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英検S-CBTと従来型の英検は何が違う?申込・日程・料金の差

英検S-CBTと従来型の英検でいちばん大きく違うのは、4技能を受け終わるまでにかかる日数と、同じ級を受けられる回数です。従来型は一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)と二次試験(スピーキング)が別日で、4技能そろえるのに2日かかります。英検S-CBTは1日で4技能が終わり、しかも同一検定回のなかで同じ級を最大3回まで申し込めます。実施頻度も、従来型が年3回なのに対し、英検S-CBTは原則毎週土日です。

この記事は、公益財団法人 日本英語検定協会が公表している英検S-CBTと英検(従来型)の実施要項・検定料・試験日程を並べ直したものです。数字は2026年9月16日に同協会の公式サイト(英検S-CBTの「英検S-CBTについて」「試験時間」「試験方法」「検定料」「試験日程・申込締切」「お申し込み」「一次試験免除について」「試験当日の携行品」「よくあるご質問」および英検の「検定料」「2026年度 試験日程(個人でお申し込みの方)」「お申し込み」)で確認しました。金額・日程は年度ごとに改定されるため、申し込み前に最新の公式ページで確認してください。

目次

英検S-CBTと従来型の英検は何が違うのか、先に結論を3つ

違いは大きく3つに整理できます。1つ目は日数です。日本英語検定協会は、従来型について「4技能すべてを受験するには2日を要します」と書き、英検S-CBTは「1日で4技能すべてを測れる」と説明しています。2つ目は実施頻度と回数で、従来型は年3回、英検S-CBTは原則毎週土日の実施(級・地域によっては毎週でない場合あり)、さらに一部エリアでは平日も実施されています。3つ目は解答方法で、英検S-CBTはスピーキングをヘッドセットに吹き込んで録音し、リーディングとリスニングはPC画面上のマウス操作で解答します。

逆に、同じものもはっきりしています。協会は「問題形式や難易度、級認定、合格証明書発行、英検CSEスコア取得等はすべて同じ」と明記しています。よくあるご質問でも「問題形式・難易度は英検(従来型)と同一です」と回答しています。つまり、どちらで取っても出てくる資格は同じで、違うのは受け方・日程・料金・回数という「外側」の条件です。

この記事で使っている言葉

「従来型」=英検(実用英語技能検定)の一次試験・二次試験に分かれた受験方式のこと。「英検S-CBT」=1日でスピーキング・リスニング・リーディング・ライティングを受けるコンピューター方式のこと。どちらも同じ日本英語検定協会が実施しています。

英検S-CBTと従来型の違いを一覧表で比べる

公表されている条件を項目ごとに並べると、次のようになります。ここに書いた内容はすべて2026年9月16日時点の公式サイトの記載です。

項目 英検S-CBT 英検(従来型)
4技能が終わるまでの日数 1日 2日(一次試験と二次試験)
実施頻度 原則毎週土日(一部エリアは平日も実施) 年3回
受けられる級 準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級 1級〜5級
スピーキングの方式 ヘッドセットに吹き込む録音式 二次試験(面接方式)
リーディング・リスニング PC画面をマウスで操作して解答 マークシート
ライティング 筆記型かタイピング型を申込時に選択 解答用紙に記入
同じ級を受けられる回数 同一検定回で最大3回 1検定回につき1回
申込に必要なもの 生涯学習アカウント(2023年10月10日より必須) インターネット申込またはコンビニ申込
問題形式・難易度 同一(協会が明記)
取得できる資格 級認定・合格証明書・英検CSEスコアはすべて同じ

表のうち、判断を分けるのは「受けられる級」と「回数」の2行です。1級を狙う人は英検S-CBTという選択肢がそもそも存在せず、4級・5級も同じです。逆に準1級から3級までなら、両方の受験方式が選べます。

英検S-CBTで受けられる級と、従来型にしかない級

英検S-CBTの対象級は準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級の5つです。協会は「1級、4級、5級は従来型のみ」と書いています。準2級プラスは検定料表にも試験時間表にも載っており、英検S-CBTで受けられます。

