
IELTSを受けた日本国籍の人の平均点は、アカデミックで5.82、ジェネラル・トレーニングで5.79となっている。
どちらも9.0を上限とするバンドスコアで、IELTSが公表している2024-2025年の受験者データにもとづく数字だ。
この記事は、ielts.orgで公開されている国籍別・母語別の成績データを、日本と近隣国・上位国で比べやすいように並べ直したものである。
IELTSの日本人の平均点はアカデミック5.82・ジェネラル5.79
日本国籍の受験者の平均を、4つの技能と総合(オーバーオール)に分けると次のとおり。
| 試験の種類 | リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| アカデミック | 5.99 | 5.93 | 5.65 | 5.47 | 5.82 |
| ジェネラル・トレーニング | 5.64 | 5.91 | 5.70 | 5.65 | 5.79 |
表の値は、IELTSが小数第3位以下まで公表している平均値を、編集部が小数第2位で四捨五入したもの。
総合の5.82は、個人のスコアの刻みでいえば5.5と6.0のあいだにあたり、平均的な受験者は6.0にわずかに届いていないことがわかる。
IELTSのスコアは0.5刻みで9.0が上限となっており、この記事では満点の仕組みの説明は省く。
0.5刻みの意味と、バンドごとにできることの目安は、IELTSのバンドスコアは何点満点?0.5刻みの意味と、各スコアでできることにまとめている。↓

なお、2024-2025年の受験者全体では、アカデミックを選んだ人が78.93%を占めている。
IELTSの日本人の技能別平均点はスピーキングが最も低い
アカデミックの4技能を高い順に並べると、リスニング5.99、リーディング5.93、ライティング5.65、スピーキング5.47の順になる。
いちばん高いリスニングといちばん低いスピーキングの差は0.53バンドで、これは編集部が公表値から計算したものだ。
アカデミックは話す・書くが5点台
解答を選んだり書き込んだりするリスニングとリーディングが6.0近くにあるのに対し、試験官が採点するライティングとスピーキングは5.5前後にとどまっている。
スピーキングの5.47は、日本国籍の技能別平均8つ(アカデミック4つ・ジェネラル4つ)の中で最も低い値である。
ジェネラルはリスニングが最も低い
ジェネラル・トレーニングでは順番が変わり、リーディング5.91、ライティング5.70、スピーキング5.65、リスニング5.64と並ぶ。
4技能の最高と最低の差は0.27バンドで、アカデミックより技能ごとのばらつきが小さい(編集部の計算)。
全受験者の平均との差
IELTSは2024-2025年に使った試験について、全受験者のリスニングとリーディングの平均値も公表している。
| 技能 | 全受験者の平均 | 日本国籍の平均 | 差(編集部の計算) |
|---|---|---|---|
| リスニング | 6.45 | 5.99(アカデミック) | −0.46 |
| リーディング(アカデミック) | 6.32 | 5.93 | −0.39 |
| リーディング(ジェネラル) | 6.05 | 5.91 | −0.14 |
差が最も大きいのはリスニングで、ジェネラルのリーディングでは全受験者との差が0.14バンドまで縮まる。
IELTSの国別平均点をアジアの国・地域と並べた
IELTSの国籍別の表から、東アジアと東南アジアの国・地域を抜き出して並べる。
アカデミックの国別比較
| 国・地域 | リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| マレーシア | 7.22 | 7.57 | 6.46 | 6.73 | 7.06 |
| フィリピン | 6.67 | 7.19 | 6.30 | 6.83 | 6.81 |
| インドネシア | 6.89 | 7.07 | 6.16 | 6.35 | 6.68 |
| 香港 | 6.79 | 6.98 | 6.17 | 6.32 | 6.63 |
| モンゴル | 6.36 | 6.78 | 5.77 | 6.23 | 6.35 |
| 台湾 | 6.51 | 6.58 | 5.89 | 6.00 | 6.31 |
| 韓国 | 6.51 | 6.53 | 5.95 | 5.87 | 6.28 |
| ベトナム | 6.49 | 6.38 | 6.06 | 5.61 | 6.20 |
| タイ | 6.24 | 6.54 | 5.81 | 5.95 | 6.20 |
| 中国 | 6.21 | 5.90 | 5.76 | 5.50 | 5.91 |
| 日本 | 5.99 | 5.93 | 5.65 | 5.47 | 5.82 |
並べた11の国・地域のうち日本の総合は最も低く、表の値どうしで比べると韓国より0.46バンド、台湾より0.49バンド低い。
中国もスピーキングが5.50と日本の5.47に近く、話す技能の平均が低めに出るのは日本だけではない。
ジェネラルの国別比較
| 国・地域 | リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| マレーシア | 6.58 | 6.96 | 6.34 | 6.63 | 6.69 |
