は2022年で終わった試験を指している可能性がある)
  • 受けるパソコンが推奨動作環境を満たすか。スマートフォン・タブレット・iMac・MacBookは使えない
  • 試験日が年2回(日曜)で、申込の窓が2週間程度しか開かないこと
  • 受験料6,600円のほかに、事務手数料550円がかかること
  • 60問を約30分で解く形式(1問あたり約30秒)
  • 出題はリスニングとリーディングの択一式で、公表されているサンプル問題は4択
  • 貿易実務の専門語と日常会話の慣用表現が同じ試験に混ざること
  • 級の名前が付いた公式テキストは、リニューアル前の出版物であること
  • 試験問題の内容・採点基準についての質問には回答されないこと

いちばん間違えやすいのは、級で調べると旧制度の情報が出てくる点です。公式サイトの同じページに「各級のレベル」の説明と「300点満点のスコア判定」が同居しているため、級の説明だけを読むと、いまの試験の形を取り違えます。

この記事の数字の出どころ

この記事に出てくる試験方式、出題形式、出題数、試験時間、判定のスコア帯、受験料、事務手数料、試験日、申込期間、サンプル問題の設問文は、すべて日本商工会議所が運営する「商工会議所の検定試験」サイトに掲載されている内容です。2026年9月16日に確認しました。合計金額・1問あたりの時間と配点・スコア帯の幅・申込期間の長さの列だけは、公式が出している数字を編集部が足し引きした計算値です。公表されていない数字は、この記事には書いていません。

使った一次ソース(リンクは張らず、URLをそのまま記載します)
日本商工会議所|日商ビジネス英語(試験概要・各級のレベル・試験日・受験料)
https://www.kentei.ne.jp/english
同|日商ビジネス英語検定を「知る」(試験概要)(沿革・4つのキーワード・本検定で問われる力・公式教材の注記)
https://www.kentei.ne.jp/english/about
同|日商ビジネス英語検定を「受験する」(受験方法)(IBT方式・使えない機器・受験者専用サイト)
https://www.kentei.ne.jp/english/flow
同|日商ビジネス英語検定のリニューアルについて(2022年1月17日・旧制度の最終施行日)
https://www.kentei.ne.jp/35516
同|日商ビジネス英語検定のリニューアルについて―2023年、「日商ビジネス英語検定」が生まれ変わります―(2022年12月23日)
https://www.kentei.ne.jp/38815
同|2024年度からの「商工会議所検定試験」の受験料に関するお知らせ(2023年11月17日・検定別の受験料一覧)
https://www.kentei.ne.jp/42846
同|日商ビジネス英語検定サンプル問題(2025年4月)
https://www.kentei.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2025/03/be-sample.pdf

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