級 英検S-CBT 英検(従来型)
1級 受けられない 受けられる(本会場のみ)
準1級 受けられる 受けられる(本会場のみ)
2級 受けられる 受けられる
準2級プラス 受けられる 受けられる
準2級 受けられる 受けられる
3級 受けられる 受けられる
4級 受けられない 受けられる
5級 受けられない 受けられる

受験資格そのものには制限がありません。協会は「各級とも年齢・職業・学歴などは問いません」としています。ただし英検S-CBTはコンピューターで解答するため、PCの基本操作ができることが前提です。11歳未満は保護者の判断での申し込みという扱いになっています。

英検S-CBTの申込方法と、従来型の申込方法の違い

英検S-CBTの申し込みはインターネットからで、2023年10月10日(火)から生涯学習アカウントの登録・ログインが必須になりました。アカウントを作らないと申し込み画面に進めません。従来型の個人申込は、インターネット申込とコンビニ申込の2つです。かつてあった特約書店申込については、協会が「『特約書店申込』は2024年度第3回検定をもちまして終了しました」と告知しています。

申し込み後の扱いにも差があります。英検S-CBTは、申込期間中で会場に空きがある場合に限り、試験会場・日時の変更ができます。申込締切を過ぎると変更はできません。キャンセルについては「申込完了後はキャンセルできません」と明記されています。さらに、同じ級を4回以上重複して申し込んだ場合は「いかなる理由におきましましても返金・キャンセルに応じることは致しかねます」とされています。

受験票の受け取り方

英検S-CBTの受験票は、試験日の約1週間前(予定)に、申込時のメールアドレスへ送信されます。受験者マイページからA4サイズでダウンロードして印刷する形式です。

英検S-CBTの試験日程と、従来型の年3回の日程

従来型は年3回で、日付が固定です。2026年度の個人申込の日程は次のとおり公表されています。二次試験は本会場A日程・B日程の2つに分かれます。

検定回 申込受付期間 一次試験日 二次試験日
第1回 3月23日(月)〜5月7日(木) 5月31日(日) 7月5日(日)A日程/7月12日(日)B日程
第2回 6月30日(火)〜9月7日(月) 10月4日(日) 11月8日(日)A日程/11月15日(日)B日程
第3回 10月30日(金)〜12月14日(月) 1月24日(日) 2月28日(日)A日程/3月7日(日)B日程

一方の英検S-CBTは、検定回が「期間」で区切られています。2026年度は第1回が4月〜7月、第2回が8月〜11月で、そのなかの土日(一部エリアは平日も)から自分で日を選びます。申込は実施月ごとに開始日が決まっており、公表されている申込開始日時は次のとおりです。

検定回 実施月 申込開始日時
第1回(4月〜7月) 4月実施分 2月12日(木)18:00
第1回 5月実施分 3月5日(木)18:00
第1回 6月実施分 4月2日(木)18:00
第1回 7月実施分 5月7日(木)18:00
第2回(8月〜11月) 8月実施分 6月3日(水)18:00
第2回 9月実施分 7月8日(水)18:00
第2回 10月実施分 7月31日(金)18:00
第2回 11月実施分 8月28日(金)18:00

締切は実施月ごとに違います。公表されている直近の例では、10月実施分の申込期間が7月31日(金)〜9月18日(金)10:00、11月実施分が8月28日(金)〜10月27日(火)10:00です。締切が「10:00」という時刻指定である点は見落としやすいところです。

英検S-CBTの検定料と従来型の検定料はいくら違うのか

2026年度の検定料は、英検S-CBT・従来型ともに公表されています。協会は「2026年度の検定料は、2025年度の検定料より一律100円引き下げております」と記載しています。

級 英検S-CBT 従来型・本会場 従来型・準会場 差額(S-CBT-本会場)
1級 ― 12,400円 ― ―
準1級 10,500円 10,400円 ― +100円
2級 9,600円 9,000円 6,800円 +600円
準2級プラス 9,200円 8,600円 6,300円 +600円
準2級 9,000円 8,400円 6,000円 +600円
3級 7,700円 6,800円 4,900円 +900円
4級 ― 4,600円 2,800円 ―
5級 ― 4,000円 2,400円 ―

金額はいずれも税込で、2026年9月16日に公式サイトで確認したものです。差額の列は、公表されている2つの金額を編集部が引き算しただけの数字です。読み取れるのは級が下がるほど英検S-CBTのほうが割高になるという並びで、準1級では100円差ですが、3級では900円差になります。