| 香港 | 6.71 | 6.97 | 6.30 | 6.39 | 6.66 |
| 中国 | 6.40 | 6.45 | 6.05 | 5.98 | 6.28 |
| 台湾 | 6.13 | 6.35 | 5.95 | 6.06 | 6.19 |
| 韓国 | 5.99 | 6.27 | 5.87 | 5.85 | 6.06 |
| フィリピン | 5.30 | 5.99 | 5.86 | 6.00 | 5.85 |
| インドネシア | 5.59 | 5.95 | 5.80 | 5.74 | 5.83 |
| ベトナム | 5.76 | 5.87 | 5.88 | 5.49 | 5.82 |
| 日本 | 5.64 | 5.91 | 5.70 | 5.65 | 5.79 |
| タイ | 4.93 | 5.45 | 5.40 | 5.41 | 5.36 |
ジェネラル・トレーニングでは日本の総合5.79がタイの5.36を上回り、ベトナムの5.82とは0.03バンドの差になる。
モンゴルはジェネラル・トレーニングの表に載っていないため、この表から外した。
IELTSの国別平均点の上位と日本の順位
IELTSの国籍別の表には受験者の多い40の国・地域が載っており、並びはアルファベット順で人数順ではない。
これを総合平均の高い順に編集部が並べ替えると、日本はアカデミックで40か国・地域中37位、ジェネラル・トレーニングで40か国・地域中36位になる。
アカデミックの上位と下位
| 順位(編集部の並べ替え) | 国・地域 | 総合 |
|---|---|---|
| 1位 | ドイツ | 7.57 |
| 2位 | スペイン | 7.09 |
| 3位 | マレーシア | 7.06 |
| 4位 | イタリア | 7.00 |
| 5位 | ロシア | 6.86 |
| 37位 | 日本 | 5.82 |
| 38位 | クウェート | 5.61 |
| 39位 | アラブ首長国連邦 | 5.50 |
| 40位 | オマーン | 5.41 |
アカデミック1位のドイツは総合7.57で、日本との差は1.75バンドになる(編集部の計算)。
ジェネラルの上位と下位
| 順位(編集部の並べ替え) | 国・地域 | 総合 |
|---|---|---|
| 1位 | アメリカ | 8.19 |
| 2位 | ドイツ | 7.23 |
| 3位 | 南アフリカ | 7.06 |
| 4位 | フランス | 6.88 |
| 5位 | ロシア | 6.86 |
| 36位 | 日本 | 5.79 |
| 37位 | パキスタン | 5.77 |
| 38位 | カメルーン | 5.65 |
| 39位 | タイ | 5.36 |
| 40位 | サウジアラビア | 4.94 |
ジェネラルの表にはアメリカ国籍の受験者(総合8.19)も入っており、英語を学ぶ人だけを並べた比較ではない点に注意したい。
IELTS以外の調査で日本の英語力がどの位置にあるかは、日本人の英語力は世界で何位?国際比較データを並べたにまとめている。↓

IELTSの母語別平均点で日本語は40言語中最下位
IELTSは国籍とは別に、受験者の母語ごとの平均点も公表している。
アカデミックで日本語を母語とする受験者の総合平均は5.82で、表に載った40言語の中で最も低い値だった。
| 母語 | 総合(アカデミック) | 総合(ジェネラル) |
|---|---|---|
| ドイツ語 | 7.60 | 7.17 |
| 英語 | 7.06 | 6.80 |
| 韓国語 | 6.28 | 6.08 |
| タイ語 | 6.21 | 5.36 |
| ベトナム語 | 6.20 | 5.80 |
| 中国語 | 5.95 | 6.32 |
| 日本語 | 5.82 | 5.79 |
ジェネラル・トレーニングでは日本語は40言語中37位で、タイ語・パシュトー語・ダリー語の3つが日本語より低い。
母語別の日本語と国籍別の日本は、アカデミックの総合がどちらも5.82とほぼ同じ値になっている。
英語を母語とする受験者でもアカデミックの総合平均は7.06で、9.0を取った人の割合は0.3%にとどまる。
IELTSの平均点だけでは見えない日本人のスコア分布
平均だけでなく、総合スコアごとの受験者の割合も国籍別に公表されている。
総合スコア別の割合
| 総合スコア | アカデミック | ジェネラル・トレーニング |
|---|---|---|
| 4.5以下 | 9.6% | 13.2% |
| 5.0 | 15.0% | 16.0% |
| 5.5 | 24.1% | 21.9% |
| 6.0 | 21.9% | 20.1% |
| 6.5 | 14.9% | 12.8% |
| 7.0 | 8.7% | 7.2% |
| 7.5以上 | 5.9% | 8.8% |
4.5以下と7.5以上の行は、編集部が複数のスコアの割合を足し合わせたものである。
アカデミックで最も多いのは5.5の24.1%で、6.0以上を取った人は51.3%とほぼ半分になる。
ジェネラル・トレーニングでは7.5以上が8.8%と、アカデミックの5.9%より厚い。
6.0以上の割合を5か国で比較
| 国・地域 | 6.0以上 | 6.5以上 | 7.0以上 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 51.3% | 29.4% | 14.5% |