準会場は学校や塾などの団体が会場になる方式で、2級以下が対象です。準会場の金額と英検S-CBTを比べると差はさらに開きます。3級であれば準会場4,900円に対し英検S-CBTは7,700円で、2,800円の開きがあります。学校でまとめて受ける機会があるなら、料金だけを見れば準会場が最も安いという並びになります。

英検S-CBTの試験時間と当日の流れ

英検S-CBTは、スピーキングから始まります。公表されている級ごとの試験時間は次のとおりです。合計時間は目安で、試験の進行状況により異なるとされています。

級 スピーキング リスニング リーディング・ライティング 合計
準1級 15分 30分 90分 135分
2級 15分 25分 85分 125分
準2級プラス 15分 25分 85分 125分
準2級 15分 25分 80分 120分
3級 15分 25分 65分 105分

スピーキングはどの級も15分で共通です。級による差はリスニングとリーディング・ライティングの側にあり、準1級と3級では合計で30分の開きがあります。集合時間は級と時間帯によって異なり、公表されている午前の例では準1級が集合09:00・試験開始09:15・終了目安11:55です。試験日により時間帯別の実施級が異なる場合があるため、自分が申し込んだ回の案内を確認する必要があります。

当日使ったメモ用紙は持ち帰れません。協会は「メモ用紙は試験実施後回収させて頂きますので、持ち帰ることはできません」と回答しています。従来型のように問題冊子を持ち帰って自己採点する、という流れにはならない点が違いです。

英検S-CBTの解答方法とライティングの2つの型

技能ごとの解答方法は、公式サイトに次のように書かれています。スピーキングは「ヘッドセットを使用して、音声を聞き取り、マイクに発話します。(吹込み式)」、リスニングは「ヘッドセットで音声を聞き、PC画面に表示される選択肢をマウスでクリックして解答します」、リーディングは「PC画面に表示される問題を読み、選択肢をマウスでクリックして解答します」です。

ライティングだけは申込時に2つから選べます。筆記型は「PC画面に表示される問題を読み、解答用紙に記述します」、タイピング型は「PC画面に表示される問題を読み、キーボードを使って解答を入力します」です。協会は「ライティング(タイピング型)は、1分間に30文字を入力できるタイプスピードがあれば、解答に支障はありませんが、PC操作が苦手な方は筆記型をお申し込みください」と目安を示しています。

機材まわりには制限があります。キーボードの「持込み」「入力/配列設定の変更」はできません。使い慣れた配列に変えることはできないので、タイピング型を選ぶなら会場のキーボードで書く前提になります。ここは従来型には存在しない、英検S-CBT特有の準備項目です。

英検S-CBTで同じ級を最大3回まで受けられる仕組み

英検S-CBTは、同一検定回のなかで同じ級を最大3回まで申し込めます。協会は「2025年度より、各検定期間中に、国内・海外の会場を合わせて同一級を最大3回までお申し込みできます」と告知しており、申し込みページでも「同一検定回で、同じ方が、同じ級を4回以上重複して受験いただくことはできません」と書いています。よくあるご質問の回答も「同一回検定で3回まで可能です」で一致しています。

注意点は2つあります。1つは欠席・棄権も回数に数えられることです。「試験を欠席・棄権した場合も、その理由にかかわらず受験回数に含まれます」と明記されています。もう1つは、4回以上申し込んでしまった場合に返金・キャンセルができないことです。申し込み履歴を自分で数えておく必要があります。

検定回は年3回あるので、公表されている「1検定回につき3回」を単純に掛けると、英検S-CBTだけで同じ級を年9回まで申し込める計算になります。これは公表値からの編集部の計算で、協会が「年9回」という数字を出しているわけではありません。従来型は1検定回に1回なので、回数の自由度という点では差がはっきりしています。

英検S-CBTの一次試験免除はどう使うのか

一次試験に合格して二次試験で不合格だった場合、次回以降は一次試験を受けずにスピーキングだけを受けられます。この一次試験免除は英検S-CBTでも申請できます。免除の資格は「各試験のウェブ合否公開日時」から発生し、従来型で取得した場合は「二次試験のウェブ合否公開日時」からとされています。