| 中国 | 58.1% | 31.6% | 13.8% |
| 韓国 | 72.9% | 49.3% | 28.5% |
| 台湾 | 76.0% | 52.6% | 29.7% |
| ドイツ | 98.0% | 94.4% | 86.8% |
いずれもアカデミックの総合スコアについて、編集部が公表された割合を足し合わせて計算した数字だ。
7.0以上では日本の14.5%が中国の13.8%を上回っており、平均点の順と上位層の厚さは一致しない。
IELTS平均点の推移|2023-2024年と2024-2025年を比べた
ielts.orgには1年前の2023-2024年の成績データも置かれており、日本の数字を2年分並べられる。
| 項目 | 2023-2024年 | 2024-2025年 | 増減(編集部の計算) |
|---|---|---|---|
| アカデミック 総合 | 5.86 | 5.82 | −0.04 |
| アカデミック ライティング | 5.70 | 5.65 | −0.04 |
| アカデミック スピーキング | 5.51 | 5.47 | −0.04 |
| ジェネラル 総合 | 5.76 | 5.79 | +0.03 |
| ジェネラル ライティング | 5.68 | 5.70 | +0.02 |
| ジェネラル スピーキング | 5.65 | 5.65 | 0.00 |
アカデミックの総合は0.04バンド下がり、ジェネラル・トレーニングは0.03バンド上がった。
IELTSも2024-2025年の数字について、それまでの年の統計とおおむね同じ水準だと説明している。
2つの年の表では多くの国でリスニングとリーディングの値の大小が入れ替わっているため、編集部はこの2技能を推移の表に入れていない。
増減は小数第3位までの公表値どうしで計算し、小数第2位で四捨五入した。
IELTSの男女別平均点と受験者の内訳
2024-2025年の受験者は、アカデミックが78.93%、ジェネラル・トレーニングが21.07%という内訳。
男女の割合は、女性が53.11%、男性が46.89%だった。
| 区分 | リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| アカデミック 女性 | 6.41 | 6.34 | 5.96 | 6.04 | 6.25 |
| アカデミック 男性 | 6.39 | 6.29 | 5.89 | 5.94 | 6.19 |
| ジェネラル 女性 | 6.65 | 6.08 | 6.20 | 6.46 | 6.41 |
| ジェネラル 男性 | 6.58 | 6.02 | 6.05 | 6.31 | 6.30 |
男女の差は、アカデミックの総合で0.06バンド、ジェネラル・トレーニングで0.11バンドと小さい(編集部の計算)。
この男女別の表は全受験者を対象としたもので、国籍で絞った数字ではない。
アカデミックでは男女とも4技能のうちライティングが最も低く、書く技能が低めに出る傾向は日本に限らないことがわかる。
IELTSの平均点を読むときに気をつけたい点
- 国籍別・母語別の表は受験者の多い40の国籍・言語をアルファベット順に載せたもので、すべての国が入っているわけではない
- この記事の順位は編集部が総合平均を並べ替えて付けたもので、IELTSが発表した順位ではない
- 平均点は「その年にIELTSを受けた人」の平均で、国民全体の英語力を測った数字ではない
- アカデミックとジェネラル・トレーニングは別の試験のため、2つの総合平均を足したり平均したりしない
受験の目的別の分布も公表されており、留学(高等教育)や移住など目的ごとにスコアの分かれ方が違う。
国によって受験者の目的や層が違うため、国別の平均点の差がそのまま英語力の差を表すとは限らない。
IELTSの平均点で最後に確認しておくこと
- 日本国籍の平均はアカデミック5.82、ジェネラル・トレーニング5.79(2024-2025年)
- 技能別ではアカデミックのスピーキング5.47が最も低い
- 国籍別の総合平均を並べ替えると、アカデミックで40か国・地域中37位
- アカデミックで6.0以上を取った日本国籍の受験者は51.3%
- アカデミックの総合は2023-2024年の5.86から0.04バンド下がった
平均点は目標スコアではなく、その年に受けた人たちがどのあたりにいるかを示す数字として読むとよい。
世界と日本で年間どれだけの人がIELTSを受けているかは、IELTSの受験者数は年間何人?世界と日本で公表されている数字にまとめている。↓

参考文献
- Test statistics(IELTS公式サイト)
- IELTS test taker performance data 2024-2025(XLSX)(IELTS公式サイト)
- IELTS demographic data 2024-2025(XLSX)(IELTS公式サイト)
- IELTS test taker performance data 2023-2024(XLSX)(IELTS公式サイト)
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