使える期間は、資格を取得した検定回から翌年度の同一検定回までです。協会は例として、2023年度第1回で取得した場合は2024年度第1回検定まで申請できると説明しています。申請は申し込み時に行いますが、「申込完了後であっても、申込期間内であればご自身で一次試験免除申請を後から行うことも可能」とされています。

当日は「最初にスピーキングテストをご受験いただきます。スピーキングテストが終了した段階で、監督者の指示に従い退室」する流れで、試験時間は準1級から3級のいずれも15分の予定です。ただし料金は割り引かれません。「一次試験免除者も、4技能受験時と同額の検定料が必要」と明記されています。15分で終わっても金額は4技能受験と同じという点は、申し込む前に知っておきたいところです。

英検S-CBTの試験当日の携行品は従来型より厳しい

英検S-CBTでは、受験票と顔写真付き身分証明書の両方が要ります。協会は「顔写真付き身分証明書と受験票のいずれも持参していない場合、受験は認められません」としています。

持ち物 公式に示されている条件
受験票 A4サイズで受験者マイページからダウンロード・印刷。モノクロ・カラーどちらでも可
受験票(不可の形) スマートフォン等の画面での提示は認められない
顔写真付き身分証明書 学生証・生徒手帳・運転免許証(仮運転免許証・運転経歴証明書を含む)・パスポート・マイナンバーカード・社員証・在留カード・特別永住者証明書・障害者手帳など
身分証明書の条件 期限内で原本のもの。受験票の氏名と相違ないことを事前に確認
認められないもの 顔写真が付いていない証明書、名刺・会員カード類・定期券・住民票

スマートフォンの画面に表示した受験票では受け付けられないという一文は、印刷環境がない人にとって当日いちばんつまずきやすい条件です。コンビニのプリントなどで紙を用意しておく前提になります。

英検S-CBTの結果はどう出るのか、従来型と同じ資格になるのか

英検S-CBTの結果は受験者マイページで確認でき、ウェブと紙の成績表の両方で知らされます。ウェブ合否公開日・成績表必着日・合格証書発行年月日は実施日ごとに一覧が公表されており、いずれも予定として示されています。具体的な日付は実施月ごとに異なるため、自分が受けた日の一覧を見るのが確実です。

取得できる資格そのものは従来型と変わりません。協会は「英検(従来型)と同様の級・スコアとして扱われ」ると書いており、級認定・合格証明書発行・英検CSEスコアの取得もすべて同じとしています。履歴書や出願で「英検S-CBTだから別扱い」になる、という仕組みは協会側には置かれていません。なお2024年度からは英検の証明書の電子版「デジタル証明書」が提供されており、デジタル合格証明書は検定料の範囲で利用できるとされています。

英検S-CBTと従来型、申し込む前に最後に確認しておくこと

ここまでの公表値を、申し込み前のチェック項目として並べ直します。どちらが優れているという話ではなく、条件が合うほうを選ぶための材料としての整理です。

確認すること 英検S-CBTの条件 従来型の条件
狙う級が対象か 準1級〜3級のみ 1級〜5級すべて
いつ受けたいか 原則毎週土日から選ぶ 年3回の決まった日
何回受けたいか 同一検定回で最大3回 1検定回に1回
予算 3級7,700円〜準1級10,500円 本会場4,000円〜12,400円、準会場2,400円〜6,800円
PC操作 基本操作が前提。タイピング型は1分30文字が目安 紙とマークシート
当日の持ち物 印刷した受験票+顔写真付き身分証明書 公式の案内で確認
キャンセル 申込完了後は不可(会場・日時変更は申込期間中のみ) 公式の案内で確認

最後にもう一度、数字の前提を書いておきます。この記事の金額は2026年度のもの、従来型の日程は2026年度 個人申込のもの、英検S-CBTの申込開始日は2026年度第1回・第2回として公表されているもので、いずれも2026年9月16日に公益財団法人 日本英語検定協会の公式サイトで確認しました。2026年度第3回の英検S-CBTの日程は、同日時点ではまだ公表されていませんでした。検定料も日程も年度ごとに改定されるので、申し込みの直前に公式ページで数字を突き合わせてください。

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